議会ニュース

2010年2月10日|平成22年2月定例会代表質問 北尾 茂

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1 行財政改革について
2 耐震対策について
3 地球温暖化問題について
4 府民との情報共有について
5 少年非行の防止対策について
6 その他

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議長(林田洋君)
 次に、北尾茂君に発言を許します。北尾茂君。

〔北尾茂君登壇〕(拍手)


北尾茂君
 民主党府議会議員団の北尾茂でございます。私は会派を代表いたしまして、さきに通告いたしております数点につきまして、山田知事並びに関係理事者に質問させていただきます。御答弁のほど、よろしくお願いいたします。
 まず初めに、平成22年度当初予算に関して、特に行財政改革の視点からお尋ねいたします。
 この4月に知事選を控えているということもあり、今定例会に提案されています当初予算は骨格的予算となっておりますが、一方で、平成22年は、新京都府総合計画、中期ビジョンの総仕上げの年であり、そのための必要な施策は今回の当初予算に織り込まれているとのことであります。今後の新しい施策の大半は、いわゆる肉づけ予算として考えていかれるものと存じますが、行財政改革は骨格的予算にかかわらず継続した取り組みが求められるものであります。
 さて、我が国の高齢化は世界に例を見ない速度で進行していると言われております。したがって、社会保障関係経費が増加していくのは避けられないことであります。そのような状況の中で、社会福祉経費を初めとする義務的経費の増加によって財政構造が硬直化していくことは避けて通れないと思いますが、しかしながら、一方で府民生活の安心・安全や教育など、現在行っている施策や今後必要とされる施策をどのように実施していくのか、持続可能な行財政構造への見通しを持っておくことが必要であります。真の地域主権社会を目指し、国から必要な財源が移譲されることは当然として、同時にみずからも常に点検し、不断の行財政改革努力を行わなければならないものであると考えております。
 京都府においては、昨年3月に府民満足最大化プランを策定され、厳しい財政状況の中、府民ニーズ第一の視点から、より多くの府民の皆さんが将来にわたって幸福を実感できるための行財政構造の確立を目指して努力されているところであります。そこで、プラン策定後1年が過ぎようとしておりますが、このプランによってどのような成果があったのか、また見えてきたのか、課題などがあればあわせてお伺いしたいと思います。
 次に、給与費プログラムについてお尋ねいたします。
 平成17年度に策定された給与費プログラムは、全国初の人件費管理手法として、職員定数の削減、給与構造の改革、諸手当等の抜本見直しを柱とする本府独自の人件費の総額キャップ制度であります。この考え方は府民満足最大化プランを策定後も継続されていると認識していますが、策定されたとき、平成18年度から22年度の5年間で、単年度人件費総額を12.5%削減するという目標でありました。22年度当初予算編成に当たり、この目標の達成状況について改めてお尋ねしたいと思います。
 また、給与費というのは、すなわち職員の生活に直結するものであります。一昨年秋ごろからの世界的不況の影響を受け、我が国においても厳しい経済状況が続いておりますし、民間の賃金水準も決して芳しいものではありません。一人当たりの賃金を上げる話の以前に、むしろ雇用をどう守っていくのかという状況下に置かれた企業も多くあります。しかし、一方で、公務員の給与が民間の春闘に与える影響も大きく、世の中の給与水準を一定リードしている側面もあります。公務員の給与は、人事院や人事委員会によって民間水準を的確に把握されて勧告する制度になっておりますが、昨今の公務員バッシング、とにかく公務員をたたけば国民受けするという風潮には危惧を感じざるを得ません。多くの職員さんは、府民のために日夜本当に一生懸命頑張っておられると思います。税金から賄われるものですから、不透明であったり、過剰な支給は認められませんが、定数削減により1人当たりの負担が確実にふえている中、頑張っている職員にはそれ相応の支給がなされるべきものであると考えます。それが組織としてもモチベーションアップにつながりますし、いい人材を集めるためにも必要であると考えます。厳しい財政状況、また困っている府民の皆さんがいらっしゃる中で、難しい判断を迫られることと存じますが、反面、労働者・生活者としての側面もある職員に対し、モチベーションを上げ、組織を活性化して、さらに府民のために頑張っていただくために職員の給与はどうあるべきかについて、知事の御所見をお伺いしたいと思います。
 次の質問に移ります。
 次は、耐震対策についてお尋ねいたします。
