議長(林田洋君)
次に、松岡保君に発言を許します。松岡保君。
〔松岡保君登壇〕(拍手)
松岡保君
民主党京都府議会議員団の松岡保であります。民主党府議会議員団を代表して、山田知事初め関係理事者に、分割して数問質問いたします。
山田知事におかれましては、厳しい経済状況のもと、日常生活に困っておられる方々の救済策を初め、猛威を振るっているインフルエンザ対策等、府民が安心して暮らせるように府民生活を温める予算と対策を迅速に講じておられることに対し、高い評価と期待を申し上げます。
それでは、質問に入ります。
まず最初に、現在においてもなお厳しい雇用情勢が続いていることから、失業等により生活に困窮されている方々の雇用対策についてお伺いいたします。
我が国の経済は、長年続いている景気低迷の上に、さらに原油高やアメリカ経済の減速の影響、さらにはリーマンショック等により、一昨年の秋から一段と景気後退局面に陥り、直近ではドバイショックによる円高など、経済環境の激変の中で今日に至っておりますが、11月6日に発表された9月の景気動向指数によりますと、生産や輸出の持ち直しなどにより、景気の基調判断を4カ月ぶりに上向きに見直し、「景気が回復傾向にある」とされたところであります。
しかしながら、工業生産はピーク時の8割弱、輸出数量指数も7割強どまりとされるなど、企業の収益環境は予断を許さず、また失業者の増加やボーナスの減少など、雇用や所得環境は一向に好転していないことから、回復の実感は乏しいものとなっております。
特に、雇用情勢は非常に厳しく、総務省が先日発表した10月の完全失業率は5.1%、有効求人倍率は0.44倍となっており、完全失業者数は344万人と昨年末より約90万人増加しています。特に近畿の失業率は6.1%、京都府においては、有効求人倍率0.5倍と若干持ち直してきていますが、依然として非常に厳しい状況に置かれており、このままでは、景気が回復しても「雇用なき景気回復」となるのではないかと懸念する声もあり、今後の事態の推移に予断が許されない状況にあります。
雇用情勢の悪化の影響は、経済的・社会的に弱い立場の方々にしわ寄せされる形であらわれることから、貧困・困窮状態にある求職中の離職者や非正規労働者等への支援は緊急を要しており、ことしの年末年始に、再び「年越し派遣村」を必要とすることなく、安心して生活が送れるように最優先課題として全力で取り組む必要があります。
政府の緊急雇用対策本部・緊急支援アクションチームでは、「貧困・困窮者支援チーム」を設置し、緊急人材育成支援事業の充実や派遣契約の中途解約等に伴い住居を失った方たちの住まい対策、生活保護制度の運用改善などに取り組んでおられますが、中でも、特にワンストップサービスなどの支援体制の強化については、利用者の視点に立った地域住民サービスの向上という面で、非常に重要であると考えます。
これら各種制度の窓口がばらばらですと、利用者にとってみれば、どこを訪ねればいいのかわからず、それがしばしば行政窓口による「たらい回し」を引き起こすことにもなります。このため、国、地方自治体等の関係機関の協力のもと、利用者が一つの窓口で雇用・住居・生活支援など、必要な各種支援サービスの相談・手続がワンストップでできるようにすることが必要となってきます。
そこで、失業等のために生活に困窮されている方々への支援についてお伺いいたします。
まず第1点目に、京都ジョブパークについてお聞きいたします。
京都府においては、国に先行する形で京都ジョブパークでの、相談から就職、職場定着までの就業支援や家庭支援総合センターでの家庭相談のワンストップ化など、さまざまな形でワンストップサービスを提供されておられますが、ことしの5月から実施されている、府内各地域で生活・就労相談を行う地域ジョブパークの巡回相談もその一環として非常に有効な取り組みと評価いたします。
そこで、6月定例会で地域ジョブパークについて一般質問を行いましたが、景気の厳しさが日増しに増してきましたので、その後の経過をお聞かせいただくために、6月以降の取り組み状況と今後の展開についてお聞かせください。
次に、ワンストップ・サービス・デイについてでありますが、国においては、11月下旬に、ハローワークにおいて就職、訓練、住宅、生活維持等の相談を総合的に行う相談会、いわゆる「ワンストップ・サービス・デイ」を東京、大阪、愛知等で試行実施されたと聞き及んでおります。京都府においても、去る11月30日に京都ジョブパークにおいて開催されましたが、その開催状況についてお聞かせください。
また、今後、定期的に開催すべきと考えますが、御所見をお聞かせください。
さらには、年末年始の生活総合相談も昨年同様必要になるのではと考えます。そこで、昨年末の「年越し派遣村」のような事態が起こらないためにも、生活面も含めて、年末年始の相談体制を整備すべきと考えますが、御所見をお聞かせください。
