議会ニュース

2020年2月25日|令和2年2月定例会 一般質問 田中健志

200225_tanaka.jpg
1 ギャンブル等依存症対策について
2 パートナーシップ制度の検討状況について
3 アレルギー疾患対策について
4 その他

>録画ビデオはこちらから
※外部のリンク先へ移動します(別ウィンドウ)
※質議全文は準備中

議長(田中英夫君)
 次に日程第2、一般質問を行います。
 まず、田中健志君に発言を許します。田中健志君。

〔田中健志君登壇〕(拍手)

田中健志君
 府民クラブの田中健志でございます。

 まず、ギャンブル等依存症対策について伺います。

 ギャンブル等依存症とは、ギャンブル等にのめり込んで、日常生活や社会生活に支障を来し、自らのコントロールができなくなる精神疾患の一つです。これは鬱病を発症するなどの健康問題や、借金を重ね多重債務や貧困に陥るといった経済問題に加えて、家族間の不和などの家庭問題や虐待、自殺、時には犯罪を招くこともあり、深刻な社会問題であると存じます。

 2017年9月、国立病院機構久里浜医療センターが発表した国内のギャンブル等依存に関する疫学調査によりますと、直近1年間でギャンブル等依存症の疑いのある人の割合は0.8%、これは全国で言うと約70万人となります。このうち最もよくお金を使ったギャンブルについては、パチンコ・パチスロが最多でありました。ほかの調査では、パチンコをしている人の4人に1人が自分は依存症ではないかと思ったことがあるとも指摘されています。

 また、ギャンブル依存症になる人は必ずギャンブルで勝った経験があるとも言われていますし、ギャンブルで勝ったり負けたりを繰り返し、トータルではかなり負けているはずですが、脳は勝ったときの快感を覚えているので、「次こそは」と続けてしまう。さらには、ギャンブルでの負けをギャンブルで取り戻そうとして、ますます深みにはまっていくともよく言われていることだと思います。

 依存症は、脳内の物質の異常から来る病気であると言われています。病的賭博と呼ばれることもありますが、研究によってそのメカニズムがアルコール依存症や薬物依存と似ていることが分かり、2018年にWHO(世界保健機関)によって、アルコール依存症等と同じ疾病分類にギャンブル障害として位置づけられるようになりました。依存症の中では認定からの日が浅く、研究や治療はアルコールや薬物に比べてまだまだこれからとの指摘もなされています。また、一般的な理解も追いついておらず、我が国では、ギャンブルにのめり込んで、例えば、借金を背負い家庭を壊しても自己責任とされる風潮が長く続いてきたと認識しています。

 依存症には3種類あって、まず物質への依存。これはニコチン、アルコール、薬物、食べ物など。2つ目にプロセスへの依存。ギャンブル、インターネット、買い物など。3つ目に人間関係への依存として、恋愛、DV、虐待などがありまして、ギャンブル等への依存はプロセスへの依存の範疇に入っています。

 私は、先日、公益社団法人ギャンブル依存症問題を考える会の田中紀子代表理事のお話を伺う機会がありました。田中代表は、御主人様や御本人もギャンブル依存症に苦しんだ経験があり、その経験を生かして今ではギャンブル依存症の当事者や家族を支援する会を立ち上げ、その代表を務めておられます。

 この会の趣旨には「多くの場合、ギャンブルによる借金や、その他の問題を繰り返す人に対して、甘えている、たるんでいる、自立できていない、根性がない、ストレスのせい、果ては親の育て方が悪い、配偶者が至らないからだと、当事者や周囲の人たちを責め、傷つけてしまいますが、ギャンブル依存症が病気である限り本人の自覚や努力、ましてや根性論だけでは回復することはできません。ギャンブル依存症から回復するには自助グループに通ったり、場合によっては回復施設に入って適切なプログラムを受ける必要があります」とされており、啓発活動や回復方法・治療施設の情報提供、青少年に対する予防教育を行っておられます。

