議会ニュース

2019年12月10日|令和元年12月定例会 一般質問 堤 淳太

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1 多死社会を迎えての尊厳ある終末について
2 長岡京インターチェンジ・西山天王山駅付近の
  機能強化について
3 その他

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議長(田中英夫君)
 日程に入ります。日程第1、一般質問を行います。
 まず、堤淳太君に発言を許します。堤淳太君。

〔堤淳太君登壇〕(拍手)

堤淳太君
 府民クラブ府議会議員団の堤淳太でございます。通告に従いまして質問をいたします。今回の質問は、多死社会を迎えての尊厳ある終末についてと、交通の結節点である長岡京インターチェンジ・西山天王山駅付近の機能強化について、お伺いいたします。理事者の皆様におかれましては、ぜひとも前向きかつ明瞭な答弁をいただきますようによろしくお願い申し上げます。

 まずは、多死社会を迎えての尊厳ある終末についてお伺いいたします。

 生き物はいずれの時にか最期の時を迎えます。人間も例外ではございません。大きな話をすれば、いかに死者を弔うか、残された者の気持ちをいかに慰めるかは、人類の歴史発祥のときから今もなお普遍的な課題であり続けています。

 生まれれば死を迎える、実に当たり前のことですけれども、我が国においてはここ50年ほどの間で、死は病院の中で迎えるものへと変わり、日常と切り離された出来事になりました。また、生活の様式もさま変わりをしてしまって、親族同士が近くに居住しなくなってしまったり、あるいは個人や世帯が隣近所と切り離された状態で生活を営むようになりました。

 今、団塊の世代の方々が後期高齢者となりつつあり、2038年には年間170万人の方が亡くなると推計されています。この多くの方が亡くなる多死社会、多くの死の社会の時代では、今ある病院の病床の数では、終末を迎える方々を全て受け入れることは難しくなります。そのため、地域で終末を迎えるための地域包括ケアを整えつつありますが、医療分野だけでなく、地域に住む私たち自身も、これまで病院という切り離された場所にあった死をどのように地域に迎え入れ、どのように死とつき合っていかなければならないのか、改めて向かい合う必要があるのではないでしょうか。

 平成30年3月公表の「人生の最終段階における医療に関する意識調査報告書」によると、回復の見込みがないと医師に診断された場合、どこで最期を迎えたいかという質問に対しまして、約65%の方が「自宅」との回答をしています。本府はこの希望に応えられるように、地域包括ケアの中で訪問診療を初めとする在宅医療の充実に取り組んでいます。

 終末期の在宅医療において大切なのは、穏やかに、安らかに尊厳ある時間を過ごすことができるよう支えていくことですが、これを専門とする緩和ケア専門医の育成に課題があると仄聞しております。また、前述しましたように、現在では死は病院で迎えるものになってしまったため、御家族や御近所の方の中にも、どのような環境を整えれば御本人が安らかに旅立ちを迎えることができるか、あるいは御家族自身にどのような心構えが必要になるかなど、地域において死を迎えるに当たって適切なアドバイスを行うために必要なノウハウの蓄積が薄くなっています。

 また、自宅で亡くなられたときにお医者さんが立ち会えなかった場合、亡くなられたことに関して事件性がないことを確認するための取り調べなどによって、御遺族の方が、亡くなられた方のことを思い、穏やかに悲しむ時間が乱されてしまうこともあると聞きます。

 地域で穏やかに、安らかに終末を迎えるためには、このような死を迎えるための環境や心構えなどの準備も求められます。

 さらには、旅立たれた後に残された御家族の悲しみを癒やすためのグリーフケアも重要です。事前に心構えをつくっていたとしても、やはり大切な御家族がいなくなってしまった心の穴は、自分でも気づかないほどに大きなものです。これは、亡くなられた方が高齢者よりも反対に若い方であったり、突然のお別れであったほうが深く悲しいものになります。

 大切な御家族との離別によって人が変わってしまうということもよく聞く話です。でき得るならば、残された御家族の方に早く元気を取り戻してもらいたいと願うばかりです。

 そこでまず、自宅で死を迎えるに当たって、以下3点についてお伺いいたします。

 1点目、終末期の在宅医療を支えるための緩和ケア専門医の育成はどのようになっているでしょうか。2点目、穏やかな旅立ちを迎えるに当たって、環境や心構えの準備に関する説明を御家族に対して十分に行う仕組みはどのようになっているでしょうか。3点目、御遺族の悲しみを少しでも和らげることができるグリーフケアの取り組みは、どのようになっているのでしょうか。教えていただきますようお願いいたします。

