議長(林田洋君)
次に、北岡千はる君に発言を許します。北岡千はる君。
〔北岡千はる君登壇〕(拍手)
北岡千はる君
民主党府会議員団の北岡千はるでございます。議員団を代表いたしまして山田知事に質問をいたしたいと思います。御答弁のほど、よろしくお願い申し上げます。
初めに、財政運営についてお伺いいたします。
今議会におきまして、過去最大規模となる745億円の補正予算が提案されております。依然として厳しい雇用・経済情勢を踏まえ、府民の生活を守るために3つの緊急対策を柱に、こういうときにこそという強い思い、積極的な姿勢で各施策を立て、機動性を持って取り組もうとされる知事の姿勢を高く評価するものでございます。
内容を見てみますと、「生活と住まい、職と経営」を守る緊急対策では、離職者の方々に対して公的給付を受けられるまでの生活資金の無利子での貸し付け等の生活福祉資金の緊急貸付事業や、解雇等により住居を失った離職者の方々への住まいを確保するための措置、加えて、3年間で5,000人から10,000人に目標を倍増した雇用創出事業の拡充を図るとする対策を講じ、新型インフルエンザ発生の影響で多大の損害を受け、経営に苦しむ中小企業者の皆様への府市協調での金融支援、また、仕事と子育てに奮闘しておられる母子家庭のお母さんなどへの就業支援策の実施、そして高い水準で推移する自殺を防止するための対策事業等、まさに緊急を要する取り組みであり、また、介護の現場で厳しい環境の中、働いておられる職員の処遇を改善していくための対策も盛り込まれております。
2つ目の柱となる「安心できる暮らしづくり」のための緊急対策においては、秋の再流行が懸念される新型インフルエンザには、あらゆる状況を想定した万全の対策を備えておくために不可欠であります対策をしておくための事業で、同じく命と健康を守るため、安心して受けられる医療・医師の確保につながる事業が組まれており、いつ起こるか予期できない震災等の社会福祉施設や民間保育所の耐震化整備などの防災対策等、障害者・高齢者や子どもを守る事業も、安心できる暮らしには必要であります。
3つ目の柱である「未来を見通した京都づくり」のための対策では、エコ対策推進と森林を守る対策等が盛り込まれ、未来につなぐ環境に関する事業を初め、産業・観光・教育、そして無駄のない公共事業等の地域活性化など、京都づくりに特色のある事業であると存じます。
以上のような緊急対策には、地域活性化・経済危機対策臨時交付金を初め多くの国庫補助金が出されておりますが、事業費の1割弱は、新たに京都府が府債を発行してそれに充てることとなると思います。今は緊急事態措置として財政出動はやむを得ないと考えるところですが、府債の額を見ますと、当初予算において、今年度は京都を温める思い切った予算編成を行い、その財源として府債を1,446億円充当し、今補正予算において62億円を積み増しますと、その結果、今年度の府債の予算額は1,500億円を超えることとなります。思い切った財政出動は確かに必要であると考えますが、持続可能な財政運営にも配慮することが求められると考えます。
知事は、府債の残高を平成25年には減少させると、これまでから言われていますが、今回の補正予算による今後の府債残高の見通しについて、どのように認識されているのでしょうか。今後の財政運営の考えとあわせ、知事の御所見をお聞かせください。
次に、雇用対策についてお伺いいたします。
製造業の一部で明るい話が聞かれ始めてはおりますが、急激に悪化した経済・雇用情勢は依然として大変厳しい状況が続いております。4月の雇用失業情勢は、総務省労働力調査によりますと、全国の完全失業率は5.0%、近畿では5.4%、完全失業者数は56万人、そして厚生労働省・京都労働局調査によります有効求人倍率は、全国では0.46倍、京都府では0.55倍であり、正社員のみの数値はより厳しいものとなっており、雇用先・事業者の都合など、非自発的理由によるものも多くなっております。
このような雇用失業状況下、ワンストップで相談から就職、定着までのサービスを提供し、総合的な就業支援を行う「京都ジョブパーク」の力を発揮していただくことを期待するものであります。利用者の皆様からは、親切丁寧な対応を評価する声を私自身もたくさんいただいておりますし、それぞれの年齢や状況に配慮しつつ対応される職員の方々をじかに拝見し、精神的なサポートにつながっていることに心強い思いをいたしましたが、まだ「ジョブパーク」のサービスを御存じない方々も多く、周知に努めていただくことを望むものであります。