雇用問題に関連し、本府が直接雇用している非常勤職員の処遇改善につきましてもお尋ねをさせていただきます。
京都府におきましても、非常勤嘱託や臨時職員といった非常勤の職員が数多く勤務されているとお聞きしております。これらの方々は、それぞれの持ち場で正規の職員をしっかりとサポートし、府政の円滑な運営に貢献されておられるわけでありますが、その労働条件の実態を見ますと、やはり民間と同様、正規の職員と比べて非常に厳しい状況に置かれているものと言わざるを得ません。
こうした中、京都府におかれましては、給与のみならず、休暇制度も含めた非常勤職員の勤務条件全般について順次見直しに取り組んでこられたところでありますが、先般の京都府人事委員会の報告及び勧告においても触れられておりますように、非常勤職員の方々が安心して公務に精励していただくためにも、適切な処遇改善に引き続き努めていく必要があると考えます。また、京都府自身の先導的な取り組みが、ひいては民間で働く非正規雇用者の改善にもつながることを期待するものであります。
そこで、お尋ねいたしますが、京都府で勤務されている非常勤職員のさらなる処遇改善に向けた今後の取り組み方策について、山田知事の御所見をお聞かせください。
次に、府民公募型安心・安全整備事業について質問いたします。
この事業は、府民からの道路や河川、信号機等の府管理施設に対する安心・安全の視点から、「府民みずからが気づき」に基づく提案で、小規模な改良・修繕事業を実施する全国初の試しみとして今年度に創設されました。これは、従来の行政関係者のみが事業箇所を決定するものではなく、そこに住んでおられる府民が直接に計画段階から参加いただくことや、事業決定のプロセスをオープンにすることによって、府管理施設や公共事業に対する府民の関心が高まり、ひいては地域の安心・安全の向上につながっていく効果があると期待をしております。
また、現在の厳しい経済・雇用情勢に対し、京都府では今年度「京都温め予算」として、投資的経費については全国トップレベルの予算編成が行われました。その一つとして、60億円という大幅な増額のもと、府民公募型安心・安全整備事業を創設されたところであります。
このような府民生活に密着した工事を数多く実施していくことは、地域力を支える地元建設業者にとっても非常に期待が大きく、また地域雇用の確保にもつながるものであると考えられます。
先日の府の発表によりますと、9月末に公募を締め切られ、全体で2,334件の応募があったとのことでありました。私の地元であります山城広域振興局管内でも、道路や河川、信号機などに関して518件もの応募が寄せられており、知事も予想を上回る提案があったと述べられておられますように、府民の関心が非常に高いものであると改めて認識した次第であります。
既に一部の工事に着手されていると伺っていますが、これから年度末に向けて本格的に工事が実施され、提案箇所が目に見えて完成していくに従い、提案いただいた方々もこの事業への参加をより実感していただけるものと思います。
そこで、知事にお伺いいたします。
まず最初に、応募のあった提案の審査委員会での審査状況はどのようになっているのでしょうか。また、審査の結果について、府民に対しどのような形で公表され、さらに提案者へはどのように通知されているのか、お伺いをいたします。
次に、現在までの事業の執行状況はどのようになっているのでしょうか。また、府民に多くの提案をいただいたこともあり、今議会においての補正予算では債務負担行為を設定し、来年度当初から事業を実施していくとのことでありますが、残る工事について、今後の執行をどのようにされようと考えておられるのか、お聞かせください。
最後に、来年度もぜひこの事業を継続していただきたいとの声が私のところにも多く寄せられています。事業の継続について、知事はどのようにお考えでしょうか、御所見をお伺いします。
次に、府内の鉄道網整備について質問いたします。
鉄道は、地域住民の足としてのみならず、産業を支えるとともに、京都に観光でお越しになる方々にとっても欠かすことのできない、いわば地域を支える大切な社会基盤であります。府内の鉄道網については、この四半世紀の間に次々と整備が図られ、多くの府民が、「昔に比べると随分便利になった」と実感しているところであります。しかしながら、具体的に複線化率を見てみますと、これは平成19年度時点のデータでありますが、JR西日本の平均が36%で、京都府においては24%となっており、決して高い数字とは言えないと思うのであります。
もちろん、その間、交通事業者におかれましては、鉄道整備に大変な御努力をいただき、京都府初め関係市町村も積極的に支援をされてきました。その結果、京都府を縦貫する幹線鉄道のうち最も重要な区間の一つでもある京都?園部間の全線複線化が間もなく来春には完成する運びとなっており、府民の一人として大変喜ばしいことであります。