 1月16日、阪神・淡路大震災の前日に当たりますこの日、京都新聞に1つの記事が掲載されております。見出しは、「住宅耐震化 地域で格差」というものであり、住宅や公共施設の耐震化率が京都府内で大きな開きがあるというものであります。この報道によりますと、住宅、公共施設とも耐震化率が高いのは京都市であり、住宅が77%、公共施設が79%、私の地元であります山城地域では、住宅が73%、公共施設に至っては59%ということであります。また、京都市以北については、南丹で住宅の耐震化率が68%で北部へ行くほど少なくなり、中丹で60%、丹後では48%と5割を切るとのことであります。また、公共施設も同様に、南丹70%、中丹62%、丹後59%と、同じく北へ行くほど低い値となっています。なぜこのように北部ほど住宅の耐震化率が低いのか等についての分析については今後調査された部署で綿密に分析が行われると思いますが、いずれにせよ、地震の発生は時を待ってくれるものではありません。今後、30年で60%以上の確率で発生するとされる東南海・南海地震が起きれば、京都府内では最大震度6弱が予想されています。京都府の推定では、そのとき、山城地域と京都市内で死者が130人、1万400棟が全壊するとされています。京都府民の命を守るためにも、早急な対策が必要と考えます。
 ことしは阪神・淡路大震災から15年の節目の年ということもあり、テレビや新聞等で当時の状況などが改めて報道され、当時の生々しい惨状について震災を知らない子どもたちも目の当たりにしたと思います。現在の神戸を一目見ただけでは当時の惨状は既にわからず、地震の恐ろしさが風化し、地震への備えがおざなりになることが一番危険ではないかと思います。  「災害は忘れたころにやってくる」、これは明治の物理学者寺田寅彦の言葉であるとのことでありますが、災害直後の緊張感や心構えを忘れることを戒めるこのフレーズを決して忘れることなく対策を進めることが必要であると思います。
 そこで、数点お聞きします。
 私たち大人は、多かれ少なかれさまざまな経験を積み、災害についての経験も持っております。あの阪神・淡路大震災も、京都は被害が少なかったとはいえ、今でも早朝の大きな突き上げるような揺れ、そして今まで経験したことがない大きな横揺れを覚えています。また、最近京都では揺れを感じる地震が極端に少なくなっているような感じがします。経験の少ない子どもたちは、地震の揺れがどのようなもので、実際、地震が起こったらどんな状況になるのかを想像ができないでしょうし、地震に対する恐れも少ないのではないかと思います。地震大国と言われる日本で育つ子どもたちに、地震に対する心構えを教えておいてあげることが、被害があっても慌てないことにつながると思いますが、今申し上げた数点につきましてどのようなことを実施されているのか、お聞かせいただきたいと思います。
 先ほど申し上げましたように、住宅の耐震化率は一番高い京都市でも8割に満たない数字となっています。極端に言えば、10軒のうち2軒は地震時に危ない、倒れてしまうということになります。これが丹後地域では2軒に1軒ということになります。住宅は家族の中心であり、家に帰ると申しますが、うれしいこと、悲しいこと、つらいこと、どんなことがあっても家には家族が待っています。支え合う家族がいて、心を安らげる、だれにとっても一番大切な場所と考えます。その住宅の安全を高めることは、府民一人一人の心からの安心・安全を守ることであると私は考えます。住宅の耐震化については、京都府でも耐震診断や耐震化工事への助成が行われていますし、また、会派を超え、耐震ベッドやシェルターなど、これまでもいろいろな提案がなされております。既に住んでいる家、新たに建てる家、新たに購入する家、借りる家、すべての住宅の耐震化を向上させていくことが必要と考えますが、京都府におけるこれまでの住宅耐震化施策の効果と今後の新たな展開について、御所見をお伺いしたいと思います。
 また、山城地域では、住宅に比べ公共施設の耐震化率が低くなっています。これは、人口急増期に建てられた施設が多いからとのことでありますが、いざ地震が起こったときには、避難場所になったり、食料や医薬品等の供給基地になったりするのが公共施設であり、これらの耐震化率の向上も必要と思います。これまで京都府を初め各市町村でも耐震化率の向上に努めていただいていると思いますが、改めて、これまでの公共施設における耐震化の優先順位等の考え方、今後の見通しについて御所見をお聞かせいただきたいと思います。
 次に、地球温暖化についてお伺いいたします。
 昨年12月、デンマークで開催されました国連気候変動枠組条約締約国会議、いわゆるCOP15において、各国にCO2の削減義務を課す政治合意文書「コペンハーゲン合意」を採択できず、新たな協定に留意するとして法的拘束力のある削減目標は生まれませんでした。焦点でありました各国の温室効果ガスの排出の削減義務づけはことし末に向けて改めて合意を目指すとのことであります。
 新たな削減目標が示されなかったことは残念ではありますが、だからといって手をこまねいていて何もしなくていいということではありません。日本として、そして京都としてできることはしっかりと行っていくことが必要でありますし、ことし末の合意に向け、京都議定書の地・京都では、京都議定書での目標を達成し、新たな取り組みを始めていくくらいの気構えを世界じゅうに示すことが必要であります。そうすることで、世界で初めて合意をした地にいま一度戻ろう、京都で新たな枠組みの合意をしよう、そのための会議を京都で開こう等といったような機運を醸成し、それを誘致するということがあってもいいのではないかと考えます。
