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2020年3月13日|予算特別委員会当初予算審査小委員会 総括質疑 北川剛司

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1 働き方改革について
2 リスクマネジメントと予算編成について
3 家庭教育支援について
4 その他

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片山委員長
 次に、北川委員に発言を許可いたします。北川委員。

北川委員
 府民クラブ京都府議会議員団の北川剛司です。

 先ほど、我が会派の平井副委員長が、令和2年度当初予算案などに関し総じて質問されました。私は、少し的を絞り質問させていただきます。

 まず最初に、働き方改革について質問いたします。

 新型コロナウイルスの感染拡大を受けて、自宅でのリモートワーク、テレワークが広がりつつあります。出勤の必要がなくなれば、満員電車に揺られることもないし、睡眠や余暇の時間をもっと長く取れることになると思います。

 「働き方改革」と言われて、2020年4月から中小企業でも残業時間の上限規制が始まります。でも、中小企業において事業を根本から見直した企業がどれほどあるのかは分かりませんが、それが今回の新型コロナウイルス感染症によって、多くの企業において、通勤途中や職場での感染拡大を防止するため、働き方や業務を根本から見直すきっかけになったかもしれません。

 通勤ラッシュを避けるため、「オフピーク通勤」を行うことになった企業も多くあると思います。そのことにより、働き方改革を強制的にでも求められたことだと思います。もちろん、工場労働のように、その場にいなければならない業務もあります。しかし、これからリモートワークが前提になれば、機械化、自動化ができる部分はないかという視点が生まれ、業務改善が進むと思われます。ある専門家は、「今までは何となく昭和の延長線で物事を考えていたところ、リモートワークが進めば、徹底的に業務の無駄を見直すことになる」と発言されていました。

 今回の新型コロナウイルス感染症をめぐる状況を教訓とし、いわゆる働き方改革にもつながるよう業務の見直しを考えることもできるのではと思います。今までは、どちらかというと男性視点での改革が主だと言っても過言ではないと思いますが、例えば今回の学校の臨時休業において、子育て家庭、特に共働き家庭、独り親家庭の視点で見直されなければならない課題が多く浮き彫りになったのではないかと思います。

 そこでお伺いしますが、京都府として、新型コロナウイルス感染症が収束してからだと思いますが、今回の教訓をどう捉え、今後の働き方改革をどのように進めようとされているのか、お伺いします。

 また、中小企業に対する働き方改革について、どのように支援を行われようとされるのか、お伺いします。

 さらに、府庁においても今以上にデジタル化を促進し、働き方改革を進めなければならないと考えますが、御所見をお伺いします。

片山委員長
 西脇知事。

西脇知事
 北川委員の御質問にお答えいたします。

 新型コロナウイルスの教訓と働き方改革についてでございます。

 今回の新型コロナウイルス感染症については、感染防止に向け全力で取り組んでいるところでございます。京都府では、多様で柔軟な働き方を実現するという視点から、中小企業に対しまして、テレワークの導入や子連れ出勤の実施、柔軟な勤務時間の設定などの取組を支援してきたところでございます。

 さらに、今回の事態を受けて、感染の予防や学校の休業に対応するために、多くの企業がテレワークの実施や時差出勤に新たに取り組んだことにより、多くの府民に働き方改革の効果を実感していただき、子育てしやすく、働きやすい職場環境の整備の重要性が認識されたのではないかと思っております。

 また、今議会には、働き方改革に取り組む企業を増やすため、中小企業経営の現場にも精通したスーパーバイザーの増員による伴走体制の強化、テレワークや子連れ出勤が可能な職場環境を整備するための補助金の拡充、サテライトオフィスの設置など、子育てに優しい職場づくりに資するサービスの提供企業への支援など、企業支援を拡充する予算を提案しております。

 今後とも中小企業の働き方改革を推進し、誰もが働きやすく、やりがいのある職場をつくることにより、労働生産性を高め、企業の強みを伸ばす好循環を生み出すとともに、リスクへの対応力も強く、継続的に人材確保ができる中小企業となるようにサポートしてまいりたいと考えております。