さて、山田知事は、これまでの議会答弁で、来年春の山陰本線京都?園部間の複線化完成後、次は奈良線の整備に取り組む意向を示しておられます。これは以前から京都府南部の住民が熱望していたところであり期待も大きいものでありますが、京都府とともに沿線市町も財政状況厳しい折、インフラ整備に際限なく税金をつぎ込める時代ではないと考えるところであります。
そこで、まずはこれまで取り組んでこられた鉄道網の整備について、知事はどのような評価をなされ、また、これからの鉄道網整備のあり方についてどのようなお考えであるのか、御所見をお伺いいたします。
次に、京都府南部地域における鉄道網整備についてお尋ねをいたします。
私は、平成19年6月定例会の代表質問で、JR奈良線と片町線の複線化について質問を行い、他の議員におかれましても幾度か質問されておられますが、この地域は、関西文化学術研究都市を抱え、また大阪や奈良に近接するなど、将来的に見ても相当高い地域ポテンシャルを有していると考えております。
現在、JR奈良線、片町線、関西線が集結されている木津駅前では、駅周辺整備工事が進んでおり、さらには、平成25年度の完了をめどに整備が予定されている木津中央地区が新市街地としてその姿をあらわすようになると、交通の拠点となる鉄道駅周辺のにぎわいが期待されているところであります。
さらに、駅周辺の整備が進捗している精華町や京田辺市においても、全国各地の都市に見られるように、交通の中核は道路整備だけでなく、鉄道を中心とした公共交通の役割がますます注目されていくと考えております。
私は、府議会登庁以外にも京都市以北に足を運ぶときはほとんどJR奈良線を利用しておりますが、近年、とみに外国人観光客が多く乗車されており、昼間時間帯においては車両の半数が外国人の方々で占められている光景をよく目にするところであります。また、通勤時間帯の乗車率も年々増加に転じている状況だと聞いております。
片町線については、関西学研都市開発の発展により、通勤や通学の利用者が大幅に増加しており、少し古い数字でありますが、木津?京田辺間の乗客数が1996年度の1日6,800人から2005年度には1万3,800人と倍増しているという数字になっています。その結果を受け、JRにおかれましては、安全面やサービス面の改善を図るため、京田辺?木津間が2010年3月末までに7両編成にされる予定になっております。さらには、三山木地区土地区画整理事業などの先行投資により、着々と複線化の準備が進んでいる好条件下にあります。
先ほども申し上げましたように、京都府南部地域の鉄道網の結節点である木津駅から見て、奈良線の整備に対する期待が大きいだけでなく、やはり片町線などの鉄道網がバランスよく整備されることで、関西学研都市地域だけでなく、いまだ電化されていない関西線加茂駅以東の、大変待ち時間が長く不便であると言われている時間帯の乗り継ぎについても改善が期待され、京都府南部地域全体が発展し活性化していくのではないかと考えますが、知事の御所見を伺います。
議長(林田洋君)
山田知事。
〔知事山田啓二君登壇〕
知事(山田啓二君)
松岡議員の御質問にお答えいたします。
松岡議員は、ただいまは大変私の府政運営に対しまして、会派を代表されて高い評価をいただき、厚くお礼を申し上げたいと思います。
雇用対策についてでありますけれども、府内の雇用情勢は、10月の有効求人倍率はようやくちょっとだけ改善されましたけれども、依然0.5倍、7月から9月の平均完全失業者数は前年同期比16%、1万6,000人増の7万3,000人に上るなど非常に厳しさを増しているところであります。それだけに、解雇や雇いどめなどによります離職を余儀なくされた方々に対する、仕事から住まいや生活までのきめ細かく必要な情報提供や相談が今まで以上に求められているというふうに思います。
このため、京都ジョブパークでは、ハローワークとも連携いたしまして、一人一人の状況に応じてワンストップで就労を支援いたしますとともに、本年5月からは市町村とも連携をしながら、地元に出向いてきめ細やかに就労を中心とした相談などに応じる「地域ジョブパーク事業」を展開しております。これまでに、府内の15市町村で延べ34回開催、200人を超える方々に御利用いただいておりまして、来年3月までに、さらに11市町村で15回程度開催を予定しております。そして、去る11月30日には、京都ジョブパークで開催いたしました「ワンストップ・サービス・デイ」におきまして、ハローワークや京都市、社会福祉協議会など数多くの機関に御参加をいただきまして、職業相談、紹介から生活保護や資金貸し付け、公営住宅の入居など、仕事から住まいや生活に至る相談までワンストップで実施を行ったところであります。