 さて、地球温暖化については、これまでからいろいろな議論がされ、テレビ等を通じてもいろいろな情報が流されています。しかしながら、言い過ぎになるかもしれませんが、実際の生活の場において、温暖化というものを実感し危機感を持つことは非常にまれではないかと思います。平均気温がここ数年で何度上昇したとか言われても、実際問題はぴんときませんし、夏になれば、ことしは去年より暑いなという程度で、だから何かしなければならないというよりも、暑いから冷房をきつくかけようとするのが実生活ではないでしょうか。それが冬になれば、夏のことは忘れ、ことしの冬は暖かいなと思い、夏がくれば去年よりも涼しいなとか暑いなとか、その繰り返し繰り返しで一年一年が過ぎているような気がします。
 確かに、地球温暖化というと、未来の地球、人々の生活を考えれば非常に大切な問題、課題であり、真剣にその解決方策を考えなければなりませんが、府民一人一人にいま一度その重要さを感じてもらう、府民一人一人のほんの小さな取り組みの積み重ねが地球温暖化対策になるということをわかってもらうことが大切ではないでしょうか。  京都では、これまでから環境家計簿など府民一人一人が取り組める事業を実施されていますが、COP15で新たな合意が生まれなかった今、改めて府民一人一人による地球温暖化への取り組みについて、京都府としてどのようなことがあるかを示すべきと思います。大人にも子どもにも温暖化対策がなぜ必要なのか、なぜ今、温暖化対策をみんなでしなければならないのか改めて府民に示すとともに、一人一人がどのようなことをすればよいのか、京都府として環境家計簿のように府民が取り組める施策をどのように考えているのか示すべきと考えますが、知事のお考えをお聞かせいただきたいと思います。
 府民に範を示すには、京都府においても小さな取り組みであっても、こつこつと着実に温暖化対策を実施すべきと考えます。この1月からは、議会棟におきましても消費電力を抑えるために照明の一部を蛍光灯からLEDに変更されました。昨年には太陽光発電も導入されました。目に見えない小さな取り組みではありますが、このような小さな取り組みの積み重ねがいずれ大きな成果となって私たちの生活に反映してくると信じております。京都府では、CO220%削減を目標に、独自にこれまでいろいろな取り組みをされていますが、その成果を示すことがオフィスでのCO2削減のモデルになると思います。これまで取り組んでこられた内容について、具体的にその成果を示していただくとともに、ことし新たにどのような取り組みをなさっていこうとされているのか、目標が達成できるのかどうか、御所見をお聞かせいただきたいと思います。
 民主党は、「コンクリートから人へ」と大胆に政策転換を果たしました。しかしながら、必要な公共工事はしっかりと行うものであります。公共工事といえば、道路や圃場整備、河川改修などがまず頭に浮かびますが、学校や警察署、庁舎などの修繕工事も立派な公共工事であると思います。産業分野では、1990年比でCO2削減が大きく進んでいるとのことでありますが、それは古い電機製品、クーラーや暖房などの熱源なども最新式のものに更新することによって得られているとのことであります。京都府では、府民生活に直結しないもの、とりわけ庁舎等の設備更新はなかなか行わず大切に庁舎等を利用されていますが、地球温暖化対策といった視点から、必要な更新工事を積極的に展開されてもよいのではないかと思いますがいかがでしょうか、御所見をお聞かせいただきたいと思います。
 次に、府民との情報共有についてお伺いいたします。
 京都府では、ホームページや府民だより、テレビや新聞などを利用して積極的な広報活動を展開されております。特に府民だよりについては各家庭にほぼ確実に配られており、京都府の情報が確実に府民に伝わるようになっています。この広報という点では、行政は市町村も含めて大変熱心でありいろいろと創意工夫をされていますが、あくまで行政からの一方的な情報伝達といった域を超えるわけではありません。また、京都府では広聴的な意味合いを持った出前語らいや、知事が現地・現場の生の声を聞き話し合う和ぃ和ぃミーティングが開催されていますが、その場に集まれる数は限られ、ほんの少しの意見が聞き取れるのが精いっぱいではないかと考えております。加えて、施策立案に当たっては、積極的にパブリックコメントを実施され府政への意見を求められておりますが、これも、それほど多くの声が集まっているとも思いませんし、むしろ特定の意見を持たれる方が集中的に意見投稿をされているような感じさえ持っております。価値観が多様化し、府民の皆さんからさまざまな意見をいただく、またいろいろな議論を行政と府民とで行うことが求められる時代となっていると思います。
 私たち議員は、府民の代表であり、府民の声を代弁しているとの自負がある一方、多様化する社会の中で、声なき方々の声をどこまで聞き取れているのか、不安と言いますかじくじたる思いも片一方で持っておられるのは私だけではないと考えます。
 府民と行政、そして私たち議員が双方向で意見を述べ合える場の設定が必要な時代が来ていると私自身も考えます。
