議長(林田洋君)
次に、熊谷哲君に発言を許します。熊谷哲君。
〔熊谷哲君登壇〕(拍手)
熊谷哲君
民主党府会議員団の熊谷哲です。私は、通告に基づき、数点にわたって山田知事並びに関係理事者に質問させていただきます。
質問の第1は、成人T細胞白血病の予防対策についてです。
厚生労働省は、成人T細胞白血病、以下ATLと略させていただきますが、ATLなどを引き起こすウイルスの全国的な調査を1990年以来約20年ぶりに行った結果、感染者全体に占める割合としては、九州が前回調査の50.9%から41.4%へと大幅に減少させる一方で、関東は前回10.8%から17.3%へ、中部は前回4.8%から8.2%へ、そして関西圏は前回17%から20.3%へと増加傾向にあることが明らかになりました。
また、感染者数の推計もおよそ110万人と、20年前の調査による約120万人と比較をしても、なおかつ、この調査は初めて献血をした全国の約119万人を対象に実施して3,787人の感染が確認されたことからの推計値であることから考えても、決して減少しているとは言えない状況が見受けられます。
そこでお尋ねしますが、京都府における感染者数及びその推移や傾向等についてはどのような状況にあるのかお示しください。
このウイルスは、ヒトTリンパ向性ウイルス1型(HTLV?1)と呼ばれ、ATLの原因ウイルスとして1980年に発見されました。その後、医師や研究者など関係者の努力や医療技術・検査方法の発展などによって「キャリア」と呼ばれる発病していないHTLV?1抗体の保有者は、その約半数が九州在住、とりわけ九州南部に集中していること、東北の三陸沿岸や紀伊半島、四国南部など地域的な偏在が強く見られるというような全国的なキャリア分布、あるいは歩行障害などが出る脊髄症(HAM)の発症原因となっていることの発見、などの実態把握が進められてきました。
また、およそ40年から50年とされる非常に長い潜伏期間、そして感染しても発病に至るのは5%程度にとどまる一方で、このATLを発病すると、およそ70%は白血病の症状を、残りの約3割の大半はリンパ腫の症状を示し、急性化すると極めて予後不良、すなわち1年以内にほぼ半数が死亡に至る極めて重篤な疾患であることが明らかになりました。
このウイルスの感染は、HTLV?1感染リンパ球が他人のリンパ球に直接接触したときに成立すると言われており、その経路として3つのパターンが指摘されています。
まず、第1は輸血です。これは、1986年から日本赤十字社血液センターがこのHTLV?1のスクリーニング検査を実施したことにより、陽性と判定された血液は使用されることがほとんどなくなったため、感染機会は消滅しています。
第2は、性交渉です。これは、精液に含まれるリンパ球を通じて感染が成立すると見られ、男性から女性への感染が圧倒的に多く見られます。その潜伏期間の長さから、成人後の性交渉感染によるATL発症はまれであるとみなされてきましたが、長寿化の進展などにより、高齢者のATL発症の増加に注意が向けられています。
第3は、これが問題なのですが、最大の感染リスクとされている母子感染です。これは、主に母乳に含まれるリンパ球を通じて感染し、その感染確率は、例えば鹿児島県の調査では、1996年に最高で約30%の感染が確認されています。この対策としては、母乳の授乳期間を6カ月以内にすると感染リスクが減少するとの研究報告があるほか、母乳を一たん加熱処理や冷凍処理してから与えることも感染防止につながると言われています。
ところが、20年前の厚生省調査後の報告書において、「感染の地域差が大きいため、国が全国一律に関与するより自治体の裁量にゆだねるのが望ましい」とされたことから、積極的な感染予防対策をとったのはキャリア数の多い数県にとどまってきました。
この間、京都府としてはHTLV?1の感染リスクについてどのように判断してきたのか、御所見をお聞かせください。また、国の方針を受けて、どのような取り組みを講じてこられたのか、あわせてお伺いいたします。