そこで、まず、「ジョブパーク」の利用状況と今後の取り組みについてお伺いいたしますが、丁寧な対応ゆえに利用者の皆様が予約がとりにくいといった状況があることも危惧されますので、体制の充実も含め、知事の御所見をお聞かせください。
加えて、さらに経済・雇用情勢の悪化が懸念される中、企業求人が減少する状況で、人材不足分野での雇用のミスマッチの解消や、雇用の受け皿の確保を図ることや、遠隔地や家庭の事情等で京都ジョブパークへ足を運べない方に対する支援方策など、今以上に必要でありますし、京都府の雇用実態に即した、思い切った緊急雇用対策を講じるべきと考えますが、知事の決意と意気込みをお聞かせください。
一方、将来の京都産業の活性化を考えたとき、新産業の創出と、そこで活躍できる人材育成につきましても忘れてはならない視点であり、重要と考えます。そのような中で、産学公、つまり京都府・京都市・京都商工会議所・大学コンソーシアム京都が一体となって取り組む「未来の人づくりサポート事業」を実施することとなり、サポートセンターが設立されました。対象者は、さまざまな分野に分かれて大学と企業での再教育を受けて就職し、3年間、毎年100名の雇用につなげていくという事業であり、府内中小企業に必要かつ未来の京都産業の振興発展にも大きく寄与する人材育成の点からも、全国初の取り組みに大きな期待が寄せられております。また、半年だけの雇用を促すだけの時限的な雇用創出ではなく、正規雇用につながる事業としても評価したいと存じます。あわせて、京都の大学と企業の魅力アップにもつながっていくことと存じます。
そこで、知事にお伺いいたします。示されております事業スキームにより、必要な人材育成プログラムの策定を初め、事業の各取り組み状況を、現在の募集状況とあわせてお聞かせください。また、事業の「成功のかぎ」の一つは、雇用の受け皿となる中小・中堅企業の確保であり、そのためにも京都ジョブパークとの連携が必要と考えますが、今後どのように進めようとお考えかお示しください。
次に、男女共同参画社会の実現について質問いたします。
平成11年6月に男女共同参画社会基本法が施行されてから10年目、基本法の趣旨を踏まえた平成16年の「京都府男女共同参画推進条例」の制定から5年目を迎えます。基本法では、「男女の人権」「社会における制度又は慣行についての配慮」「政策等の立案及び決定への共同参画」「家庭生活における活動と他の活動の両立」、そして「国際的協調」を基本理念として掲げ、また、行政と国民が果たすべき役割を定めており、あわせて推進の枠組みについて明記されております。
国においては、この法律をもとに、総合的・計画的な政策の推進に向けて「男女共同参画基本計画」を策定し、平成17年には第2次の計画が策定されております。さらに、平成22年度には第3次の計画策定が予定されていることから、今年度は、これまでの取り組みを検証・評価し、実態と課題を踏まえ、今後の形成の促進策を講じる必要があります。
平成21年度男女共同参画白書によりますと、男女共同参画社会基本法の施行後、内閣府男女共同参画局が設置され、また、重要政策に関する会議の一つとして男女共同参画会議が置かれ、その推進機構が強化されるとともに、地方公共団体における推進体制の強化も図られてきました。それ以降、男女雇用機会均等法の改正、「配偶者からの暴力の防止及び被害者の保護に関する法律」、いわゆるDV防止法の成立並びに改正など、推進するための枠組みの整備、政策・方針決定過程への女性の参画拡大の取り組みや、ワーク・ライフ・バランス関連施策のような新たな取り組みの着手など、男女共同参画に関連するさまざまな取り組みを拡大・深化させてきたとしています。
一方、これまでの施策の結果、基本法の理念については一定の前進が見られると考えられるが、就業の場における課題が大きく、女性の非正規化が顕著であり、平成20年では、男性一般労働者の給与水準を100としたとき、女性一般労働者では69であり、非正規雇用においては、より格差が見られます。
そして、「仕事と家庭との両立」のために、育児休暇取得への環境づくりが不可欠であるにもかかわらず、雇用情勢の悪化を理由にした解雇などが挙げられ、厚生労働省のまとめによりますと、育児休業に関連する不利益扱いの相談数は、前年度の882件から1,107件と大幅に増加しています。いわゆる「育休切り」につきましては、我が党の山井和則衆議院議員が、先般、厚生労働委員会において、深刻な実態を解決すべく育児介護休業法改正案について取り上げたところでもあり、国の責任において、安心して子育てと仕事が両立できる環境整備を切望するものであります。