 パソコンや携帯電話が急速に普及し、これらの機器を活用したソーシャル・ネットワーキング・サービスというコミュニケーションツールが今脚光を浴びています。ソーシャル・ネットワーキング・サービス、SNSと略して呼ばれていますが、これは社会的なネットワークをインターネット上で構築するサービスのことであります。日本ではミクシィという会員制サイトが有名で、紹介制をとっていることから、「SNSは紹介制」との誤解があるようですが、あくまでも社会的ネットワークをインターネット上で構築するものがSNSであって、紹介制だけではなく、登録制など幾つかの仕組みがあると伺っております。また、昨今では、大手企業各社でも社内でのコミュニケーションの活性化や内定者囲い込みにも使われ始めているとのことであり、総務省でも省内で活用されているとのことであります。
 このようなコミュニケーションツールを京都府でも積極的に取り組むことでさまざまな意見を聞くことができ、加えてその意見に対する別の府民の意見も聞け、より施策立案に効果的な意見集約ができるのではと考えます。また、地域力再生プロジェクトのように多くの団体が似た事業を実施している場合の情報交換の場としても活用でき、一堂に集めたシンポジウムや研修会よりも簡便に利用でき、事前にそのようなことで情報交換ができていれば、シンポジウムや研修会などはより効果的に実施できるのではないかと思います。府民との新たなコミュニケーションツールについて、京都府としてどのようにお考えか、お聞かせいただきたいと思います。
 最後に、少年非行の防止対策についてお伺いいたします。
 昨年末、文部科学省が全国の小・中・高等学校で確認された児童生徒の暴力行為の発生件数を発表し、新聞紙上でも大きく取り上げられました。
 それによりますと、平成20年度は全国で5万9,600件余りと、前年度比で13%増、7,000件近く増加し、過去最多を記録したとのことであり、京都府内の公立学校では暴力行為の発生件数は2,384件と、前年度より334件、16%の増加となっております。
 また、学校種別で見ると、小学校が369件、高校が212件で前年度に比べ減少してはいるものの、中学校が1,803件と全体の4分の3を占め、前年度に比べ359件、25%の大幅な増加となっています。さらに、生徒1,000人当たりの発生件数は9.2件と全国ワースト4位という状況でありました。
 これらの数字だけを見ると、府内の学校、とりわけ中学校の多くが荒れ、大変な状況になっているのではないかと心配になってくるのでありますが、その一方で、1,000人当たりの発生件数が最も少ない県では0.4件と、本府の25分の1の程度となっていることから、都道府県によって件数の把握の仕方にかなりの差があるのではないかとも感じております。
 そこでまず、教育長にお伺いいたしますが、この調査結果では、京都府における児童生徒の暴力行為の発生状況は全国的にも非常に高いものとなっておりますが、実態はどのようなものなのですか、お聞かせをいただきたいと思います。
 また、ことしの初めに「京の少年検挙・最多」という新聞報道がありました。
 それによりますと、刑法犯で検挙された14歳から19歳までの少年は、昨年11月末の暫定値で、少年人口1,000人当たり17人と全国ワースト1位で、前年同期に比べて252人(10.1%)増加の2,741人であり、全国傾向と相反して増加する見込みとのことでありました。そして、その中心を形成しているのは中学生で、46%を占め、万引きやバイク・自転車盗など窃盗犯が目立つとのことであります。
 このように、府内の少年犯罪の数値が高い理由について私なりに考えますと、京都府警察の皆さんが少年犯罪を厳正に取り締まっていただいていることが大きな要因であるとは思うわけですが、一方で少年の規範意識に問題があると考えざるを得ないものであります。
 例えば、検挙された少年の再犯率を見てみますと、平成19年、20年とも、約36%で全国ワースト3位であること。また、文部科学省が発表した昨年度の全国学力・学習状況の結果によれば、「学校の決まりや規則を守っていますか」という質問に対して、「当てはまらない」という項目を選択した児童生徒の構成比が、京都の小学校6年生で全国3位、中学3年生で全国1位と高くなっているのであります。
 府内の少年非行問題は、少年自体の規範意識の問題のほか、少年のコミュニケーション能力の低下、親の規範意識の欠如、教育機能の低下、地域社会のつながりの希薄化など、社会全体のさまざまな問題を反映し極めて厳しい状況にあり、次代の担い手である少年の健全な育成を図るための諸対策を講じることが喫緊の課題であると考えます。  そこで、教育長並びに警察本部長にお伺いいたします。
 暴力行為の問題については、都道府県によって件数の把握の仕方が異なるとしても、府内の公立学校における児童生徒の暴力行為が増加していることも事実であります。  学校内での暴力事象など、児童生徒の非行を未然に防止するためには、それぞれの学校において、教育的な視点からの取り組みを充実させることが必要であると考えますが、どのような取り組みを行い、今後、どのように取り組もうとされているのか、教育長の御所見をお聞かせいただきたいと思います。
 また、京都府警察におかれましては、本年を「少年対策元年」と位置づけ、少年非行防止への対策を強化されるとのことでありますが、今後どのような取り組みを考えておられるのか、警察本部長の御所見をお伺いしたいと思います。
 これをもちまして私の質問を終わらせていただきます。御清聴まことにありがとうございました。