 また、尊厳ある生を全うするためには、尊厳を持って死を受け入れることが大切になります。本人は死を受け入れる覚悟、準備ができており、心肺停止状態になっても延命や蘇生措置を求めない意思を表示している方もいます。しかし、出先での容体の急変や本人の意思を知らない関係者の救急通報によって出動した救急隊員が、蘇生措置を行おうとして問題が生じるケースもあります。

 消防庁の調査では、2017年に全国でこのような事例が少なくとも2,000件以上発生したと公表しています。通報された方も善意で通報しておりますし、蘇生を講じようとした隊員の方も職務に従っての行動です。しかし、本人の望まぬ蘇生措置の結果、深刻な後遺症を負ってしまったというケースもあります。これに対して国は明確な指針を示しておらず、消防本部ごとに対応が分かれています。中には、かかりつけ医の指示によって蘇生中止を行う本部もあると聞いております。

 そこで、本人、御家族の明確な蘇生拒否の意思表示があった場合、延命措置に関して本府はどのような対応を行うのか、御所見をお伺いしたいと思います。

 国民生活基礎調査によると、平成28年度のデータで、65歳以上の者のいる世帯で約6割が高齢者のみで生活を営んでいます。この中で、単独世帯、つまり高齢者のひとり暮らし世帯が27.2%、うち男性の独居が8.7%、女性の独居が18.5%となっています。高齢の御夫婦で暮らしている世帯でも、配偶者の方が亡くなれば独居の世帯となってしまいます。つまり、65歳以上の者のいる世帯の約6割は、既に独居状態にあるか、独居の予備軍であると言えます。

 最近、孤独死に関するニュースがよく取り上げられるようになりました。実際、民間の調査機関が2011年に行った調査によると、年間死亡者数約125万人のうち約3万人が孤独死していると言われ、100人に2人以上が、誰にも看取られずに亡くなっています。この数字は、高齢化がさらに進展するにつれてますます上昇していき、孤独死はまれなケースではなくなっていきます。

 お年寄りの方とお話しする中で、この孤独死に対する不安をよく耳にします。「死を迎えるのは怖くないのですけれども、死後、発見されずに経過するのがとても不安だ」と話されていました。死期が近づいている方だけでなく、元気に過ごされていたのに突然死を迎えられ、誰にも気づかれずに数日が経過してしまったという方も、私の知り合いの中にも少なからずいらっしゃいます。

 突然死は、高齢者だけでなく、若い世代にも起こり得ることですが、亡くなられた後のお体はありし日のお姿のままであってほしいと願いますし、お別れの際にはそのお姿に手を合わせることができればと思います。孤独死をなさっても、できるだけ早く御遺体が見つかることを願っております。

 この項目の最後にお伺いしたいのは、孤独死を未然に防ぐためにも、高齢者の方の孤立を防ぎ、地域でしっかりと見守ることができるネットワークづくりが必要だと考えますが、御所見をお伺いしたいと思います。

 まずは、多死社会を迎えての尊厳ある終末について、お伺いさせていただきます。

議長(田中英夫君)
 西脇知事。

〔知事西脇隆俊君登壇〕

知事(西脇隆俊君)
 堤議員の御質問にお答えいたします。

 多死社会を迎えての尊厳ある終末についてでございます。

 高齢化が進む中で、半数を超える方が自宅での看取りを希望されているという調査もあり、本格的な多死社会の到来に向けて、人生の最終段階における支援体制が重要であると認識をしております。

 京都府では、地域包括ケアの3大プロジェクトの一つとして看取り対策を位置づけ、これまで、在宅療養を担う訪問看護事業所の整備、痛みを和らげるための円滑な薬剤供給体制の構築、施設における看取りの対応力の向上、専門家のサポートのもと終末期の医療・介護について、本人や家族等で話し合うアドバンス・ケア・プランニングの推進などの取り組みを行ってきたところでございます。