育児休業制度を利用したいと思う男性の取得率を上げ、男女共同参画の観点から、女性の活躍の促進を図り、また、30から40歳代の男性を中心に長時間労働が常態化している状況を改め、子育てを男女ともにしていけるような社会の実現には、仕事と生活の調和ということは欠かせないと思うところです。
そこで知事にお伺いいたしますが、ことし4月の国の緊急宣言「今こそ仕事と生活の調和(ワーク・ライフ・バランス)の推進を」では、今こそ政労使一体となり「仕事と生活の調和」の実現に向けた取り組みが確認されましたが、知事の御所見をお聞かせください。
あわせて、京都府でも条例の制定後、「新KYOのあけぼのプラン」や、私たちが要望した数値目標を取り入れた「配偶者等からの暴力の防止及び被害者の保護・自立支援に関する計画」改定版の策定を初め、数多くの施策を積極的に計画・実施されてこられました。その中から数点につきましてお伺いいたします。
「新KYOのあけぼのプラン」では、平成22年度までの後期施策において、12の重点項目と44の数値目標が掲げられております。その中で、まず3本の柱を中心に取り組まれている女性のチャレンジ支援についてであります。
一つ目の起業・NPO支援では、起業するための相談、セミナーの実施等の支援を初め、男女共同参画センターと綾部・宇治にチャレンジオフィスの入居者の募集を行い、地域や日々の生活から生まれたニーズをビジネスにつなげようと意欲のある女性の後押しを展開してこられました。このチャレンジオフィスを利用された方の中には、経済産業省が選定する「日本を代表する『ソーシャルビジネス』55選」に府内唯一の企業として選ばれたと伺っております。
そこで、女性のチャレンジの機運を盛り上げ、地域を元気にしていこうとする女性の取り組みを支援するために、より身近で利用しやすい施策となる工夫を期待しますが、これまでの評価と今後についてお示しください。
二つ目の再就職支援については、京都テルサのジョブパークにおいて女性再就職コーナーを設置し、ハローワークと連携をしワンストップサービスで実施されておりますが、就職実績の状況と相談内容の特徴をお教えください。また、府北部と南部の皆様への支援の充実が必要と思いますが、お考えをお聞かせください。
三つ目の地域づくり支援では、コミュニティサポーターの養成・登録によって、さまざまな活動に参加協力いただける女性のネットワークづくり等が行われています。その成果と各活動や、事業実施に必要な資金面を含むサポート体制についてお知らせください。
続いて、働く場における男女共同参画の推進と、家庭・仕事・地域生活の調和の支援についての施策についてお伺いいたします。
「子育て応援パスポート」においては、その協賛をしていただく企業数が既に2,700件を超え、大変喜ばしいことでありますので、より一層の充実と周知、また利用しやすいように努めていただきたいと存じますが、今後の展開や推進方策についてのお考えをお聞かせください。
子育て応援企業についてでありますが、事例集では、さまざまな制度を取り入れ、社員の方々の子育てについての応援メニューの整備と、その利用者の声も掲載されております。一方、深刻な経済不況の中、実態として目標数値の達成が困難な状況にあることがうかがえますが、知恵と工夫で、少しでも子育ての応援につながる取り組みをされておられる、また、したいと考えておられる企業のお声を集約するなどの御努力を望むものでありますが、事例集の活用と工夫を含めて、今後の展開についてのお考えをお聞かせください。
続きまして、府民等の活動の促進についてのイベント研修についてでありますが、中でも二つの事業について上げさせていただきます。
一つには「京都府女性の船」です。ことしで第29回を数える事業であり、男女共同参画に関する積極的な学習と団員相互の交流により、大きな成果を積み重ねてこられたとお聞きしております。特に、地域活動への貢献や新たな活動への具体的なステージへとつながっていく事例も多く報告されております。昨年に引き続き、ことしも参加されました山田知事に、その御感想とこの事業に寄せる期待も含めお聞かせください。