 次に、デジタル技術を活用した、府庁内の働き方改革の推進についてであります。

 京都府では、育児・介護を行う職員を対象に、在宅勤務制度を実施するとともに、580人にモバイルパソコンを配備しているところでございます。さらに、前例のない事態に備えまして、在宅勤務用パソコンの増設やBYOD、クラウドのテレビ会議、共有サービスなどを活用してまいります。

 今後とも、子育て環境整備につながる多様で柔軟な働き方、やりがいのある働き方ができるよう、府内企業に率先して取り組んでまいりたいと考えております。

片山委員長
 北川委員。

北川委員
 よろしくお願いします。これから、多くの視点で物事を考えなければいけないと思います。今回、子育て家庭における過大な多くの問題が発生していると思います。女性目線であり、子育て家庭であり、そういう視点を取り入れられて、働き方改革を推進していただきたいと思いますので、よろしくお願い申し上げます。

 次に、リスクマネジメントと予算編成についてお伺いします。

 リスクマネジメントを考える上で行わなければならないのが、リスクの特定です。リスクの特定とは、リスクを発見する、洗い出す作業をいいます。何がどのように発生し得るのかをリスク分析シートを使って各部門から抽出し、各部門の関係者が集まって集約していく方法や、ブレーンストーミングなどで抽出することが一般的です。個人や一部門だけでこの作業を行うと、どうしても偏ったリスクの発見に陥り、本来的な意義が失われてしまう可能性があります。

 次に行うのが、リスク分析です。このステップは、リスクの特定で洗い出された各種リスクをその影響の大きさと発生の確率の両面から分析、算定を行います。一般に、リスクの大きさはその両者の積として与えられますので、両者を算定することにより、リスクそのものを算定することが可能になります。

 リスク分析においては、影響の大きさ、インパクトの大きさを重視する傾向がありますが、軽微な影響度しか持たないものの発生の確率が高いリスクについては、無視することはできません。軽微な事故・災害であっても、その処理には相当な時間がかかります。これは人件費の増加につながり、府民の財産の損失につながりかねません。また、影響の大きさも、金銭的な基準のみで単純に算定するべきではありません。影響には、人の生命に関わるケースもあるためです。

 全てのリスクを列挙し、その列挙した順から処理方法を決定、あるいは見直していくと、大きなリスク対策が後手となる恐れがあります。したがって、リスクマネジメントの本来の目的であるリスク対応に進む前に、大きなリスクを絞り込み、優先順位をつけて処理する必要があります。これがリスク評価作業と言われるものです。

 私は、自治体こそ、このような取組をしっかり行い、あらかじめ想定した上で機動的に対応できるよう準備することで、府民の安心・安全を確保する必要があると思っています。

 そこでお伺いしますが、毎年、全国各地で発生する自然災害のように、発生の確率が高く、影響が大きいと思われるリスクや、今回の新型コロナウイルス感染症のように、発生の確率は低いものの影響が大きいと思われるリスクに対し、予算編成でどのように対応しているのか、お聞きします。

片山委員長
 西脇知事。

西脇知事
 リスクマネジメントと予算についてでございます。

 リスクは顕在化しないに越したことはありませんけれども、万一発生した場合に効果的な対応が可能な予算であることが極めて重要であります。

 来年度の当初予算におきましては、委員御指摘の発生確率が高く影響が大きいリスクである自然災害につきましては、発生時の影響を軽減するため、防災・減災、国土強靭化や河川しゅんせつなどのハード対策を強力に推進するとともに、消防団・自主防災組織と連携したプッシュ型の避難訓練を全市町村で実施するなど、「災害からの逃げ遅れゼロ」を目指してまいります。また、12億円の災害復旧費を計上し、被害が大きい場合には補正予算で所要額を確保いたします。

 他方、感染症対策等につきましては、その性質や病態によって対応が異なりますけれども、鳥インフルエンザやSARS、新型インフルエンザ等の経験を生かし、従前より、マスクや防護服、殺菌消毒剤等の防疫関係備品の備蓄や検査機器の整備を進めてきており、的確な初動対応に必要な保健医療体制を確保いたします。