(拍手)


議長(林田洋君)
 山田知事。


〔知事山田啓二君登壇〕


知事(山田啓二君)
 北尾議員の御質問にお答えいたします。
 まず、行財政改革プランについてでありますけれども、昨年の3月に府民満足最大化プランを策定いたしまして、限られた資源でより多くの府民の皆様に幸福を実感していただくことを目指し、5つの視点からの取り組みを今推し進めているところであります。
 まず、府民ニーズ第一の視点からは、府民や市町村と共同で実施箇所を決める府民公募型安心・安全整備事業を実施いたしますとともに事業仕分け・評価に取り組み、210件、69億円の事業見直しに取り組んでまいりました。地域協働の視点では、府全域でのパートナーシップセンターの設置のほか、大学、NPO等とともに公共人材育成に取り組み、多様な主体が協働して地域を支える仕組みづくりに今取り組んでいるところであります。
 また、府民満足に直結しない業務の見直しや公共工事における「ワンデイ・レスポンス」等の推進による工期短縮など業務プロセスの徹底した簡素化を進めますとともに、職員が持つ能力をより引き出す人事管理や研修の充実と同時に高度な専門性を持つ社会人の採用を行うなど、人材の育成にも努めているところであります。
 さらに、持続的・安定的な行政運営を図るための人件費、公債費のコントロールに加え、庁舎の自動販売機設置における入札の実施等、きめ細かな収入確保対策を講じ、今回の当初予算では前年度を上回る、総額で195億円の改革をさらに行うこととしているところであります。
 特に人件費につきましては、給与費プログラムによりまして、対前年度118億円の削減を行うこととし、5年間の合計では、給与費総額としては、この間の民間等の給与水準の変動に伴う期末・勤勉手当等の増減も含めますと13.9%減、その期末・勤勉手当の給与水準の変動に伴います増減を除いても12.5%減の達成を見込んでいるところであります。
 しかし、この2年間で700億円近い税収減を考えますと、私どもはさらにこのプランに従って府政改革のテンポを早めないと非常に厳しい事態になるというふうに考えておりまして、一層気を引き締めて府民満足最大化プランの実施に取り組んでまいりたいと考えているところであります。
 次に、職員の給与についてでありますが、これまでから民間の給与水準や国の制度などに準拠した人事委員会の勧告・報告を最大限尊重し、その都度、適正に対処をしてまいりました。今年度の勧告におきまして、40歳の係長のモデル年間給与例では、平成10年度と比較しまして約17.5%の減収となっているところでありまして、これは大変厳しいものがあると思っておりますけれども、一方では、府内民間企業の厳しい実態が反映されておりますだけに、私どももそれを受けとめなければ府民の皆様の信頼にこたえることができないというふうに考えているところであります。私どもは、給与費プログラムでは一律削減とかそういうことではなくて、給与費総額を抑えるという方法をとって、何とかこのバランスを維持していきたいということを努めているわけであります。そして、その中で府の職員のモチベーションの向上を図るためにも、例えば府民サービス向上成果発表会や庁内ベンチャー事業報告にも、私もできる限り出席させていただきまして、トップから職員一丸となって府政の推進に当たっていくという雰囲気づくりに取り組んでいるところでありますし、また、人材の強化・育成も府民満足最大化プランの大きな柱として位置づけ、職員の能力向上にも取り組んでいるところであります。
 こうした中で、職員の皆様の職務を通じて発揮した能力や実績、努力を適正に評価し、それに基づく人材育成を図るということで、既に新たな評価制度の検証を現在行っておりまして、これにつきましても、管理職に加えて一般職員まで対象を広げているところであります。
 こういういろいろなモチベーション向上の中で、昨年の職員表彰も51件に達するなど、職員の皆さんも厳しい中で非常に頑張っているところであると私は思っております。そして、今日の厳しい雇用情勢の中で、来年度におきましては、きょうもその半数が傍聴席に来ておりますけれども、新規採用職員の拡大も図っているところでありまして、即戦力となる社会人経験者の採用など、多様で優秀な人材確保にも取り組んでいるところであります。
 公募型公共事業では、職員が提案された方一人一人にその結果の手紙を送るなど、職務に対しての本当に高い責任感を持って取り組んでいただいていることに対しまして私は誇りに思っておりますし、府民の皆様にも御理解をいただきたいというふうに考えているところであります。