 田中代表は、御本人や御主人様だけではなく、お父様は競輪の依存症で会社のお金を横領され、さらに、おじい様も無類のパチンコ好きで毎日のようにパチンコに通っていたという三代にわたってギャンブル依存症に苦しんできた経験があり、それだけに「ギャンブル依存症の方の周囲には、当然ながらその2倍、3倍に該当する問題に巻き込まれ苦しんでいる御家族がいます。御家族も適切な対処法を学び、当事者はもちろん、御家族も含め安心して暮らせるようになる必要がある」と力説しておられました。

 加えて、私は本府の実態をお聞かせいただくため、伏見区くいな橋にある京都府精神保健福祉総合センターを訪ねました。相談員さんによりますと、ギャンブル等依存症関連の相談件数は、年間二十数件程度で、ここ数年相談件数としては変わりなく、依存症と見られる当事者は30歳代から40歳代の男性で、相談してこられる方はほとんどその親であるとのことでした。対象者は収入がないとギャンブルもできなくなるので仕事には就いている様子でありますが、相談者からは、例えば息子が離婚して実家に帰ってこられては困る、当事者が子どもの入学金をギャンブルに使ってしまった、借金の肩代わりをどうすればよいのかといった悩みを相談され、さらに言えば、肩代わりを助長してしまうイネイブラーという人たちの存在が問題視されているとのことでした。また、クロスアディクションといって複数の依存症を併発しているようなケースもあるそうです。相談員さんいわく、依存症はあくまで病気であり、適切な支援、専門機関での治療で回復する。また、借金問題などは法テラスにつなぐことが多いとのことでした。

 さらには、中学生や高校生への予防啓発教育がもっと必要ではないか、他の薬物やアルコール依存症に対する教育に比べて、ギャンブル等依存症の予防啓発教育は少し遅れているのではないかとの御指摘もありました。

 他府県の取組としては、新聞報道によりますと、長崎県がギャンブル等依存症対策基本法に基づき策定したギャンブル等依存症対策推進計画を公表したとありました。それによりますと、精神疾患に位置づけられる病的ギャンブラーだけでなく、ギャンブルをしない住民も対象に依存症予防等の対策を講じることを盛り込んだとのことです。

 計画では県民を病的ギャンブラー、日常生活に問題が生じている問題ギャンブラー、問題のないギャンブラー、ギャンブルをしない住民に分類し、それぞれを対象に依存症の発生・進行・再発の予防や、調査研究を公営ギャンブルの事業者らが進める。例えば、進行予防ではパチンコなどの各施設が本人や家族の申告に基づいて入場制限を実施する、再発予防には自助グループや医療機関など、関係機関で連携を図ることを定めたとのことでした。

 ここで、本府のギャンブル等依存症の状況と、その対策、取組状況と今後の対応を伺いたいと存じます。まずは、ここまで御答弁をお願いいたします。

議長(田中英夫君)
 西脇知事。

〔知事西脇隆俊君登壇〕

知事(西脇隆俊君)
 田中健志議員の御質問にお答えいたします。

 ギャンブル等依存症対策についてでございます。

 議員御紹介の平成29年度の久里浜医療センターの調査では、国内のギャンブル等依存が疑われる人は約70万人と推計されております。また、レセプトを基にした調査では、ギャンブル等依存症で精神科に通院されている方は年々増加し、平成29年度では全国で約3,500人、京都府で約50人と報告されております。

 ギャンブル等依存症は否認の病気とも言われ、本人が病気の自覚がないまま賭博をしたいという強い衝動を抑えることができず、ギャンブルにのめり込み、多額の借金を重ね、生活が破綻し、経済的な問題が表面化して初めて家族も気づくことが多いという特徴がございます。また、早期の支援や適切な治療によって回復が十分可能であるにもかかわらず、表面化した後も家族が自分たちだけで解決しようと抱え込むことで、より深刻な事態を招くことが多く見られております。

 こうした特徴を踏まえまして、京都府ではこれまでギャンブル等依存症の患者や家族の方々が深刻な事態に陥らないよう、発生予防から進行・再発の防止まで、段階に応じた取組を進めてまいりました。京都府精神保健福祉総合センターでは、電話・面談による相談とともに、講演や自助グループの当事者・家族による体験発表を内容としたセミナーを開催しております。