 その上で、事態発生時には、必要に応じ、予備費も含む既決予算の柔軟な活用や補正予算の編成で機動的に対応することが肝要と考えております。

 今回の新型コロナウイルス感染症対策につきましても、先般、補正予算の御議決をいただき、検査機器の増強や効果的な防疫措置など、対応に全力を挙げてきております。

 いずれのリスクにおきましても、的確な初動、府民への適切な情報提供、その後の復旧・復興を切れ目なく実行することが不可欠であります。この観点から、あらゆる危機事象の初動態勢を確保するための危機管理センターの整備や総合防災情報システムの更新を当初予算に計上しておりますし、復旧・復興につきましても、必要があればちゅうちょすることなく予算対応を図ってまいりたいと考えております。

片山委員長
 北川委員。

北川委員
 ありがとうございます。

 リスクマネジメントというのは非常に大事な考え方です。先ほど私も述べましたように、自治体こそ、このリスクマネジメントの考え方を持って予算編成をしっかり行っていただきたい。そうすることによって、府民の安心・安全の確保がされると私は思っています。

 これからも、新型コロナウイルス感染症におきましても、いろいろと御苦労があると思いますけれども、対策の予算編成をしっかりしていただいて対応をお願いいたします。

 次に、家庭における教育、子育て支援についてお伺いします。

 家庭教育は、親が子どもに家庭内で言葉や生活習慣、コミュニケーションなど、生きていく上で必要なソーシャルスタイルを身につけるための援助をすることです。また、家庭教育は、全ての教育の基礎となるものです。

 家庭教育と家庭学習は違うもので、家庭教育は自立心、社会性、生活力などを養うことを言いますが、近年の家庭教育をめぐる課題として、地域における市民同士の関係性の希薄化、核家族化に伴い、家庭教育の情報不足、情報過多、父母世代と祖父母世代の価値観の確執、親が学校に求める要求の質が高いなど、多くの課題が挙げられます。

 昔は、子どもを家庭、学校、地域が支える力が強く、相互連携が図れていました。しかし、近年、家庭、学校、地域が支える力が弱くなり、相互連携も図られなくなっているのが現状だと思います。今の時代、子育て環境が厳しくなり、親の孤独の中で子育ての悩みを抱えていることが多くなってきています。

 このような状態から、様々な家庭教育支援に取り組むことができる家庭教育支援チームが注目されるようになりました。家庭教育支援チームは、地域それぞれの地域資源を活用し、地域課題に適した形で組織化することができ、家庭教育支援チームを中心に、地域課題に即した家庭教育支援体制が構築されることが望ましいと思っています。

 予防的な対策は、成果が明確に評価しづらく、しかしリスクマネジメントにおいて効果的なリスク対策は、発生時対策よりも予防対策に予算を割り当てるほうが重要だとされています。家庭教育支援を行うことは、いじめ、ひきこもり、虐待などの未然防止につながります。そこで積極的に予算をつけ、家庭教育支援を行う必要があると思うのですが、府教育委員会として、今後どのように取り組まれようとされているのか、お伺いします。

 もう1点、まなび・生活アドバイザーについてお伺いします。

 京都府では、子どもの健やかな育ちを確保するため、学校をプラットフォームとした総合的支援として小学校、中学校に配置している、まなび・生活アドバイザーや福祉関係の皆さんが核となり、NPOや自治会、民生児童委員などの福祉関係者により、子どもの学習・生活を支援するネットワークを構築されています。

 子どもの健やかな育ちを確保するためには、家庭の経済状況、ひとり親であるかないか、保護者の状況、さらには子どもの学力の状況など、その内容は千差万別であり、子どもが100人いれば100通りの課題があり、それぞれの支援が必要だと私は考えています。