 次に、子どもたちの地震に関する理解の促進についてでありますが、あらゆる機会をとらえ、できる限り体験を踏むことができるように府の総合防災訓練では、子どもたちも参加した地域発災対応型訓練や起震車を用いた地震体験を取り入れておりますし、また、府が選任した危機管理の語り部による災害体験の講演ですとか、各小・中学校における地震、火災についての学習や避難訓練、各消防による少年・幼年消防クラブなど、さまざまな取り組みを行っているところでございます。
 さらに、阪神・淡路大震災で得た教訓を効果的に伝えるために、本年度からは、幼い子どもたちが遊びながら身の守り方を学べる「ぼうさいダック」ですとか、それから地震災害時の疑似的な体験ができる「クロスロードゲーム」など、新たな防災教育の手法を京都大学の防災研究所等と連携して取り組んでおりまして、こうした取り組み成果を市町村や消防でも活用できるように防災教育実施マニュアルを作成することにしております。
 今後とも、地域での防災訓練や防災教室などで京都府にあります2台の起震車を積極的に活用いたしますとともに、消火や応急手当てなどの実践的な防災教育を実施するなど、市町村とも十分連携しながら阪神・淡路大震災の教訓を風化させることなく、子どもたちの地震に対する理解の促進を図ってまいりたいと考えております。
 次に、住宅の耐震化についてでありますけれども、平成18年度に建築物耐震改修促進計画を策定いたしまして、府民の皆様へ住宅の耐震化の重要性について啓発を行いますとともに、耐震診断や改修助成制度によります支援を行っているところであります。
 耐震診断につきましては、これは一定の普及が進みまして、これまでに約4,000戸の利用があったところであり、府民の皆さんが耐震化の必要性を考える大きなきっかけづくりになっているものと考えております。
 一方、診断を踏まえた耐震改修助成制度につきましては、改修後の耐震評点の緩和などを行いますとともに、関係業界団体や市町村による連絡会議を設置いたしまして利用促進に努めておりますけれども、一つには、現下の厳しい経済状況や、また耐震改修につきましての経済負担感が大きいこと、さらには助成制度を創設したばかりの市町村もまだ多いので制度の十分な周知徹底の問題もありまして、利用が少ない状況にあります。
 こうしたことを踏まえまして、今議会にお願いをしております平成22年度当初予算案におきましては、耐震診断を受けられた方がアドバイスを受けられるよう専門家を派遣する事業などを新たに盛り込みますとともに、より一層、積極的な普及啓発に努め、さらに住みながらの改修につきまして、どうも日常生活に支障を来すという面がありますので、こうした点の改善にも努めますとともに、中古流通住宅につきましての対応も検討するなど対象範囲を広げまして、さらに住宅の耐震化施策が進められるように努めてまいりたいと考えているところであります。
 次に、公共施設の耐震化についてでありますけれども、これまでから地震による倒壊の危険性の高さ、緊急時における防災拠点としての重要性、そして、常時多数の府民が利用している施設かどうかといった点に着目をして優先順位をつけて耐震改修を計画的に進めてまいりました。その結果、平成17年度末に59.8%でありました公共施設の耐震化率は、平成21年度末には73.1%となる見込みであるなど全国平均を上回るペースで耐震化は確実に進展をしてまいりました。しかし、必ず来ると言われております南海・東南海地震や、京都が多くの断層帯の上に成り立っていることを考えますと、耐震対策はさらにスピードアップを目指すべきであり、平成22年度当初予算におきまして、災害拠点病院や救命救急センター、社会福祉施設や学校などの耐震化整備の事業費を前年度の約1.5倍の約42億円に拡大し、本議会にお願いしているところでありまして、このペースで順調に推移いたしますと、「防災拠点施設の耐震化を平成25年度までに80%にする」という防災対策指針の具体的目標は達成可能ではないかと考えているところであります。
 今後とも、京都府を取り巻く地震災害のリスクを踏まえ、例えば府立学校につきましては、平成23年度までにIs値が0.3未満のすべての校舎の耐震化に着手するなど、防災対策上緊急性が高くIs値の低い施設を優先的に耐震化し、府民の安心確保、安全確保に努めてまいりたいと考えております。