113人の方々に御利用いただきましたけれども、「生活保護手続ができない」とか「待ち時間が長い」といった御指摘もありましたけれども、「専門家ならではのアドバイスをもらえてよかった」とか「1カ所にさまざまな窓口があり相談しやすかった」とか「今後も続けてほしい」など、利用者の方々からは、おおむね前向きな御評価をいただいたんではないかなというふうに思っております。
このため、年末を控えて年越しが厳しくなる中、12月29日、30日には、府市の生活福祉部門などとも連携いたしまして、京都ジョブパークと北部サテライトにおきまして、緊急のワンストップ相談窓口を開設したいと思っております。
私どもは、やはりこうした取り組みの成果をもう一回総合的に検証して、今後とも、定期開催とか、本当に一つの窓口化とか、こういったことについて検討を進めてまいりたいと考えております。
次に、府の非常勤職員の処遇改善についてでありますけれども、非常勤職員の方々も府政の運営のために本当に頑張っていただいておりまして、これまでから私どもも、一般職員や国、近隣府県等の状況を考慮してその処遇改善を行ってまいりました。具体的に、近年におきましては、非常勤嘱託について一般職員の給与に連動させた報酬月額の引き上げや、有資格の消費生活相談員の報酬改定ですとか、臨時職員につきましては、通勤手当相当額の改善や継続雇用加算制度の導入を行いました。また、夏季休暇や忌引休暇の有給化を初めとする休暇制度の充実などにも取り組んでまいったところであります。
この間、国も昨年の8月に人事院が職務内容や在勤地域等を考慮するような指針を示したところでありますけれども、地方自治体の非常勤職員につきましては、総務省から本年4月に通知があったんですけども、内容は、どちらかというと労働条件の明示とか手続面の言及にとどまっておりまして、こうした中、ことしの人事委員会の勧告で、国の検討状況等に留意しつつ、非常勤職員の適切な処遇の推進に努めるよう報告を受けましたので、こうしたことを踏まえまして、人材確保の観点からも、基本賃金や手当の充実・改善を講じるため検討を進めておりまして、新年度からは実施をしていきたいというふうに考えております。
次に、府民公募型安心・安全整備事業についてでありますけれども、全体で2,334件の提案をいただきまして、本当に府民の皆さんの関心の高さとか地域に対する愛情というものを改めて感じた次第であります。
審査状況につきましては、各地域で大体4回から5回の審査委員会を開催し、11月の末ですべての審査が終了し、1,450件の実施が決定しております。あわせて、市町村協働型についても223件の実施を報告したところであります。現在は市町村協働型を合わせました437件の工事に着手をしておりまして、107件は既に完成をしております。
審査の結果は府のホームページで公表いたしますとともに、提案者にも文書で直接お知らせをしております。特に実施しなかったケースにつきましては十分な説明をするよう心がけているところであります。
また、すべての提案につきましては、これは府民の皆様の目線から府政に対する大変貴重な私はデータベースであるというふうに考えておりまして、これからの公共施設の設置、管理に生かしてまいりますとともに、他の事業での実施も含め、府民の皆さんの期待にできる限りこたえてまいりたいというふうに考えております。
今年度は大変たくさんの御提案をいただいたことから、採択された事業の費用は既に当初予算の60億を上回る見込みでありますけれども、職員も現在執行に全力を挙げ、当初予算の額は執行できる見込みでありますけれども、それを超える分についてはやっぱり年度内の完了は難しいと考えておりまして、事業の趣旨も踏まえ、経済的な効果も考えて、切れ目なく事業を継続実施できるよう今議会に債務負担行為をお願いしているところであります。
先日、私も山城の委員会にお邪魔しまして審査の様子を見せていただきましたけれども、本当に詳細な箇所明示や地図等もきちっとつけていただき、また現場の写真等も示しながら、こういう改善をという、本当に私どもにとりまして財産となる提案がいただけているということを実感いたしました。現在、市町村からも継続要望をいただいておりまして、この府政への関心を高め、身近な安心・安全につなげる貴重な事業だというふうに感じておりますので、今年度の実施事業を検証しながら、府議会の御意見もお伺いして検討を進めてまいりたいと考えております。
次に、鉄道網の整備についてでありますけれども、京都府全体の均衡ある発展のためにも、やはり京都縦貫幹線鉄道の整備というものは、これは大動脈でありますので、全力で進めてきたところでありまして、山陰本線の京都?園部間はいよいよ来春に複線化が完成することになりました。昭和60年代と比べますと、電化延長は2.1倍に、複線化延長も1.7倍に進捗しておりまして、京都?宮津間の所要時間は2時間19分から1時間51分に、京都?木津間は51分から40分に短縮いたしますとともに、便数の増や新駅設置などにより、府民の利便性が大変大きく向上いたしました。これによりまして、利用者も、山陰本線で1.7倍、奈良線では2.5倍となりまして、生活面だけではなく観光・産業面も含めて地域活性化の効果も大きかったというふうに総括をしております。