 府教育委員会では、国に先駆けて、まなび・生活アドバイザーを小・中学校に配置され、配置人数も増員してこられました。その結果、これまでに多くの成果が出ていると思っていますが、産業カウンセラー、コーチングコーチとしての経験から見ると、支援の効果は各まなび・生活アドバイザーのアドバイザー力により大きく変わってくると思っています。

 これまで私は、まなび・生活アドバイザーとしての資質の向上が重要だと提言してきました。現在、スーパーバイザーなどを活用されて資質の向上に努められていると思いますが、さらに、より現場に即した内容での向上が求められていると考えます。

 そこで、教育長にお伺いしますが、京都府におけるまなび・生活アドバイザーの配置の現状と資質に関する課題をどのように捉え、その上で、地域コミュニティと連携できるまなび・生活アドバイザーの資質向上をどのように行われようとされているのか、お伺いします。よろしくお願いします。

片山委員長
 橋本教育長。

橋本教育長
 北川委員の御質問にお答えいたします。

 家庭教育支援についてでありますが、委員御指摘のとおり、家庭教育支援の充実は、不登校、虐待などの未然防止につながるものであり、現在行っている施策の効果を検証し、さらなる充実につなげることが重要であると考えております。

 府教育委員会におきましては、今年度、3市町に家庭教育アドバイザーを配置し、幼児期から就学後に当たり切れ目なく家庭教育を支援するアウトリーチ型の支援モデルの確立に取り組んでおります。

 実施市町からは、保護者の困っていることを関係機関で早期に共有し、相談支援することにより、保護者が精神的に安定した、子育てに前向きになった、登校しぶりが早期に改善した、といった成果が報告されております。

 さらに、令和2年度は、小学1年生の保護者5,000名を抽出してアンケートを実施し、保護者が何に悩み、どんな支援を求めているかを把握して、課題の未然防止に向けた家庭教育アドバイザーの活動に生かすとともに、家庭教育支援チームをはじめ家庭の支援に関わる多様な主体と共有し、府内全域で地域の実情に応じた家庭を見守る体制の構築に努めてまいります。

 次に、まなび・生活アドバイザーについてでありますが、小学校29校、中学校40校、高等学校5校に配置しているほか、配置のない学校へも年4回の派遣を行うとともに、今年度から市町村が設置する教育支援センター8か所にも配置するなど、拡充に努めているところでございます。

 一方、児童生徒の課題は複雑化、多様化し、対応がますます困難になる中で、アドバイザーそれぞれのキャリアや経験に差があり、資質向上は重要な課題であると考えております。

 府教育委員会では、スーパーバイザーとして大学教授2名に加え、現場での経験が豊富な3名の社会福祉士による年4回の研修や各アドバイザーへの個別支援も行うなど、資質向上を図っているところです。

 研修においては、実際の事例を参考に児童生徒の状況を分析し、福祉部局や医療機関、民生児童委員など地域の関係団体との連携も含め、教育・福祉双方の観点で支援方針を検討する演習や協議を行っております。

 今後も、まなび・生活アドバイザーの配置の充実とともに、地域との連携の中で支援ができるよう、研修の一層の充実に努めてまいります。

片山委員長
 北川委員。

北川委員
 答弁をありがとうございます。

 家庭教育支援というのは、幼稚園から小学校に上がるとき、そして小学校から中学校に上がるときが非常に課題があると言われています。そこで、家庭教育支援のチームを、これは市町で行うことが基本的なことなんですけれども、京都府教育委員会としても各市町に対して支援を行っていただきたい。そこで、まだまだ家庭教育支援アドバイザーの数が少ないと僕は思います。まなび・生活アドバイザーと同様に、家庭教育支援アドバイザーも増やしていただいて、未然にいろんな問題を起こらないようにしていただきたい。

 そして、この両者、まなび・生活アドバイザーも家庭教育支援アドバイザーも、個々の技量、アドバイザー力に左右される点が多くあります。そこで、両者とも、しっかりとスーパーバイザー等を生かしていただいて教育していただき、子どもたちの健やかな育ちに寄与していただきたいと思いますので、よろしくお願いします。

 これで総括質疑を終わります。ありがとうございました。