 次に、地球温暖化問題についてでありますけれども、昨年のCOP15の結果は、改めて先進国と途上国との関係の難しさを実感させたところでありますが、何としても京都議定書誕生の京都からの積極的な温暖化対策のうねりというのをまた生み出していかなければならないというふうに考えております。そのためにも、府民一人一人が温暖化対策の取り組みを進め、それが地域社会へ広がるという流れをつくり出していくことが重要でありまして、こうした観点から、地球温暖化防止活動推進センターと連携した啓発活動を行いますとともに、昨年11月には京都の知恵と文化を生かした暮らし方を提案いたしますウエブサイト「ぼちぼちと京都」を開設したところであります。環境家計簿につきましても、親子で省エネを行います「夏休み省エネチャレンジ」や、だれでも利用できますインターネット環境家計簿の利用を推進しておりまして、民間などが提供している環境家計簿も含めますと、約5万人が活用するなど、取り組みは次第に広がってきてはおります。また、家庭の省エネによりポイントがたまる京都エコポイントモデル事業につきましては、この事業を踏まえた国のエコポイント事業の影に隠れがちではありますけれども、その中で、参加家庭が昨年12月には3,000世帯を突破し、CO2削減量は約350トンになっておりまして、持続性のある将来に希望の持てる取り組みに成長するようこれからも努力をしていきたいというふうに考えております。
 今後ともこうした活動を積極的に推進いたしますとともに、市町村や各地域での温暖化対策に取り組んでいただいている地球温暖化防止活動推進員の皆様に、地域で粘り強い活動を続け、府民の皆様による環境行動の推進を図ってもらいたいと思っております。
 府庁のCO2削減につきましては、府庁をエコオフィスのモデルとして民間オフィスなどの取り組みの拡大につなげることを目指して取り組んでまいりましたけれども、これまでに、2号館や議会棟における太陽光発電設備の設置、窓ガラスへの熱遮断フィルムの貼付や電力使用量の「見える化」による職員の省エネ活動の徹底などの実施をした結果、平成20年度には平成2年度に比べまして14.4%削減となりました。今年度は、自治体初めてとなります蛍光灯型のLEDの大規模導入等を進めておりまして、空調設備の熱源対策なども講じ、目標の20%削減を達成させるという形で今取り組んでいるところであります。
 私はこれを平成22年度で達成すると同時に、まさに、やればできるんだというこれは大きな例になってまいりますので、その次は、今度は30%削減を目指して取り組みを進めてまいりたいと考えているところであります。
 また、庁舎の設備更新につきましては、これまで長寿命化のための適切な維持管理に努めますとともに省エネに配慮した照明や冷暖房設備の導入を計画的に進めたところでありますけれども、今申しましたように、さらに大きな目標に向かって進んでまいりたいと思っておりますので、省エネ等による最新技術の導入も含めてさまざまな工夫を行い、CO2削減対策をさらに積極的に行ってまいりたいと考えているところであります。  次に、府民との情報共有についてでありますけれども、SNSなどのITを利用した双方向のコミュニケーションツールは、府民との情報共有やネットワークの拡大に大変効果があるというふうに思っております。とりわけ、多くの活動団体が参加し協働・連携を促進している地域力再生プロジェクトにつきましては効果が期待できるものと考えまして、団体間の情報交換の場として昨年2月から、参加型のコミュニティサイト「京むすび」の運営が行われております。この京むすびでは、民間団体が運営し京都府が支援しているもので、ミクシィとほぼ同じ機能を持って、活動団体の人や行政職員約250名が登録、京都のイベント情報の紹介や何でも相談室など55のコミュニティもできまして、このサイトを通じて会員間の新しい連携が進められております。
 その上で、このSNS以外にもメーリングリストも活発に使われておりまして、地域力再生プロジェクトの登録者数は1,000人を超えておりまして、事実上SNSのように毎日府民と職員との相互の間の情報のやりとりが盛んに行われておりますとともに、消費者関連や消防団関連のメーリングリストなども府民の皆様の声を広く聞くことのできるツールとして機能しているところであります。ただ、その一方で、こうしたコミュニケーションツールの活用に当たりましては、他人への成り済ましや個人情報保護への配慮など留意すべき点もありますので、実名での登録確認や管理者による不適正な書き込みのチェックを行うなど、民間団体とうまく役割を分担しながら弊害が出ないように工夫して運営をしてまいりたいと考えております。
 いずれにしろ、こうした新しいコミュニケーションツールによる情報共有と、和ぃ和ぃミーティングや出前語らいなど顔の見えるコミュニケーションを積極的に併用することによりまして府民との相互理解を深め、信頼される府政づくりに邁進をしてまいりたいと考えております。