ただ、これからはやはり少子高齢化時代を迎えまして人口も安定期に入っておりますし、財政の状況にも課題がございますので、その中で、本当に絞り込んで京都府全体の活性化にきちっと貢献していける、そういった鉄道について重点化をしていくことが私は必要ではないかというふうに考えております。
南部地域の鉄道整備につきましては、関西文化学術研究都市の整備によりまして地域のポテンシャルが高まっておりますし、また人口もふえているという京都府の他の地域にはない特徴を持っております。それだけに、今後は京都方面や大阪方面、相楽東部から三重県につながるアクセスなど、広域的な交通結節点でありますJR木津駅が、議員御指摘のとおり現在進められております学研木津中央地区と木津駅周辺の区画整理事業により、今まで以上に重要な役割を担うことになるというふうに考えております。
このため、奈良線の複線化整備がまずは重要ではないかというように考えておりまして、JRによる来春の7両化による輸送力が増強される片町線、そして大環状線ということもしっかりと見据えて、京都府南部が、京都だけではなく関西全体の中でも力を発揮できるよう広域的な公共交通網の構築を図ってまいりたいと考えております。
議長(林田洋君)
松岡保君。
〔松岡保君登壇〕
松岡保君
ワンストップサービスについては大変期待をしております。最近テレビでもよく紹介をされて、今まで気づかなかった、そしてまた救えなかった人たちが本当に元気が出る、そしてあすの生活、本当に困っておられる方が大変救われている、こういう状況でありますので、ぜひ充実をしていただきたいと思います。ただ、その場で相談をしてもまた役所へ足を運んで交通費とかがかさむ、こういうこともよく耳にするところでありますので、できる限りその場で申請、本当に複雑な申請だと思いますので、本人がまた役所に、また社会福祉協議会に足を運ぶ、そういうことができるだけ救えるような、そんな体制もまた期待をしているところでありますので、ぜひ御検討方よろしくお願いをいたしたいと思います。
また、新しい取り組みとして府民公募型事業、大変好評いただいております。知事の御答弁でも本当に府民の皆さんが喜んでおられる、こういうことを確認させていただきました。ただ、不採択への説明の中で、「採択基準の不明確さ」があるというような不満も出ているのも事実でございます。提案者や府民に理解していただくように説明を尽くすことが重要であろうと思いますので、不採択への説明責任については、親切で丁寧な対応をお願い申し上げたいと思います。
そして、JRの鉄道網の整備についてでありますが、私もよく奈良線で一番前の座席に座ったり、また立って見ておりますと、一部の駅間では土地の買収を本当に伴わなくてもできるんではないかと、このように思っているようなスペースが確保できる箇所が多く見られます。そのような駅のスパンから順次複線化を進めていただきますと、行き違いの時間が少なくなる、また現在30分に1本の快速電車でありますが、そのことによって20分に1本走るような、そういうようなことも、素人考えでありますができるようになると思いますので、その乗り継ぎ、そしてまた乗客数も便利になるとふえてきます。それによって、また投資意欲がわいてくると思いますので、ぜひJRに対して一刻も早く具体的な提案を行っていただき、調査を開始していただくような積極的な対応をお願い申し上げまして、次の質問に移ります。
次に、農山村地域の維持・再生についてお伺いいたします。
農山村地域は、水や食料の供給、環境の保全などさまざまな役割を通して我々の暮らしを支えている大変重要な地域であり、専業農家や兼業農家、女性や高齢者、次代を担う若い担い手などが農林業に携われるとともに、良好なコミュニティが維持される中で、伝統文化や環境が守られてきました。
しかし、我が国全体が少子高齢化の流れにある中で、農山村地域では、日本社会の高度経済成長のひずみにより、都市への移住や人口の自然減少による過疎化、高齢化が著しく進行していき、地域の暮らしにさまざまな課題が生じております。例えば、若者の後継者不足で農地が十分に手入れできなくなる、いわゆる耕作放棄地が増加をしたり、地域のきずなを支えてきた祭りや集落の行事が途絶えるところも少なくありません。私自身、こういう問題については、地域の皆さんの声をお聞かせいただくことが最も重要と考えておりまして、機会あるごとに地域に入ることとしております。