この20年間、最大の感染ルートとなる母子感染の抑止について、国が対策を都道府県任せにしてきたこと、キャリア数の少ない自治体はそのリスクの低さから注視してこなかったこと、何より感染者は献血の機会でもなければキャリアであることに気づく機会がほとんどないこと、などの点から、さきに示したように感染者数はほぼ横ばい、そしてATLによる死亡者数は当時の年間約700人から800人という推計から、現在では1,000人から1,200人へとむしろ増加しているのです。
そこで着目すべきは、九州が減少に転じていることです。例えば鹿児島県では、1997年から「鹿児島ATL制圧10か年計画」を策定し、母子感染を中心に対策を講じてきました。そこでは、キャリアの母親から子どもへの感染率を5%以下にすること、県内の献血者におけるキャリア率を1%以下にすること、などの具体的な目標を掲げ、母親の抗体検査や授乳指導、カウンセリング体制の構築などが図られた結果、すべての授乳形態を含めた母子感染率は3.26%にまで低減し、陽性率も各年代で年々低下するなどの成果を上げられています。
人口の流動化が加速する昨今、関西圏におけるキャリア数の増加傾向や、人の移動や集積の進む京都府の特性、何より感染した後の疾病リスクをかんがみれば、先行県の取り組みを参考にしつつ、実態調査や感染拡大防止に取り組むことが急務であると考えます。
具体的には、HTLV?1抗体検査を妊婦健康診査時の項目に導入することや、啓発のために母子健康手帳と一緒に関連資料を配付すること、授乳指導や相談・カウンセリング体制を整備することが必要であると考えます。御所見をお伺いいたします。
次に、質問の第2として、子どもと女性の安全確保対策についてお伺いいたします。
日本の安全神話が揺らいでいると多くの指摘がなされるようになってから、かなりの月日がたったような気がします。振り返れば、内閣府が2005年4月に発表した「社会意識に関する世論調査」において、現在の日本について「悪い方向に向かっている」分野として「治安」が初めて「景気」を上回り、実に47.9%と最も多くの回答がありました。本年1月の調査では、順位こそ7番目に落としたものの、昨年の調査を上回る32.8%がこの治安を指摘するなど、治安に対する不安感は依然として厳しい高い水準のままとなっています。
現実に治安が悪化したのかどうかについてはさまざまな見解や議論がありますが、国民の体感治安が依然として厳しい水準にあることも疑いありません。
私は、「犯罪のない」、あるいは「犯罪に強い」地域づくりを進めるためには、犯罪者や犯罪者たらんとする者を寄せつけない、あるいは犯罪を起こさせない地域づくりの方法を住民の皆さんが自分たち自身の問題としてとらえ、身につけてもらうことにほかならないと考えています。こうした意識や能力を高めていくための有効な手段の一つとして、地域安全マップの作成があるということを2007年9月の定例会で取り上げ、とりわけ子どもたち自身が、子どもの目線で安全マップづくりに取り組むことが、「見守られる子どもたち」から「危険を察知し回避できる子どもたち」へと歩みを進める重要な意義があるとして質問させていただきました。
その際に、安全マップづくりのレベルアップを図るとともに、すべての小・中学校で地域安全マップの取り組みが進むよう積極的に支援すること、教育委員会や警察本部、市町村、NPOなどの防犯ボランティア団体とも一緒になった新しい協議会を広域振興局ごとに立ち上げ地域の実情に応じた取り組みを一層進めること、などの答弁をいただきました。
昨年度は、府教委、府警察本部などの共催により、この地域安全マップ作成指導者養成のための講習会を府内4カ所、座学編と実習編をそれぞれ2回ずつ開催され、今年度は実践編として2団体を指定し、11月以降に順次開催される予定とお伺いしておりますが、その後の計画・見通しについて、御所見をお伺いいたします。また、広域振興局ごとの新しい協議会の設置状況、あるいは運営・活動状況についても、あわせてお伺いいたします。
当時、小学校で9割以上、中学校では7割以上において通学路安全マップが作成されている中で、子どもたち自身によるマップづくりは、そのうち約半数であるとのことでありました。これは、この間どのように推移してきましたでしょうか。また、学校現場においては具体的にどのような取り組みが進められておりますでしょうか、教育長の御所見をお伺いいたします。