 緩和ケアは、がんなどによる苦痛や心理的負担、不安の緩和など、終末期において行うものと考えられてきましたけれども、最近では、診断当初から治療と並行して行うべきとの考え方に変化しており、緩和ケアチームによる身近な地域での提供が求められております。

 京都府では、府立医大と協働し、平成20年度、厚生労働省の依頼を受けまして緩和ケアを提供する医療従事者の養成プログラムを開発して研修を開始しており、昨年度末までに医師2,924名、看護師等医療従事者1,454名が修了しているところでございます。この養成プログラムは、モデルとなって全国に広がり、地域において緩和ケアを推進する一翼を担っております。

 一方、緩和医療は、他の診療領域に比べてまだ歴史が浅く、学会が認定する緩和医療の専門医は22名と少数ではありますが、主に、がん診療連携拠点病院等を中心に養成プログラムの講師やかかりつけ医への助言等を担っていただき、緩和ケアの質の向上に努めているところでございます。

 次に、御家族に対する説明とグリーフケアについてでございます。

 医療の進歩や生活習慣の変容により、看取りの場の多くが自宅から病院に移っていることから、御本人が在宅での看取りを希望された場合は、家族に対しまして介護や看取りについての心づもりなどの情報提供や支援が求められています。また、看取られた後、病院のほうがよかったのではないかなど、さまざまな思いが湧き上がることもあり、在宅看取り特有のグリーフケアが必要となることもあります。

 これまで京都府では、医療・介護の関係者とともにリーフレットを作成し、かかりつけ医や訪問看護師が御家族に対して、自宅での療養や看取りについて説明する際に活用していただいております。

 また、平成27年度から看護師やケアマネジャー等に対し、終末期に求められるケア、本人等へのサポート方法などの研修会を実施しており、これまで679人が受講し、当事者の気持ちに寄り添ったケアを行っていただいているところでございます。

 こうした研修におきまして、グリーフケアも研修内容に含めて実施しておりますが、これからの多死社会に向けては、グリーフケアに取り組む地域の民間団体などとも連携しながら、家族に寄り添った支援をさらに充実してまいりたいと考えております。

 今後も、心身の痛みが和らぎ、誰もが人生の最期まで尊厳を持って暮らすことができ、御家族も安心して看取りを行うことができるよう、市町村や関係団体と連携し支援を進めてまいりたいと考えております。  その他の御質問につきましては、関係理事者から答弁させていただきます。

議長(田中英夫君)
 藤森危機管理部長。

〔危機管理部長藤森和也君登壇〕

危機管理部長(藤森和也君)
 救急搬送時の蘇生措置についてでございます。

 救急搬送に当たる救急隊員は、傷病者を迅速に医療機関に搬送して、医師の管理下に置くことを基本としておりまして、現場到着時に家族等から蘇生拒否の意思が示された場合でも、府内15消防本部のうち、京都市消防局等7本部が心肺蘇生を行った上で搬送する方針を定めており、他の8本部でも同様の運用とされております。

 こうした蘇生拒否に対する救急隊の対応につきましては、本年7月、消防庁の有識者検討会におきまして、「本人の生き方、逝き方は尊重されるべき」との基本認識が示される一方、本人や御家族が蘇生中止の判断に至った経緯やかかりつけ医との連絡の有無など、救急現場における状況は千差万別であり、さらなる事案の集積や知見の蓄積が必要とされたところでございます。

 京都府といたしましては、国に救急隊の標準的な手順作成を要請いたしますとともに、京都府医師会や消防長等で構成するメディカルコントロール協議会等において、他府県の事例等を共有し、傷病者の意思を尊重した対応のあり方について協議してまいりたいと考えております。

議長(田中英夫君)
 松村健康福祉部長。

〔健康福祉部長松村淳子君登壇〕

健康福祉部長(松村淳子君)
 高齢者を地域で見守るネットワークについてでございます。

 京都府内のひとり暮らし高齢者が年々増加する中、高齢者の孤立を防ぎ、孤独死を未然に防止していくためには、高齢者を地域で見守り、必要な支援につないでいくことが重要でございます。そのため、市町村においては、民生委員が家庭訪問して、体調や生活環境を確認するとともに、身近な地域でのサロンや交流会などへの参加を促し、介護が必要な方には地域包括支援センターにつなげるなど、地域の実情に応じたきめ細やかな対応に努めているところであります。