山城地域は都市部に近い恵まれた環境と思われておりますが、私の地元相楽地域にも、和束町や笠置町、南山城村などで過疎化・高齢化の進む地域がございます。これらの地域では、耕作条件の厳しい山間地にもかかわらず、農家の皆さんの日々の御苦労により水田や畑が守られておりますが、こうした姿を拝見しますと、我々が毎日何げなくいただいております食や豊かな環境というものの大切さを改めて痛感いたしております。
地域の皆さんからは、「隣町に行くにも峠を越えていかなければならず、鉄道、バス等の公共交通の不便さから、買い物や病院への通院など日常生活面でも支障を来す状況が生じている」ことや「高齢者が手塩にかけて育てられた農作物が、一夜にしてイノシシや猿などに荒らされて困っておられる」こと、また「裏山の竹林の手入れが行き届かなくなって、どんどん広がって迫ってきており、土砂崩れなどの災害が心配だ」等々、切実な声をお聞きする中で、過疎化・高齢化の進んだ地域に対しては、府域全体にわたる問題としてしっかりとした対策の必要性を改めて強く感じたところであります。
私は、地域に暮らす皆さんの安心・安全の観点からも、こうした集落が孤立することのないよう道路や福祉施設などの基盤整備を進めるとともに、若者が定住できる環境整備に努めながら、地域住民の不安を解消し将来にわたり安心して暮らせるような地域づくりを進めることが大変重要と考えております。
しかしながら、市町村の財政状況は厳しく、新規事業はもちろん事業の継続もままならないのが現実問題になっています。このような中、京都府では、住民が協働して課題解決に取り組む「地域力再生プロジェクト」の推進や、過疎化・高齢化集落と大学やNPO等の協力者が一体となって集落や地域の再生活動に取り組む「ふるさと共援活動」など、地域住民による主体的な活動を推進されるとともに、本年度からは「里力再生アクションプラン」により、過疎地域を初めとする農山村地域への総合的な対策として「共に育む『命の里』事業」を実施されるなど、積極的な施策を展開されているところであり、大いに評価するものであります。
さらに、本年度の「里力再生アクションプラン」の改定では、医療、福祉や教育、交通まで、日常生活の対策にまで検討を深められたところであり、地域が考え実践するさまざまな事業への支援が掲げられております。私も住民がみずから考え行動して地域づくりを進めることが何よりも重要であると考えますが、農山村地域の維持・再生のためには、まず第1に、地域だけでは担うことが難しいこと、第2に、地域が自立して取り組みを継続できる必要があることという視点から支援していくことが大切であると考えております。
そこで、お伺いいたします。
「里力再生アクションプラン」にあります重点施策を具体的にどのように進めようとされているのか、知事の御所見を伺います。
最後に、地球環境問題について数点質問いたします。
近年、地球温暖化による気象や自然環境への影響は、気温や海水温と海水面の上昇、異常気象や著しい気候の変化、生態系の変化、また植生や地形の変化など、今までには考えられなかったことが次から次へと出現しております。
また、社会や経済への影響では、食料生産や飲料水への影響、異常気象による風水害などによる人命や家屋等への物理的な被害、冷暖房の長期化など生活環境の変化、広く社会制度や経済システムなどへの影響があらわれております。
日本においては、2008年5月末、国立環境研究所を初めとする国内14機関により、温暖化影響総合予測プロジェクト報告書「地球温暖化『日本への影響』?最新の科学的知見?」が発表され、長期予想が困難な状況下にあるとの最悪のシナリオも危惧されております。
そんな状況下、本府においては地球温暖化対策条例を制定され、京都議定書では日本に課されたCO2削減目標2008年からの5年間で、1990年比6%削減に対し、府では当面の目標として、2010年度までに1990年度比10%削減を打ち出されました。
現在、目標の達成に向けて府民の皆様、産業界、行政が努力を重ねていただいておりますが、2007年度の排出量は、1,480万トンで1990年度比0.2%増加となっており、中でも家庭部門が21.9%、業務部門が36.8%と大幅に増加しているのが現状であります。2007年度にCO2排出量が増加した原因は、夏場が猛暑で家庭や業務部門の電気使用量が増加したことなどによるものでありますが、CO2排出量の削減を図るためには、家庭と業務部門の努力が不可欠になっております。
多くの府民の皆さんは、地球環境に対する危機意識、温暖化防止対策の必要性は理解されているものの、具体的にどのような取り組みが有効かまではなかなか認識が低いのではないか、このような実情だと思います。
本府の地球温暖化対策推進計画の中で提案されている「わかりやすい行動モデル」によると、CO2排出量の削減には「電気機器をつけっ放しにしない」などの節約も大切ですが、効率的な給湯・暖房システムの導入、太陽光発電装置等の新エネルギー設備の設置、低公害車の導入などのエコ化設備等の導入のほうが温暖化防止のための効果は大きいとのことです。しかし、エコ化設備等の導入には多額の経済的な負担が伴うため、なかなか普及しにくいのが現実であります。