こうした地域安全マップづくりについては、最前線に立っている京都府警察に対する期待が大きく、また治安確保・安全対策への活用や地域との連携も大変重要であると思います。そこで、これまでの地域安全マップづくりに対する府警本部の指導・協力、あるいは支援の状況についてお聞かせください。また、より地域に密着した警察署・交番の再編に取り組んでこられましたが、元学区単位の地域所管を明確にされた交番と小・中学校との連携については、現在どのような状況にあるのか、警察本部長の御所見をお伺いいたします。
さて、京都府の防災・防犯メールを受け取っておりますと、ほとんど毎日のように「子ども安全情報」や、痴漢などの「地域防犯情報」に接します。余りの件数の多さに、これらが大きな事件に結びつく危険性はないか、同一人物が繰り返している事案はないかなどと思いをめぐらせると同時に、ある意味でならされてしまっている自分がいないか顧みるばかりです。実際、全国的に子どもや女性が被害者となる凶悪事件が発生する中で、その前兆事案と認められる「声かけ、つきまとい、DV」の認知件数も大きく増加しているとお聞きしております。
こうした点から、京都府警察本部では本年4月1日、生活安全対策課に「子どもと女性を守る特命捜査室」を設置され、子どもと女性を対象とする性犯罪等を未然に防止し被害から守るために、その前兆と見られる「声かけ」「つきまとい」などが発生した段階で、関係警察署と連携して、早い段階での検挙または指導・警告措置に当たるための活動を開始されたとお伺いしております。
そこで、設置から半年弱が経過しましたが、特命捜査室の活動状況及びその成果、あるいは前兆と見られる事案等の府民の皆さんからの情報提供の状況等について、御所見をお伺いいたします。
子どもと女性の安全確保のために、こうした府警本部の取り組みをより実のあるものとしていくためには、警察活動全体の総合的な取り組みとともに、情報の収集や活用、被害に遭わない・遭いにくい自己防衛策の涵養などの面において、地域との連携を強化していくことが大変重要であると受けとめています。
例えば、情報提供のあった地点やその周辺部について、地元地域への注意喚起とともに、子ども・地域安全見守り隊や防犯活動に取り組むボランティア団体などと交番・駐在所が連携して重点的にパトロールすること、あるいは地域・行政、そして警察が一体となった広報・啓発活動、被害を回避するためのマニュアルづくりやその周知などが、既に視野にあるかと存じます。
そこで、子どもと女性の防犯対策を総合的に進め、体感治安を改善していくための今後の取り組みについて御所見をお伺いいたします。
また、子どもや女性の不安要因となっているこうした「声かけ」や「つきまとい」、あるいは卑わいな行為等をしっかりと定義づけ抑止していくために、京都府迷惑行為防止条例の一部改正が必要と考えます。既に検討が進められているとお聞きしておりますが、その内容や時期等について、警察本部長の御所見をお伺いいたします。
議長(林田洋君)
山田知事。
〔知事山田啓二君登壇〕
知事(山田啓二君)
熊谷議員の御質問にお答えいたします。
成人T細胞白血病についてでありますけれども、この病気は、HTLV?1、HTLと申しますけども、これによって起こる血液のがんでありますけれども、国の研究報告におきましては、初回献血者に対するHTLの感染者数から全体の感染率が推計されておりますけれども、都道府県単位の数値が現状ではないことから、京都府における感染者数等の推計というのは、現状は非常に難しい状況にございます。
ただ、京都府赤十字血液センターにおける全献血者に対する感染者の割合、これだけが3年間わかっておりまして、この3年間で大体0.1%でありますけれども、初回の分で、それがキャリアだった場合には除かれますから、そうした面では、これより高くなっていくだろうというふうに思います。今の段階では、ちょっとその推計しかできないというのが現状でございます。
HTLの感染経路につきましては、一般的には母乳保育による感染のリスクが最も高いと言われていることから、お母さんがHTLV?1に感染している場合には赤ちゃんに感染することがあるので、主治医とよく相談した上で母乳を控えるようにホームページ等で注意喚起を行っておりますけども、さらなる周知の徹底につきましては、産婦人科などの専門家医の意見も聞きながら、例えば市町村や府医師会と連携して、母親教室などの機会を通じて注意喚起をしていく方法をこれから模索していきたいというふうに考えております。