 また、医療機関では、これまでから依存症患者の治療実績がある、いわくら病院と府立洛南病院を依存症専門医療機関として選定し、適切な医療が受けられる医療環境の整備を図るとともに、早期の支援につながるよう府民の方々へのギャンブル等依存症の特徴について啓発に努めているところでございます。

 京都府といたしましては、ギャンブル等依存症の対策の強化は重要であると考えておりまして、昨年4月に策定されました国のギャンブル等依存症対策推進基本計画を踏まえ、消費生活・多重債務などの相談窓口とのネットワークづくり、地域や学校における普及啓発、予防教育などの取組をさらに進めてまいりますとともに、来年度のアルコール依存症対策の推進計画の見直しと併せましてギャンブル等依存症対策も含めた計画を策定し、依存症対策を総合的かつ計画的に進めてまいりたいと考えております。


議長(田中英夫君)
 田中健志君。

〔田中健志君登壇〕

田中健志君
 御答弁のとおり、本府は依存症対策について精神保健センターという相談拠点と、それから、いわくら病院、府立洛南病院という医療拠点の双方を兼ね備えているということで、全国的に見ても取組を進めていただいているものと存じます。

 今回のこの質問の調査の中で、本当につくづく思いますのは、まずはギャンブル等依存症も含めて、依存症というものが病気であるという認識をしっかりと持つということ。それと、本当に怖いなと思いますのは、こういった依存症というのは誰でもなる可能性があるということだと思います。

 御答弁いただきましたとおりアルコール依存症の予防計画の中でも、私もアルコール関係で言うと断酒会さんにお伺いすることがあります。断酒会さんの会員の方々の本当に生々しいお話を聞かせていただいて、本当にお互いに励まし合って1日断酒ということで取組を進めておられる様子を拝見しておりますが、そういう生々しいお話を聞くたびに本当に怖いなと。アルコールも誰でもそういう依存症になる可能性があるという、こういう認識を我々は持たなければいけないということも痛感いたしました。

 したがいまして、誰でもなる可能性がある病気ですから、なる前の予防、これが何よりも大事だと思います。ギャンブルもアルコールもそうですし、特に薬物について私も青少年の薬物対策に取り組んでまいりましたけれども、薬物に至っては、これは一度手を染めてしまうと本当にもう取り返しがつかないということも言えると思います。こういったことも含め、また、さらに最近ではスマホやネットゲームの依存という問題もクローズアップされていると思います。そうした依存症について、まずは、これらは病気であるという認識を持つこと。そして、誰でもなる可能性があるんだということ。そして、そうならない前の予防や啓発が何よりも大事だということを、御答弁いただきましたとおり、ぜひ総合的に教育委員会とも連携した一層の取組強化をお願いしておきたいと思います。

 それでは、次の質問に移りたいと思います。パートナーシップ制度の検討状況について伺います。

 パートナーシップ制度とは、地方自治体が同性カップルに対して2人のパートナーシップが婚姻と同等であると承認し、自治体独自の証明書を発行する制度のことです。2015年、東京都渋谷区で初めて施行され、現在34自治体で導入されています。御承知のとおり、現在、我が国では同性カップルの婚姻は合法化されていません。一方で、婚姻関係を認めてほしいと願う同性カップルは多数存在しています。その背景には、同性カップルの婚姻が合法化されていないことで、例えば病院で入院中のパートナーに面会したくても断られる、不動産契約において同性カップルの入居が認められない、パートナーに対する医療行為に同意できない、パートナーの遺産を相続できない、パートナーの葬儀に参列できない、パートナーの介護のための介護休業を取得できないといった、同性カップルの方々にとって日常生活の中で様々な弊害が発生しているとお聞きしています。