私は、エコ化設備等の普及を進めるためには、まずは行政の支援による普及促進、次に、一定普及することによって技術革新と量産が進み価格が低下し、そしてさらなる普及へとつながる仕組みをつくることが重要であると思います。
そのためには、京都府が府庁や広域振興局、警察署、学校、病院など府の施設に率先してエコ化設備等の導入を図るとともに、広く家庭や企業への普及を促進するための支援を充実することが必要であると思っています。
そこで、知事にお伺いいたします。
現在、府の施設へのエコ化設備等の導入状況はどのようになっているのか。また、今後計画的に府の施設へのエコ化設備の導入を進めるべきと考えますが、どのようにお考えかお伺いいたします。
また、家庭や企業へのエコ化設備の導入に向け、現在どのような支援策を講じておられるのか。さらに、現在行われている支援策の成果や課題を踏まえ、今後どのような取り組みを考えておられるのか、お伺いいたします。
次に、教育長に環境教育の観点からお聞きいたします。
現在、府立高校においては、それぞれの学校で学校の特色を生かした環境教育が進められているのを見聞いたしております。
私の母校でもあります木津高校の化学クラブでは、20年にわたり木津川とその支流河川の水質調査を実施されており、その活動が水環境の変遷や現状を知る貴重なデータとなり、地域の連携に役立っていると評価され、平成20年度第10回日本水大賞厚生労働大臣賞を受賞されました。また、北桑田高校の森林リサーチ科では、遠くで伐採した木材を船やトラックに載せて長い距離を運ぶよりも、地元の木材を使えば輸送の際に排出されるCO2が少なくなるという「ウッドマイレージCO2」の普及活動に取り組み、ストップ温暖化「一村一品」大作戦全国大会最優秀賞を受賞されました。さらに、桂高校の草花クラブでも、ストックホルム水大賞準グランプリに輝くなど、すばらしい教育効果を上げられているところであり、まことに喜ばしい限りであります。
しかしその一方で、このような特色ある取り組みが部活動や専門学科での取り組みにとどまっており、なかなか学校全体の取り組みになっていないのではないかと思っています。すべての府立高校生が環境に関する何らかの取り組みや実践を行っていただきたいと考えております。
そこで、教育長にお伺いいたします。
木津高校や北桑田高校など、部活動や専門学科における特色ある取り組みをさらに発展させるべきだと考えますが、今後どのように取り組もうとされているのか。また、部活動や専門学科での専門的な取り組みを発展させる一方で、学校全体として、さらにはすべての府立高校生が環境に対する理解を深め、持続可能な循環型社会の実現に向け、率先して行動できるような人間になるよう環境教育を充実する必要があると考えますが、御所見を伺います。
持ち時間を使い切りました。私の質問はこれで終わります。御清聴ありがとうございました。
議長(林田洋君)
山田知事。
〔知事山田啓二君登壇〕
知事(山田啓二君)
農山村地域の維持・再生についてでありますが、農山村地域は、食や環境など私たちの命を支えている大切な地域であります。しかしながら、過疎・高齢化に歯どめがかからず、農地や森林の荒廃、暮らしを取り巻く課題が山積する中、地域の再生は一刻の猶予も許されない状況にあると考えております。
こうした地域の再生につきましては、既に対症療法的な施策ではなかなかどうにもならないのではないかというところまで来ておりまして、暮らしを支える基盤づくりと地域を担う人づくり、そして人や地域を結んでいくきずなづくりといった根本的な再生策を総合的に実施することが必要だというふうに考えております。
このため、これまでから、例えば都市と農村をつなぐ「ふるさと共援活動」、現在6市町村11地区で取り組んでおりますけれども、こうした事業におきまして、さまざまな地域の活性化につながる具体策を講じております。本年度から、複数集落が連携しながら地域の再生を進める「共に育む『命の里』事業」、これを10地域で取り組みを進めております。既に7地域で地域連携組織が設立され、地域が協働で運営する直売施設に向けた農産加工品の試作と原材料作物の作付や、谷水を飲料水に利用していた集落での簡易浄水施設の設置や生活道路の危険箇所の改良など、ソフト・ハード両面からの取り組みが進められているところであります。
その上で、私どもはこの地域再生を持続的に推進するためには、地域の中核を担う人材の確保・育成や医療や福祉などの暮らしにかかわる課題の解決も必要でありますので、今回「里力再生アクションプラン」を改定しておりまして、その中では、地域連携組織を地域住民が府や市町村、NPO、大学、民間などと幅広く協働し活動する組織として明確に位置づけ、こうした中でこの組織の強化を図っていきたいというふうに考えております。