また、府内の全市町村において実施しております妊婦健康診査への健診項目の導入の可能性についてでありますけれども、現在は、感染症による母子への影響、母体治療への有用性、感染の頻度や予防効果などを踏まえて作成されております日本産婦人科学会の産婦人科診療ガイドラインに基づいて対応を進めておりまして、その中で、今年度からは対応が急がれておりますエイズを引き起こしますHIV(ヒト免疫不全ウイルス)や新生児の細菌性髄膜炎の原因となりますB群の溶連菌を新たに項目として加えたところであります。
HTLの妊婦健診の導入につきましては、今までは多分、今回の調査でも近畿の感染率、全体としてふえているといっても0.4%ぐらいでありますし、そこから母体の感染率を計算して、さらに、大体今だと50年ぐらいたってから3%、5%というとこでありますから、掛けていくと本当に低い割合だということが考慮されていたんだと思いますけれども、御指摘のようにちょっと増加の傾向が近畿であるということでありますから、近畿府県とも連絡をとっていきたいと思っておりますし、その中で、日本産婦人科学会の今後の見解についても注視いたしますとともに、実施団体である市町村と府立医大や京都府医師会などの専門家の御意見もお伺いしながら、その是非について結論を得てまいりたいと考えております。
ただ、それと同時に、多分、相談体制など支援体制というのも同時にこしらえていきませんと非常に無責任なものになってしまいますから、そうしたものを、全体をこれからどうしていくかについて検討させていただきたいというふうに考えているところであります。
その他の質問につきましては、関係理事者から答弁をさせていただきます。
議長(林田洋君)
黒瀬府民生活部長。
〔府民生活部長黒瀬敏文君登壇〕
府民生活部長(黒瀬敏文君)
地域安全マップについてでございますけれども、議員御紹介のとおり、今年度は、福知山市及び京都市山科区の2カ所で子ども見守り隊と協力をして、11月と12月にマップづくり講習会を実施する予定といたしております。
その際、今回は新たに子どもたち自身に町を歩いてもらって、危険な場所を地図にまとめることで危機回避能力を高めてもらうとともに、各地域でマップづくりの指導に当たる方を育成するために公開授業として学校関係者や防犯ボランティアの方々の見学を広く受け入れまして、準備段階や現地調査など各場面での実施方法や注意点を具体的に学んでいただくことといたしております。
そのほか、年度内に開催をいたします地域の防犯活動リーダー養成講座におきましても、犯罪情勢や安全パトロールの研修に加えてマップづくり研修を取り入れるなど、警察、教育委員会とも連携し、普及に努力をしてまいりたいというふうに考えております。
また、安心・安全なまちづくりに関する広域振興局ごとの協議会についてでございますけれども、教育委員会、警察、市町村等の関係機関で構成する協議会を昨年度すべての広域振興局で立ち上げております。定期的に全体会議を開催いたしまして、緊急時の情報連絡網の整備ですとか犯罪情勢、取り組み事例の情報共有などを行っておりますほか、緊急事案発生時には臨時の連絡会議を開催いたしております。例えば、中丹管内では、高校生が被害者となる痛ましい事件があったわけでございますけれども、昨年5月から7月にかけて、地域のボランティア団体を含めました関係機関連絡会議を数回にわたり開催をいたしまして、情報共有を図るとともに、地域に働きかけて子ども見守り活動の強化や青パト車による防犯パトロールを実施いたしております。
今後とも、関係機関と地域住民が連携をすることで、地域防犯力の向上を図ってまいりたいというふうに考えております。
議長(林田洋君)
田原教育長。
〔教育長田原博明君登壇〕
教育長(田原博明君)
熊谷議員の御質問にお答えいたします。
学校における通学路安全マップづくりについてでありますが、府教育委員会では、学校安全担当者を対象とした防犯教室指導者講習会におきまして、子どもたちによるマップづくりのすぐれた実践事例を紹介するなど、安全マップづくりに向けた取り組みを推進してきたところであります。