 そこで、婚姻とは異なるものの婚姻関係に相当するものとして、自治体としてパートナーシップを認めるものがパートナーシップ制度です。パートナーシップに法律上の効果はありませんが、この制度によって先ほど述べた同性カップルの方々に発生する日常生活における様々な弊害を解消するとともに、LGBT(性的マイノリティー)の方々への偏見や差別が少しでもなくなることも期待されています。

 東京都世田谷区は、基本計画において人権の尊重を掲げ、その中で女性や子ども、高齢者、障害者、外国人、性的マイノリティーなどを理由に差別されることなく、多様性を認め合い、人権への理解を深めるため人権意識の啓発や理解の促進に取り組む中の一つとして、同性カップルである区民の自由な意思によるパートナーシップの宣誓書を受け取ることにより、同性カップルの方々の気持ちを区が受け止めるという取組だとしています。具体的には、同性カップル本人がそろって区役所に本人確認書類等を持参し宣誓書に署名して提出すると、区が宣誓書を受領し受領証を交付するというものです。手続は、おおむね30分で無料で行われます。

 都道府県レベルでは、まず茨城県が県の男女共同参画推進条例の中で、性自認や性的指向を理由とする不当な取扱いがあってはならないと規定し、その後パートナーシップ制度の導入を取りまとめ、当事者の困難をできるだけ早く解消するべきと考えて、都道府県レベルでは初めてパートナーシップ制度を導入されました。同県では、制度導入後は県営住宅への入居申請や県立病院での面会・手術の同意などができるようになり、県内の市町村営の住宅や民間病院でも同等のサービスが受けられるよう市町村や民間にも協力を求めているとのことです。また、大阪府でも大阪府パートナーシップ宣誓証明制度によって、これまで府営住宅が法的な婚姻関係にあるカップルに限られていたのが、パートナーシップ宣誓をしたカップルの入居を可能にするなど、先月に導入を決定されました。

 都道府県レベルでのパートナーシップ制度導入は、これら昨年7月導入の茨城県と大阪府の2件であり、大阪府ではLGBTQ、Qというのはクエスチョニングやクィアの頭文字でありまして、クエスチョニングというのは自分の性自認や性的指向が定まっていない、もしくは意図的に定めていない方々、クィアというのは性的マイノリティーの総称だと言われています。これらLGBTQの理解増進へ取り組むことを制定した「大阪府性的指向及び性自認の多様性に関する府民の理解の増進に関する条例」を昨年10月に施行し、府でできるところからやっていくとしています。さらに、大阪府では大阪市や堺市など5自治体でパートナーシップ制度を既に導入している自治体があり、同府のパートナーシップ制度が始まれば、導入されていない府内の市町村のLGBTQカップルも府庁でパートナーシップ宣誓ができ、証明書が交付されるとのことです。

 我が国のパートナーシップに関する制度は、条例によるものと要綱によるものの二通りがあります。東京都渋谷区では「渋谷区男女平等及び多様性を尊重する社会を推進する条例」という条例に基づいており、世田谷区は「世田谷区パートナーシップの宣誓の取扱いに関する要綱」という要綱に基づき区長の権限で取り組んでいます。

 特に先ほど紹介した世田谷区の方式は、当事者カップルが役所に来て申請すれば受理されるという簡易なもので、この世田谷区の仕組みをモデルとしてパートナーシップ制度を導入した全国の自治体が多いと聞いております。さらに、自治体のパートナーシップ制度を契機として、民間企業の人事制度や保険などの民間サービスにも同性パートナーの存在を想定した制度設計が広がりつつあるとも聞いております。

 このようにパートナーシップ制度は民間をも巻き込んで、全国の自治体で広まりつつあり、自分たちの存在を公に認めてほしいとする当事者の気持ちを受け止めるものであり、共生社会の実現に向け、多様性を尊重する取組として有意義なものと考えますが、本府の検討状況を伺いたいと存じます。