二つには、昨年の10月に第20回の節目を迎えた「KYOのあけぼのフェスティバル」についてであります。あけぼの賞表彰や源氏物語関連事業、ワーク・ライフ・バランスの実現をテーマとした講演やワークショップの開催等、まことに時宜にかなった内容でございました。「継続は力なり。この事業が発展継承されること」を願う気持ちが、このフェスティバルに参加された方々の思いであり、私も同じ思いですが、本事業の評価と今後についての知事の御所見をお伺いいたします。
以上、京都府の男女共同参画施策について、次のステージへ向けての思いも含めて御答弁ください。
まずは、以上についてよろしくお願いいたします。
議長(林田洋君)
山田知事。
〔知事山田啓二君登壇〕
知事(山田啓二君)
北岡議員の御質問にお答えいたします。北岡議員におかれましては、ただいまは会派を代表されまして、6月補正予算案に対しまして高い評価をいただき、厚くお礼を申し上げたいと思います。
今回の補正予算につきましては、厳しい雇用・経済情勢を踏まえまして、府民の生活を守ることを最優先に予算編成を行いました結果、府債につきましては、御指摘のとおり、当初と6月補正予算を合わせますと総額1,500億円を超え、単年度では持続・安定的な公共事業の目安であります公債費プログラムの予定を超えているわけであります。経済対策と府債の抑制というものを短期間のうちに両立させるというのは、私は大変難しい問題だというふうに考えておりまして、かなり長期的な観点からこの問題には対処すべきだと思っております。
ただ、今回、こうした思い切った財政出動が可能となったのも、これまで公債費プログラムに基づきまして府債発行を計画的にコントロールしてきたことによるものでありまして、今後の情勢を見なければなりませんけれども、現状でも、まだ平成25年度臨時財政対策債等々を除く府債残高減少という大きな予定は可能な見込みとなっているところであります。
また、府債を財源とする公共事業につきましては、その実施に当たって、耐震補修等安心・安全の事業ですとか継続事業のスピードアップなど、これから必ず必要となるものを前倒しで行っておりまして、将来負担の軽減になりますとともに、国の経済対策として創設されました公共投資臨時交付金によって公共事業等の地方負担の9割程度が補てんされることになっておりまして、そういったものを活用して府債発行を抑制するなど、今後とも、将来の世代に対しましては過大な負担とならないように配慮し、一方では、府民の皆様の置かれている今の厳しい状況に応じて必要な投資が行えるよう、財政運営を行ってまいりたいと考えております。
次に、雇用対策についてでありますけれども、厳しい雇用環境のもと、緊急の雇用対策を講じますとともに、こうした時期をとらえて、福祉や農業など人材確保が課題となっている分野への就業促進や、将来を見据えた人づくりにもつながる事業を積極的に取り組むべきであると考え、施策を推進してまいりました。
京都ジョブパークでは、若年者から女性の方、中高年齢者、障害のある方まで幅広い府民の方々に、それぞれの置かれている立場を踏まえたきめ細かな就業支援を行いまして、これまでに延べ約10万人の方々に御利用いただき、7,000人を超える就職を実現しております。今年度は、厳しい状況も踏まえまして、福祉人材コーナーや、北部サテライトにもハローワークコーナーを新設するとともに、6月の補正予算でも、母子家庭等の就業を支援するため、母子家庭等自立支援センター等と連携して、求人の開拓等の取り組みの強化をお願いしておりますし、ジョブパークの機能をさらにそうした面から充実・強化をしてまいりたいと考えております。
今後、地域ジョブパーク事業の充実を初め、就職セミナーのインターネットでの発信や企業開拓の一層の強化、企業ニーズに合った就職説明会の開催など、時期に応じましてジョブパークの活動を広げていきたいと考えております。
また、「京都の未来を担う人づくり推進事業」についてでは、若者を即戦力の人材として育成し正規雇用に結びつける全国初の取り組みでございまして、現在、京都府内の10大学、37コースに対して、問い合わせや説明会、説明会の出席者も大体募集人員の5倍ぐらいの方が来られておりますので、大変高い関心を持っていただいているというふうに思っております。対象者に対しましては、ジョブパークにおきましても、カウンセリングやセミナーを受けていただき、求人開拓員とも緊密な連携を図りながら、企業でのインターンシップ実践研修などを通じて、すべての若者がうまく京都の企業になじんでいただき、その中で就職をしていただくような、そういうサポートをしていきたいと考えております。