この結果、現在では、府内のほぼすべての小・中学校で通学路安全マップが作成されたところであり、そのうち、昨年度には、8割を超える学校で安全マップの見直しが行われております。その見直しの中で、子どもたち自身の手で作成されたものは、なお全体の約半数程度でありますが、同時に、子ども自身が通学路安全マップを活用し、通学路の危険箇所の点検や、緊急時に駆け込める「こども110番のいえ」の確認をしながら校区内を歩いて実際に体感するなど、子どもたちをマップに直接かかわらせる取り組みが広がってきております。
これらの取り組みを通じて、安全な生活を営む上で必要となる判断力や行動する力が養われ、子どもたちの危機回避能力が高められるものと考えております。
府教育委員会といたしましては、今後とも、市町教育委員会や警察等と十分に連携し、子ども自身による通学路安全マップの作成を促進するなど、子どもたちが直接マップにかかわる取り組みを一層充実させて児童生徒の学校内外における安全をしっかりと確保してまいります。
議長(林田洋君)
熊崎警察本部長。
〔警察本部長熊崎義純君登壇〕
警察本部長(熊崎義純君)
熊谷議員の御質問にお答えいたします。
地域安全マップづくりへの支援状況等についてでありますが、子どもたちが参加して作成する安全マップにつきましては、子どもの危険回避能力を高める有効な手段であるというふうに考えております。
警察におきましては、府や教育委員会等と共同で開催するマップづくり指導者講習会や作成講座等を通じて、マップづくりの指導や地域における犯罪・事故等の情報提供を行うなど、子どもたちが犯罪に遭わないための有効なマップづくりの支援等を行っております。
また、交番等では、子どもの安全確保を図るため小・中学校の教職員等と連携し、安全マップに示された危険箇所等における警戒や合同パトロールを実施しているほか、学校における防犯教室や不審者が学校に侵入した場合の対応要領の指導を行うなど、学校との連携強化に努めております。
次に、子どもと女性を守る特命捜査室の活動状況についてでありますが、8月末現在の検挙状況は、性犯罪等の重大事件に発展するおそれのある公然わいせつやつきまとい等の前兆事案を35件検挙するとともに、犯罪に至らない声かけ等の行為者4人に対して指導・警告を行うなど、子どもと女性を守る取り組みに成果を上げているところであります。
また、前兆事案に関する情報提供につきましては、8月末現在で、不審者の出没やつきまとい等に関する情報が1,252件寄せられております。これらの情報につきましては、多角的な分析を行い、貴重な情報として今後の捜査活動や性犯罪等の未然防止対策に活用しているところでございます。
次に、子どもと女性を犯罪から守るための総合的な防犯対策についてでありますが、特命捜査室の体制を15人体制から21人体制に増強し、犯罪等多発地域を重点とした検挙・予防活動を強化するとともに、地域住民や防犯ボランティア、関係行政機関と連携した合同パトロールや被害防止マニュアルの作成など被害防止のための広報・啓発活動に要する経費など9月補正予算でお願いしているところでございまして、今後も体感治安を改善するための総合的な取り組みを推進してまいりたいと考えております。
次に、京都府迷惑行為防止条例の改正についてでございますが、子どもや女性の大きな不安要因となっている迷惑行為で、現行条例では対応できないものに対処していくために条例の一部改正を検討しております。
改正の内容につきましては、子どもや女性にわいせつ行為、わいせつな言葉を告げるなどの卑わいな行為や、風俗求人誌を初めとするピンクビラ等の無差別な配布行為、それから入場券等の転売目的による不当な売買行為を規制するものとなっております。
今後の予定としましては、10月上旬にパブリックコメントを実施し、府民の意見を広くお聞きした上で改正条例案を上程したいと考えております。
警察といたしましては、引き続き、府民が安全で安心して暮らせる社会の実現に向けて、さらに取り組みを強化してまいりたいと考えております。
議長(林田洋君)
熊谷哲君。
〔熊谷哲君登壇〕
熊谷哲君