 3点目に、アレルギー疾患対策について伺います。

 私は、2017年6月定例会本会議にて、食物アレルギーに関して、当時、本府の学校給食等において誤配・誤食が相次いでいたことを受け質問し、知事からは、「保育所・幼稚園・学校において、入園時や進級時に一人一人の状況を保護者に確認して、子どもに応じた除去食や代替食を提供すること」「保育士や教職員に対して国のガイドラインによる基礎知識や緊急時対応などの研修を実施すること」「教育委員会において、学校等における食物アレルギー対応の手引を新たに作成し、学校や給食センターなどに配布すること」「アレルギーの原因となる7品目を表示する食の健康づくり応援店の運動や、修学旅行生が安心して食事できる食物アレルギーの子 京都おこしやす事業などを推進する」と答弁をいただきました。そのほかにも保育所での出前講座や子ども食堂など、現場での専門家によるアドバイスなど取組を進め、食物アレルギーに対する社会的な理解も促進されていると考えます。

 食物アレルギーを含むアレルギー疾患に関しては、国において2015年施行のアレルギー疾患対策基本法に基づき、アレルギー疾患対策の推進に関する基本的な指針が出され、アレルギー疾患医療全体の質の向上を進めることがうたわれています。そして、その中で国から都道府県知事宛てに、「都道府県におけるアレルギー疾患の医療提供体制の整備について」が通知され、各都道府県において必要な施策の策定及び実施等に努めることが求められていると存じます。

 具体的には、アレルギー疾患を有する者が、その居住する地域にかかわらず等しくそのアレルギーの状態に応じて適切なアレルギー疾患医療を受けることができるよう、都道府県においては、アレルギー疾患医療提供体制の整備を通じ、アレルギー疾患医療全体の質の向上を進めることが必要であり、そのために各都道府県でアレルギー疾患医療の拠点となる都道府県アレルギー疾患医療拠点病院を選定し、当該病院と日々のアレルギー疾患医療を行っている診療所や一般病院との間の診療連携体制の整備を行い、都道府県拠点病院の活動実績等を定期的に評価し、適宜選定の見直しを行うことが求められると示されました。また、都道府県アレルギー疾患医療連絡協議会を設置し、都道府県における診療連携体制の在り方の検討や情報提供、人材育成等の施策を企画立案し、都道府県拠点病院を中心に実施を図ることが求められるとも示されています。

 また、都道府県拠点病院の役割としては、診療、情報提供、人材育成、研究、学校、児童福祉施設等におけるアレルギー疾患対応への助言・支援が求められており、連絡協議会は拠点病院で実施する調査分析を参考に、地域におけるアレルギー疾患の実情を継続的に把握し、診療連携体制、情報提供、人材育成等の施策の企画立案や実施等、地域の実情に応じたアレルギー疾患対策の推進を図ることとされています。国が求めているように、食物アレルギーを含む本府のアレルギー疾患対策を全体的にさらに進めるためにも、拠点病院の選定及び連絡協議会の設置は必要と考えますが、本府の検討状況はいかがでしょうか。

 以上、お伺いいたします。


議長(田中英夫君)
 大谷府民環境部長。

〔府民環境部長大谷学君登壇〕

府民環境部長(大谷学君)
 同性のパートナーシップ制度についてでございます。

 LGBTなど性的少数者の問題につきましては、身近なことであるにもかかわらず社会の理解は十分でなく、当事者の方々は様々な場面において偏見や差別、生きづらさなどに直面されていることから、多様な性に対する府民の理解を深め、必要な環境整備に取り組むことが大切であると考えております。

 そのため京都府におきましては、これまでから教育・啓発、相談体制の充実に取り組んできており、平成29年10月には「性的指向と性自認の理解促進等に関する研究会」を設置し、当事者や学識経験者、企業から御意見を伺いながら研究を重ねております。

 特に、当事者団体からは困っておられることや改善に向けた御意見などをお伺いしてきているところであり、近く当事者への支援活動に取り組んでおられる団体である、いわゆるALLY(アライ)からも御意見をお伺いすることとしております。

 この研究会の中でパートナーシップ制度については、当事者の中には自治体で制度を導入してもらえればありがたいとの御意見を出された方もおられるという状況でございます。いわゆるパートナーシップ制度につきましては、法的効果はないものの、東京都の2つの区では条例を制定して証明書を交付し、また30の市区町と2府県では要綱により受領証を交付するなど行っているところでございます。京都府内で行っている市町村はございませんが、京都市において昨年12月から京都市人権文化推進懇話会専門意見聴取会で検討が始められており、多様な御意見があることから、引き続き検討されることとなっております。