今後とも、先手先手で緊急雇用の対策を講じますとともに、将来の人づくりをしっかりと見据えて、国、京都市、経済団体などオール京都体制で、雇用の創出、維持・確保に全力を挙げて取り組んでまいりたいと考えております。
次に、男女共同参画社会についてでありますけれども、ワーク・ライフ・バランスの実現に向けて、本年4月の国の緊急宣言で政労使が一体となって取り組むことが確認されたところでありまして、やっぱりワーク・ライフ・バランスというのはそうした人たちが本当に連携しなければできないことでありますので、こうした動きは大変重要であるというふうに考えております。
京都府におきましては、昨年の8月に、公労使のトップ会議であります「京都雇用創出活力会議」におきまして、オール京都体制で推進することを決定し、公労使にNPO等も加えましたワーク・ライフ・バランス専門部会を設置いたしまして、中小企業等の幅広い意見を集約し、具体的な行動計画の策定を進めますとともに、内閣府と共催で推進フォーラムを開催いたしまして、今年度も介護や子育てなどのセミナーや幅広い府民を対象としたフォーラムを開催予定でありまして、割といち早く進めているのではないかなというふうに考えております。
同時に、府におきましては、子育て環境の充実に取り組む企業や団体の表彰等の機運の醸成に努めますとともに、今年度は当初予算で、待機児童解消のための保育所整備やパソコン研修などの女性の再就職支援に取り組み、さらに今議会でも母子家庭等に対する就労・生活支援のための補正予算をお願いするなど、幅広い分野で、現在、施策を進めているところであります。
ただ、この分野は非常に多岐にわたってまいりますので、全体としてはなかなか見えにくいという状況が生まれておりまして、引き続き「新KYOのあけぼのプラン」を通じて総合的に施策を推進いたしますとともに、中小・零細企業が中心という京都の特性にも十分配慮しつつ、ワーク・ライフ・バランスの実現に取り組んでまいりたいと考えております。
次に、男女共同参画の推進に関わる施策についてでありますけれども、まず女性のチャレンジ支援では、意欲ある女性の活躍を推進できますように、チャレンジ相談、起業セミナー、女性チャレンジオフィス等を積極的に実施し、新規の起業者数は4年間で53名に上っております。御指摘のように、その中で全国的に活動が認知される女性も育ってきておりますけれども、ベンチャーは起業してからが問題でありまして、これからがまさに正念場という思いで、そうした起業した方をしっかりと周囲からサポートできるような体制をつくって支援をしてまいりたいと考えております。
女性の再就職支援では、京都ジョブパーク内に女性再就職支援コーナーを設置いたしまして2年が経過いたしました。これまでに約1,400人に御利用いただき、400人の方々が就職をしております。将来的には正社員を希望するけれども、子育て等の関係でパートなど家庭と仕事が両立できる職場への就職を希望される30代、40代の方の再就職相談が多いというふうに伺っております。今年度から、地域ジョブパーク事業を開始いたしまして、生活から就労に至るまできめ細やかな支援を府内の各地で実施をしてまいりたいと考えております。
地域づくり支援では、コミュニティサポーターの養成や女性の船などの人づくりに加えまして、わくわくスポットなど活動交流拠点の設置によります人材のネットワーク化を積極的に支援をしているところであります。現在、地域力再生プロジェクトの交付金等におきましても、空き店舗を活用した子育て支援など、女性を中心とした活動が既に150件を超えておりまして、今後とも、各種ファンド等も活用し、人づくり・場づくり・資金づくりへの支援によって、女性の地域づくりに向けた取り組みをしっかりとサポートしてまいりたいと考えております。
子育て応援パスポートは、市町村と連携いたしまして、妊娠届出時や転入時などにパスポートを同時に配付するなど普及・周知に努めますとともに、5月にはコンビニチェーン180店舗の参加を得ますなど、商工団体、商店街等と連携・協働しながら、協賛店舗の拡大とサービス内容の充実を図っているところであります。さらに、平成22年度当初を目途に、関西エリアでの相互利用ができるよう準備を進めますとともに、パスポートの入手がより便利に行えますよう携帯電話による発給システムを導入し、利用者が利用しやすい制度として、まさに京都は子育てを応援しているんだということが若い御両親に十分に理解していただけるように取り組みを進めてまいりたいと考えております。