 さらに京都府では、市町村と協力して、民生委員や社会福祉協議会、自治会、ボランティア団体、NPOなど、地域の幅広い関係者が連携して見守りを行う「絆ネット」の構築を府内13市町で進めており、高齢者が互いに孤立しない、させない取り組みを行っております。

 また、京都府では、既に宅配業者との高齢者の見守りに関する協定を締結しており、今後はさらに、配食サービス業者等の協力を得るなど、地域の実情に応じて市町村や関係機関、地域の関係者と連携し、地域における高齢者の見守り活動「絆ネット」を充実していくことにより、高齢者が孤立することなく、安心して暮らせる社会づくりを進めてまいりたいと思います。

議長(田中英夫君)
 堤淳太君。

〔堤淳太君登壇〕

堤淳太君
 丁寧な御答弁ありがとうございました。

 やはり親しい身内が亡くなるということは、なかなか割り切れるものではございません。家で終末を迎えられた方は、病院で見送ったほうがよかったんじゃないかということもありますし、逆に病院で迎えた場合は、家に連れて帰ってあげればよかったなということもあります。また、延命措置をしなかった場合は、親不孝をしてしまったんじゃないかということもありますし、私の例で大変申しわけないんですけれども、私が父親を見送ったときは5年間寝たきりの状態で胃ろうをしました。あの判断は果たして正しかったのかどうかということをいまだに思い悩むところがあります。だからこそ、グリーフケアを行って、残された者がよりよい人生を生きるための取り組みを行っていただけるようにお願いしたいと思います。

 そして、やはり2割の方が親しい家族の方が亡くなると、不眠症であったり、鬱、あるいは拒食症などの精神障害を発症するという事例もございますし、これによって医療依存になってしまうということもありますので、しっかりとしたグリーフケアの取り組みを進めていただきたいと思います。

 また、蘇生拒否に関する問題ですけれども、これは今後、議論を深めていかなければなりません。高齢者の方になると骨自体がもろくなってしまって、心臓マッサージを行うことによって肋骨が折れていって、そのままくっつくことなく、亡くなられるまで呼吸するたびにつらいということもあります。これは、QOL、生活の質の観点からして喜ばしいものではございませんので、本人の意思を尊重するという観点からの議論を今後、京都府下の中でも深めていっていただきたいなと思います。

 さらには、穏やかな旅立ちを迎えるに当たって、事件性がないのにもかかわらず取り調べが行われて、しかもちょっと疑義が生じた場合は司法解剖に回されて、お体にメスを入れられるということもございます。こういった問題をなくすためにも、改めて穏やかな旅立ちを見送るために、どういう手順が必要ですよということをしっかりと伝えていけるような仕組みを整えていただきたいと要望いたします。

 さて次に、交通の結節点である長岡京インターチェンジ・西山天王山駅付近の機能強化について質問を行わせていただきます。

 私の地元でもあります長岡京市、大山崎町、向日市から成る乙訓地域は、京都観光の西のゲートウエーとして位置づけられ、京都府における観光戦略の中では、「もうひとつの京都 竹の里・乙訓」として観光振興が図られています。

 京都観光の西のゲートウエーとして位置づけられる背景として、長岡京市と大山崎町の境界に位置する調子八角の地域に、京都縦貫自動車道の長岡京インターチェンジが設けられ、京都縦貫自動車道の高架下には、阪急京都線の新駅である西山天王山駅が開設されたことによります。京都縦貫自動車道には、高速バスのバス停留所である高速長岡京バスストップも設けられました。

 これによって、長岡京インターチェンジと阪急西山天王山駅付近は、京都府の南北を結ぶ京都縦貫自動車道と名神、新名神高速道路の基幹高速道路と高速バス、阪急京都線の鉄道の結節点となりました。また、近くにはJR京都線や国道171号線も通っており、全国でも珍しい、鉄道、高速バス、マイカーの乗り継ぎができる非常に交通の利便性の高いポイントとして、まさしく京都府の西のゲートウエーと言うことができます。