具体的には、地域連携組織に対して地域の再生に向けた検討段階から運営までの実務面でのサポート、そして地域の中核を担う人材の確保や育成に対する支援、さらに地域の維持・再生活動への支援として、病院への通院や日常的な買い物ができる交通手段の確保、さらには住民が助け合いながら介護ができる体制づくり等、地域の創意工夫を柔軟にこれから支援し、自立的な再生の取り組みが継続的に実施できるよう努めてまいりたいと考えているところであります。
次に、地球環境問題についてでありますが、京都府では、温室効果ガスの排出量の増加が著しいオフィス部門における対策を府庁自身が率先垂範するために、平成18年9月に地球にやさしい府庁プランを策定し、本庁で20%、広域振興局などを含む府全体として10%の削減を目標にエコ化設備の導入などに取り組んでまいりました。さらに、府立学校におきましても、北稜高等学校におきます太陽光発電などでは40%減を学校として目指すという取り組みも補正予算でお願いをしたところであります。
これまでに、給湯・暖房システムの導入としまして、京都テルサなどでのガス・コージェネレーションや伏見港公園総合体育館などの太陽熱給湯・暖房設備とか、太陽光発電設備等の新エネルギー設備を設置いたしまして、本庁2号館や議会棟、府立学校や府営水道浄水場などの13施設への太陽光発電設備の設置、さらには低公害車の導入など、さまざまな事業、設備の導入を、小まめな消灯など省エネ活動とあわせて行ってきた結果、平成20年度の府施設の温室効果ガスの排出量は、平成2年度比で本庁14.4%減までまいりました。全体では5.6%減というふうになっております。今年度は6月補正で、LEDの照明とかこうしたものも実施いたしますほか、来年度以降もさらに省エネ型の機器の更新を進めまして、まずは20%を達成して、府庁がエコオフィスの先導的なモデルとなるようにしてまいりたいというふうに考えております。そして、その上でその先導的モデルの効果を広めていきたい。
家庭や企業におけるエコ化設備等の導入支援につきましては、これは京都エコポイントモデル事業において、住宅用の太陽光発電設備などに付与するポイントを本年度は昨年度の5倍に拡充をしたほか、この秋からは内窓のサッシやヒートポンプの給湯器などの省エネリフォームを事業メニューに追加することにしております。
企業に対しましては、省エネアドバイザーの派遣によるCO2削減対策やKESの認証取得補助を行いますとともに、京都府の中小企業融資制度におきまして、金利優遇の「京都ECOレート」を実施しているところであります。今、やっぱり家庭部門でCO2が伸びておりますし、中小企業は非常に厳しい中でなかなか省エネ対策が進まない現状がございます。しかしながら、この2つというのは大変重要なポイントでありますだけに、エコポイント事業のさらなる利便性の向上を図って家庭支援の充実を図りますほか、大規模事業者の資金力や技術力を中小企業の省エネ設備の導入等に活用する新たな仕組みの構築など、中小企業のCO2削減対策の支援強化の検討も進めてまいりたいと考えているところであります。
議長(林田洋君)
田原教育長。
〔教育長田原博明君登壇〕
教育長(田原博明君)
松岡議員の御質問にお答えいたします。
府立高校における環境教育についてでありますが、議員御紹介のように、木津高校の部活動や専門学科を置く高校での取り組みが、近年国際的な賞を受賞するなど大変高い評価を得ているところであります。先日も須知高校がエネルギー教育賞優秀賞を受賞したという大変うれしい報告を受けたところであります。また、普通科におきましても、環境に優しい学校づくりに向けた取り組みとして、北稜高校がKES(環境マネジメントスタンダード)を、京都八幡高校がISO14001の認証を取得するといった成果を上げているところであります。
さらに、今年度から新たに「京都府高校生環境サミット」を開催し、高校生の環境リーダーを養成するとともに活動の成果をサミット宣言として取りまとめ、先日開催された京都環境フェスティバルにおいてもパネル展示やビデオ紹介を行いまして、多くの来場者から注目を集めたところであります。
今後は、複数の高校での共同研究や大学等の研究機関との連携など、学校の垣根を越えた取り組みを積極的に進め、専門学科や部活動等における特色ある活動がさらに広がるよう取り組んでまいりたいと考えております。
さらに、高校生環境サミットでの成果をポスターにまとめ、府内の小・中・府立学校に対して啓発を行うとともに、高校生環境リーダー自身が各学校で環境出前講座を行うなど、すべての府立高校生が環境に対する関心を一層深め、主体的に行動しようとする態度が養われるよう積極的に取り組んでまいります。