議長(林田洋君)
 田原教育長。


〔教育長田原博明君登壇〕


教育長(田原博明君)
 北尾議員の御質問にお答えいたします。
 本府における児童生徒の暴力行為についてでありますが、その発生率が全国平均の2倍以上であり、大変憂慮すべき状況にあると受けとめておりますが、同時に、これは学校現場でしっかりとした指導を行うため、比較的小さな事象も丁寧に把握していることが要因になっているのではないかとも考えております。
 また、中学校では暴力行為が増加しておりますが、府内全域に広がっているというものではなくて、約3割の学校に全体の7割が集中している状況にあります。そのため、特に課題のある学校では、事象の再発や拡大の防止に向けて生徒にしっかり向き合い、問題の背景を踏まえた指導を徹底するとともに、生徒指導担当の教員を加配し指導体制の充実を図っているところであります。さらに、児童生徒の状況に応じてスクールカウンセラーやまなびアドバイザーなどとも連携しながら、家庭や福祉関係機関と協働した取り組みを行っているところであります。
 また、生徒の意識を高めることが大切でありますが、全中学校において、地域社会の中で社会のマナーやルールなどを学ぶ職場体験学習を行うとともに、道徳教育などあらゆる教育活動の中で規範意識の育成を図っているところであります。さらに、生徒会が中心となってバッチをつくり、いじめや暴力をやめようという活動も行われており、このような生徒自身の主体的な取り組みをさらに広げてまいりたいと考えております。
 今後とも、市町教育委員会や学校、さらには教員と協力して、非行防止の活動を行うスクールサポーターや警察などと連携を図りながら、児童生徒に思いやりの心や規範意識を育て、問題行動の防止にしっかりと取り組んでまいります。


議長(林田洋君)
 熊崎警察本部長。


〔警察本部長熊崎義純君登壇〕


警察本部長(熊崎義純君)
 北尾議員の御質問にお答えいたします。
 少年非行の防止対策についてでありますが、刑法犯少年の検挙人員は全国的に減少傾向にある中、府内においては依然として高い水準で推移するなど、極めて深刻な状況であります。こうした非行情勢に対し、昨年4月には通達を発出して、少年犯罪に対する厳正な取り締まり、街頭補導活動の強化、効果的な非行防止教室の開催などの少年非行防止緊急対策を推進してきたところでありますが、いまだに少年犯罪の総量は高い水準にあります。
 その要因として、少年自身の規範意識の低下や地域社会とのつながりの希薄化などの社会全体の問題を反映していると考えられ、非行情勢に効果的に対応するためには、警察のみならず関係機関が連携して問題の解決に当たる必要があります。
 そこで警察といたしましては、本年を「少年対策元年」と位置づけまして、関係部局の理解を得ながらスクールサポーターの増強を本議会にお願いするとともに、少年非行の実態、学校教育の現場における問題行為や少年を取り巻く有害環境の情報を社会に発信し、学校、教育委員会や知事部局等はもとより少年警察ボランティアとも連携をして、地域社会が一体となった非行防止対策の幕あけとなるように府警を挙げて取り組んでまいる所存でございます。