それぞれ御答弁をいただきありがとうございました。
知事から御答弁をいただきましたHTLV?1、そして成人T細胞白血病については、京都は伝統的に近畿の各府県に比べて少ないというデータがあるということはお聞きをしておりました。今の数字でも、全体献血者のうち約0.1%ということで、恐らく全国平均をかなり下回っている水準ではないかなというふうに思っています。という意味からすると、これまでの対応は、やむを得ない部分もあったのかなと、それが適切ではなかったかと思う部分もあるわけですが、一方では、これはリスクを完全に回避しようと思えば、ほぼ二、三%の水準までは下げることができると。中長期的に考えていったら、ほぼ制圧できるようなウイルスであるということを考え、あるいは移動の多さ、情報とあわせて人の移動も大変多い京都の特性を考えれば、ここはやっぱり予防的措置をどういうふうに講じていくかということが大変大きなポイントではないのかなというふうに思っております。
今、専門家の意見をお聞きした上で、あるいは感染等の状況を踏まえた上で対策を講じていきたいという御答弁でしたけれども、そういった点をしっかりと御留意いただきながら対策を打っていただきたいと思っておりますので、よろしくお願いいたします。
また、先ほど申し上げましたけれども、献血をしないとなかなか気づかないというか気づけない。知らないうちに自分たちの子どもに感染を起こしてしまっているということで、大変悲しい、つらい思いをされている親御さんがいらっしゃるということもまた事実であります。その機会を、感染に気づく機会を、あるいは子どもにうつさないための手段をとるための機会というものをどういうふうにつくっていくのかという観点からの対策という意味でも、その面からも対策を講じていただきたいということをお願いしておきたいと思います。
地域安全マップについては、着実に取り組みが進められているということでとてもほっとしておりますが、やはり子どもたちが自分たちの目線で地域の町を歩き、そしてこの辺が危ないなということを自分たちが気づくことが危険を自分たちで防いでいくための第一歩になると思いますし、それは大人になってからもつながることなんだろうなというように思います。そして、地域を歩くことによって、地域の皆さん方といろんな交流が生まれたり、この辺は危ないからとか、自分が通学で通っているルート以外の自分たちの地元の町でも、なかなかわかりにくいところをしっかりと把握できるというようなメリットがあるということも実際に取り組みを進められているところではお聞きをしております。
小・中学校ほぼすべてで通学路安全マップが作成をされている。そのうちでも8割が見直しをされ、子どもたち自身の体感的な取り組みが進められているということで大変心強い思いがしておりますけれども、さらに取り組みの輪が広がることを、そして、できますれば、ある学年のすべての子どもたちは、ある時期には地域での安全マップづくりにそれぞれの目線で取り組むというようなことができたらいいなと。とても限られた授業日数の中で大変厳しいやりくりになることとは思いますが、そういった取り組みを通じて、社会観の醸成であるとか、地域で育っていることの実感を子どもたちに深めるとかいう意味からも、総合的な観点からの対策をお願いしておきたい思います。
それから、特命捜査室の活動をお伺いをさせていただきました。前兆情報1,200件以上もあるという中で、真に危険が迫っているものはどれかと。それについて、どういう対策を打っていくのかと。予防的に措置を講じていくというのはなかなか難しいところがあろうかと思いますが、今の子どもや女性に対する犯罪の状況を見ると、やはりこれは喫緊の課題であるというふうに思います。体制も充実をされるということでしたが、京都では、安心して子どもや女性の皆さん方が歩いていける、安心して暮らしていられる、そういう町にさらになっていくことを期待をしておりますし、これからの活動にも期待をしておりますのでよろしくお願いいたします。
最後に、いろいろな報道がありますが、現在何も決まっておりません。今後とも、引き続きの御指導、御鞭撻をよろしくお願い申し上げまして、私の質問を終わらせていただきます。
御清聴まことにありがとうございました。