 京都府といたしましては、議員御指摘のとおり、LGBTなど性的少数者の方々の問題をはじめ、多様性を尊重しながら共生社会を推進していくことは大変重要な課題であると考えておりますので、パートナーシップ制度につきましても国の動向や府内市町村の検討状況なども踏まえながら、府民理解の促進に向けた啓発などに一層積極的に取り組むとともに、京都市や市町村関係団体などもメンバーである京都府の性的指向と性自認の理解促進等に関する研究会において、引き続き研究してまいりたいと存じます。

議長(田中英夫君)
 松村健康福祉部長。

〔健康福祉部長松村淳子君登壇〕

健康福祉部長(松村淳子君)
 アレルギー疾患対策についてでございます。

 花粉症や食物アレルギーなどのアレルギー疾患を有している方は急速に増加し、現在は乳幼児から高齢者まで国民の2人に1人が何らかのアレルギー疾患を有していると言われております。

 京都府では、これまで京都府保健医療計画に基づき、府民に対しては京都府立医科大学とともにアレルギー疾患対策に関する正しい情報を発信するとともに、食物アレルギー対策としてアレルギーを有する園児や児童生徒に対するための手引の作成・配布を行ってきたほか、アレルギーがある修学旅行生が安心して京都観光を楽しめるよう、旅館・ホテルと協力して受入体制の構築を進めるとともに、アレルギーを持つ府民が安心して食事ができるよう、アレルギー表示を行う飲食店の登録とその情報発信などを実施してきたところでございます。

 アレルギー疾患は、症状が軽度のものから重度のものまで幅広く、科学的知見に基づいた治療を行うことで、症状のコントロールがある程度可能である反面、自己診断による受診や服薬の中断により症状が長期化・重症化することがございます。特に、気管支ぜんそくやアトピー性皮膚炎、食物アレルギーにおいては、症状が悪化すると夜寝られない、みんなと同じ食事が取れないなどの生活の質の低下が著しく、食物アレルギーにおいてはアナフィラキシーショックにより死に至る場合もございます。さらに、アレルギー疾患は診療科が多岐にわたっていることから、全てのアレルギー疾患の患者の実態については分かっていないのが現状です。

 今後、食生活や生活習慣の変化等によりアレルギー疾患の患者は、ますます増加していくことが見込まれる中、医療機関、医療関係団体や当事者団体等から成るアレルギー疾患医療連絡協議会を早期に設置し、府内におけますアレルギー疾患の現状や医療機関における課題などの把握を行っていきたいと考えております。併せて京都府立医科大学など、重症及び難治性の患者への対応が可能な医療機関をアレルギー疾患医療拠点病院として選定し、京都府内のアレルギー疾患医療体制の整備を進めますとともに、必要な方に必要な情報が届くよう、引き続き適時・的確な情報提供を行い、府民の方が安心して生活できるようアレルギー疾患対策に取り組んでまいりたいと考えております。


議長(田中英夫君)
 田中健志君。

〔田中健志君登壇〕

田中健志君
 パートナーシップ制度については、研究会も含めてスピード感を持った取組をお願いしておきたいと思います。

 また、アレルギー疾患の拠点病院及び連絡協議会については、具体的な御答弁をいただけたものと思います。ありがとうございます。

 今日、私が取り上げた質問については、いずれも少数者、マイノリティーの課題についてでございます。マイノリティーだけに、人数が少ないがゆえに声が小さいかもしれないけれども、しかし、そんな小さな声を拾って代弁するのが政治の役割であると私は考えております。特に、本府が共生社会の実現を目指すのであれば、これら少数者、マイノリティーの方々の課題にもっと光を当てて、お互いに支え合う社会となれるような、さらなる支援の必要性を申し上げて、私の質問といたします。

 ありがとうございました。

(拍手)