 しかしながら、日常的に通勤・通学等で利用される阪急西山天王山駅の乗降客数は、当初の予測を超えた乗降客数があるものの、高速バスの利用者数は平成27年10月の月当たり4,769人をピークとして徐々に低下しており、大変残念なことに、ことし令和元年の7月では、月当たり1,986人にまで利用客数が低下してしまっています。

 また、高速バスの一日の発着回数もそれと相関して、平成27年10月の一日当たり86便から令和元年11月の一日当たり57便まで減少してしまっております。この高速長岡京バスストップの利用をふやしていくことは、今後の課題です。今現在、高速バスは府北部の天橋立や美山や、主要都市である東京、名古屋、広島、福岡などを結ぶ便が走っておりますが、利用客増加のためには新たな路線の開拓が求められます。

 そこでまず、伊丹にある大阪空港や泉佐野の関西国際空港、あるいは名古屋方面の中部国際空港セントレアなどの空路と結ぶ便を模索してはいかがかと考えますが、将来的な取り組みに関する御所見をお伺いいたします。

 国土交通省では、ETC2.0を活用して、高速道路をインターチェンジで一旦一時退出して道の駅に立ち寄った後に再度乗り直しても、同じインターチェンジから乗り直せば、新たに初乗り運賃に相当するターミナルチャージがかからず、長距離割引が継続して適用される実証実験を行っております。

 高速長岡京バスストップの発着便が減少している理由として、名神高速方面から来たバスが再度、名神高速に戻る際、一旦長岡京インターチェンジから下車して再度乗り直す必要があり、これによって長距離割引が途切れるために、高速バス事業者の高速料金の負担が増加することがあります。

 現在行われている実証実験は、道の駅に立ち寄った後、同じ方向に向かう場合にのみ対象となる制度ですが、その制度をさらに拡大して高速道路で一時退出できるようになると、事業者負担も軽減されるために、高速長岡京バスストップに乗り入れる事業者も増加するものと思われます。

 西山天王山駅と京都縦貫自動車道は完成当初、全国でも珍しい鉄道と高速道路の結節点として注目されました。この鉄道と高速道路の結節点のさらなる可能性を探るためにも、国に対して、長岡京インターチェンジも高速道路の一時退出を可能とするように働きかけを行ってはいかがでしょうか。長岡京インターチェンジも高速道路の途中下車を可能とする制度の対象となるように、国に提案することに関しましての御所見をお伺いしたいと思います。

 ゲートウエー機能の期待される効果として、高速道路を下車後、鉄道に乗りかえて観光を行うパーク・アンド・ライドがあります。観光地の近くまで車で移動して、目的地までは公共交通機関で移動しようというものです。これによって、深刻化している京都市内の観光渋滞の軽減にもつながっていると思われます。

 しかし、これでは乙訓地域は通り過ぎる地域となっており、乙訓地域の観光振興にはつながりません。「もうひとつの京都 竹の里・乙訓」のホームページを拝見しても、トップページのエリア案内には、交通ルートが記載されておりませんし、アクセスマップには観光スポットの表示もなく、主要な駅へのアクセスがグーグルの地図で張りつけられているだけです。また、観光のモデルコースでは、車での移動の提案ばかりになっています。

 乙訓地域を京都観光の西のゲートウエーとして位置づけるのであれば、その機能の中心である長岡京インターチェンジ・西山天王山駅から始まる観光周遊の提案を充実させる必要があるのではないでしょうか。折しも、来年の大河ドラマの舞台となりますので、ぜひとも早急に取り組んでいただきたいと思います。

 最後に、ゲートウエー機能を活用した観光案内の充実に関して御所見をお伺いしたいと思います。

 残り時間がなくなりましたので、再答弁は求めず、ここで私の質問を終わらせていただきますが、これからも乙訓地域、そして京都府の充実のために、私も一生懸命取り組んでまいりますので、どうか皆さんの応援をいただきますようよろしくお願いして、質問を終わらせていただきます。

 御清聴ありがとうございました。

(拍手)

議長(田中英夫君)
 鈴木商工労働観光部長。

〔商工労働観光部長鈴木一弥君登壇〕

商工労働観光部長(鈴木一弥君)
 ゲートウエー機能を活用した、乙訓地域の観光案内の充実についてであります。

 乙訓地域は、多数の歴史的資源や自然環境がある上に、高速道路と直結する西山天王山駅の開業等により、交通アクセスが向上したことで観光地としてのポテンシャルが格段に向上したと考えております。