京都モデル子育て応援事業では、これまで300社近くの企業が宣言をしていただきました。今後とも、関係団体等との連携を強化し、事例集を活用して個別企業への積極的アドバイスを行うなど、子育て応援企業の拡大に努めてまいりたいと考えております。
「京都府女性の船」では、地域の女性リーダーの養成とネットワークづくりが着実に広がってきておりまして、ことしの参加者の皆さんも、7割の方が既に地域活動をされている方々でございます。船の中でもずっと議論をしてまいりましたし、私も「和ぃ和ぃミーティング」という形でお話を聞いてまいりましたけれども、特に議論がありましたのは、そうした活動への男性や若者の参加がまだまだ少ないとか、どう次の世代にこうした活動をつないでいくかなど、さまざまな議論が交わされまして、非常に活発な研修になったところであります。こうした研修の積み重ねが地域づくりリーダーとしての質的・量的飛躍にもつながるように、これからも応援をしてまいりたいと考えております。
「KYOのあけぼのフェスティバル」では、これまで7万人以上の方に参加をいただく中で、昨年度のワークショップには新たに大学生のグループが参加するなど、幅広い世代との交流の輪が広がっておりまして、あけぼの賞も今や受賞者にとって大きな励み、目標になってきているというふうに考えております。
今後は、これまでの取り組みに加え、男性や子育て世代も参加しやすいプログラムを工夫いたしますとともに、市町村との共同開催によりますフェスティバルを実施するなど、地域における機運の醸成も図ってまいりたいと考えております。
議長(林田洋君)
北岡千はる君。
〔北岡千はる君登壇〕
北岡千はる君
御丁寧な御答弁ありがとうございました。先手先手、全力をもって、本当に緊急また必要な対策、施策を講じていくという強い意思・姿勢を見せていただいたこと、力強く感じます。また、現状の国からの財源移譲の状況下において、府の財政運営、また雇用対策を初めとする多くの課題解決のためには、本当に多くの御苦労があると思います。その労を心からねぎらいたいと思いますし、また、これからも知恵と工夫をもってリーダーシップを発揮していただくことも望みたいと思います。
私たちも、真の地方分権の実現に向けて尽力してまいりますこともあわせてお誓い申し上げたいと思います。
また、男女共同参画社会の実現におきましては、ワーク・ライフ・バランスは本当に広範囲にわたると思うんですけど、ワーク・ライフ・バランスの推進が大きな一つのキーワードになると思います。所管の常任委員会におきましても、担当の部長さんからも、歩みをとめることなく着実に施策の推進を図りたいとの旨の御発言もいただいておりまして、心強い思いをいたしております。引き続き、ワーク・ライフ・バランスの推進に向けての御尽力も賜りますよう、よろしくお願い申し上げたいと思います。
それでは、最後の質問に移らせていただきます。
次に、「北山文化環境ゾーン整備」について質問いたします。
これからの我が国、とりわけ京都の未来を考えた場合、これからの未来を切り開くのは、真に「文化と環境」が重要なキーワードであると思います。このような観点から、府民にとっても宝とも言うべき北山地域の文化環境ゾーンの整備に山田知事がいよいよ取りかかろうと決断されたことを、私は高く評価するものです。
知事は、本年度予算に「北山文化環境ゾーン整備推進費」を計上され、「京都の文化力を生かし、文化・環境・学術を通じた交流・発信、にぎわいを創出するため、新たな文化創造拠点の整備・再生」を図ることとされたところですが、私は、かねてよりさまざまな提案や質問をしてまいりましたこの「北山ゾーン」につきましてお尋ねしたいと存じます。
北山地域は、鴨川の東に、植物園や資料館、陶板名画の庭、コンサートホール、そして府立大学などが集積する文化・環境・学術の拠点であり、恵まれた環境の中にあるこれらの資産をより魅力あるものにしていくには、各施設がその個性を生かし、地域と一体になって、府民の皆様が集い・学び・交流ができるゾーンとして整備を進めていくことが必要であると考えているところです。
また、私は、各施設がソフト面での連携を図ることが極めて大切だと考えておりましたところ、本年3月には、この地域に隣接する植物園・資料館・府立大学の3機関において、松谷園長、井口館長、竹葉学長が出席され、「連携に関する包括協定」を結ばれたと伺っており、時宜にかなった取り組みだと大いに評価するものであります。