 京都府では、長岡京インターチェンジ・西山天王山駅を起点として、西のゲートウエーである乙訓地域を初め「もうひとつの京都」に関する観光情報の発信の強化と観光コンテンツの充実、そしてそれらを活用した周遊の促進が重要であると考えております。

 まず、情報発信の強化については、西山天王山駅前などに設置されております市の観光案内所で、長岡京市を含む乙訓地域の観光案内を行うとともに、本年3月には、周辺のイベント情報やSNS情報、リアルタイム映像などが多言語で表示され、府内12カ所や東京、大阪とも情報共有が図れるデジタルサイネージをJR長岡京駅にも設置したところです。

 また、観光コンテンツの充実については、地元の市町、商工会、観光協会が乙訓商工・観光協議会を結成し、京都府や京都府観光連盟とも連携してワークショップやセミナーを開催し、竹という統一テーマのもとに観光コンテンツの掘り起こしを行ったところです。さらに、周遊の促進といたしまして、これらの観光コンテンツも生かし、旅行会社等へのプロモーションを実施したところ、東海地域のバス会社における、府内・近隣府県の大河ドラマゆかりの地を周遊するツアーに勝竜寺城などを組み込むことに成功いたしました。  今後とも、大河ドラマ放映という好機を生かし、旅行会社等に積極的に働きかけることにより、西山天王山駅を含めた乙訓地域を起点とした周遊ツアーの造成に努めるとともに、この地域への誘客の一層の促進、長岡京インターチェンジ・西山天王山駅を起点とした府全域への交通手段にも配慮した観光周遊に努めてまいります。

議長(田中英夫君)
 富山建設交通部長。

〔建設交通部長富山英範君登壇〕

建設交通部長(富山英範君)
 長岡京インターチェンジ・西山天王山駅付近の機能強化についてでございます。

 高速長岡京バス停は、平成25年12月の阪急西山天王山駅の開設に伴い整備された、鉄道駅、高速バス停留所、路線バス停留所及び一般駐車場が直結した先進的な交通結節拠点でございます。

 高速バスの利用状況は、先ほど御紹介がありましたが、京都駅八条口再整備の工事中の代替停留所として活用されておりました平成27年度をピークに減少しており、長岡京市では、平成29年3月に、利用促進策を検討するため、京都府、国土交通省、西日本高速道路株式会社、また学識経験者等で構成する高速長岡京バスストップ機能向上検討会議を設置したところでございます。

 本検討会議におきましては、利用促進の取り組みといたしまして、アウトレットや空港への中距離バス路線の誘致などが提案されており、今後、バス会社からのヒアリングを行い、具体化に向けた検討がなされていくものと考えております。

 高速バスにつきましては、快適性の向上や手ごろな運賃設定により、全国的に利用者数は増加してきており、長岡京バス停の利便性の高さが認知されれば、利用者の増加の可能性は十分にあると考えております。  京都府といたしましては、今後、京都スタジアムや城陽市のアウトレットなどへの旅客流入が見込まれる中、長岡京市とも連携して新たな路線を誘致するなど、高速長岡京バス停の利用促進に協力してまいりたいと考えております。

 次に、高速道路の一時退出を可能とする制度の提案についてでございます。

 高速長岡京バス停は、料金所より外側のランプ部にあり、高速バスは一旦インターチェンジを出て、再びインターチェンジから入る構造となっていることから、再度初乗り料金が発生し、高速料金は割高となってございます。

 一方、議員に御紹介いただきました実証実験につきましては、高速道路のパーキングエリアなどの休憩施設の間隔が離れている区間において、高速道路外の道の駅の利用を促すことを目的にしており、一時退出しても1時間以内に再進入した場合には、降りずに利用していた料金と同一とするもので、全国23カ所の道の駅を対象に国が実験を行っているものでございます。

 この実証実験とは目的は異なりますが、事業者負担軽減の観点から、高速路線バスを対象に追加負担なしで高速道路からの一時退出を可能とすることは、公共交通の支援策としての意義があると考えられます。京都府といたしましては、長岡京市と連携し、高速バス会社の御意見も伺いながら、機会を捉えて、料金制度の改善を国に提案してまいりたいと思います。