そのような中、京都府では、ここ北山地域の植物園、総合資料館、府立大学などを含めた「北山文化環境ゾーン」について、既に北山文化環境ゾーン整備推進委員会を設置され議論をスタートされたと伺っておりますが、私は平成17年2月定例会におきましても、「府立の3施設や府立大学が、コンサートホールを含め単体ではなく各施設が連携し、コラボレートすることなしでは、府の財産・宝が生かしていけない。利用者の立場に立つと、施設の構造も含めて、人が還流する環境整備とすべきだ」と指摘してきたところであります。本年度、この北山ゾーンを「京の文化拠点」として、府立大学と連携した新総合資料館の整備などに具体的に動き出した状況を目の当たりにいたしまして、植物園の数々の積極的な取り組みの成果とあわせて、まことに感慨深いものがございます。
この文化拠点としての整備に当たっては、これまでの囲まれた閉鎖的な感じを受ける空間から、府民の皆様から愛され、地元地域と一体となって、にぎわいのある開放感のある「北山文化環境ゾーン」として、新しい魅力を国内外に発信できますよう整備を進めていただきたいと願うものであります。
そこでお尋ねいたしますが、地域の整備に当たっては、今指摘いたしました開放感やにぎわいというものを「整備のコンセプト」として掲げられるべきと考えますが、いかがでしょうか。とりわけ、新総合資料館の整備に向けては、隣接する府立大学のキャンパスと共同化して整備する必要がある旨、知事は答弁されておりますが、具体的にどのような機能を共同整備しようとされているのか、知事のお考えをお聞かせください。
質問は以上でございますが、お許しをいただきまして最後に一言申し上げます。来るべき衆議院総選挙におきましては、私ども民主党は、「国民の生活が第一」を旨とし、マニフェストをお示しして国民の皆様の信を問いたいと存じます。そして、政権交代をもって、税金の無駄遣いを一掃し、この国の形・仕組みを変えるべく、民主党京都府議団は田渕団長を先頭に一丸となって頑張ってまいりますことをお誓い申し上げまして、私の質問を終わらせていただきます。
御清聴まことにありがとうございました。
議長(林田洋君)
山田知事。
〔知事山田啓二君登壇〕
知事(山田啓二君)
北山文化環境ゾーンの整備についてでありますけれども、この地域は、御指摘のように、府立大学、植物園、コンサートホール、総合資料館と、京都の文化や環境を代表する施設が集積しているものの、各施設が孤立しておりまして地域としての一体感が乏しく、ゾーンとしての相乗効果に問題があるというふうに考えております。それだけに、今後、各施設が有機的に結びついて、府民に広く開かれた魅力ある地域となることが求められていると考えております。
現在、北山文化環境ゾーン整備推進委員会におきましては、既に策定した府立の3施設の構想やプラン等を踏まえ、ゾーンの将来像の基本的方向性や、府立大学と連携した新総合資料館の整備などについて検討を進めていただいており、ゾーンのコンセプトにつきましては、議員御指摘のとおり、地元商店街を含む地域全体が相互に連携し相乗効果を高めることで、この地域に人々が集い、憩い、安らぎ、交流する開放感あふれるまち、訪れ、歩いて回りたくなるようなまちとなるよう整備を進めるべきとの御意見をいただいているところであります。
また、新総合資料館につきましては、府民に開かれた京都文化の学習・研究・発信拠点として、図書・歴史資料の相互利用・府民還元のための「京都しらべ」機能の充実、研究成果などの府民還元のための学習支援機能、古文書等をもとにした京都学や地域に根差した特色のある研究などを行う共同研究機能などについて、各施設との連携を図る必要があるとの指摘もいただいているところであります。
特に府立大学は、まさに府民のための大学でありますので、私は、やっぱり資料館の機能とともに、府民に開かれた大学施設というものを新総合資料館が両面から役割を持つことによって、新しい環境ゾーンの大きな拠点になるのではないかというふうに考えておりまして、大学と施設との共同整備について、大学の需要も取り込むため今、検討を行っているところであります。
今後、魅力あふれる府立植物園の整備計画とともに、新総合資料館の整備構想の策定を進め、京都の文化をこの地から発信できる地域となるよう、具体的な整備の促進に努めてまいりたいと考えております。
