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2009年2月20日|平成21年2月定例会一般質問 中島則明

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1 農山村問題について
2 和田埠頭について
3 その他

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議長(家元丈夫君)
 次に、中島則明君に発言を許します。中島則明君。

〔中島則明君登壇〕(拍手)


中島則明君
 民主党議員団の中島則明でございます。
 私はさきに通告をいたしております数点について、知事並びに関係理事者に質問をいたします。
 きょうで月曜日から始まりましたこの場も5日目でございまして、お疲れのことと思いますが、いましばらくよろしくお願いをいたします。
 質問に入ります前に、議長のお許しをいただきまして一言申し上げます。
 政治・マスコミ・行政のみならず、今日の経済情勢につきましては、日常会話の中でも語られ、庶民生活を巻き込み極めて厳しい環境下にありますが、振り返ってみますと、バブル崩壊以降の混乱期を経て、我が国の経済は回復・安定、好調が伝えられる中にありましても、一般生活者の中では、ついにその状況を実感することなく過ぎ去り、特に府北部に生活する私たちにとりましては、何か異国の出来事のようにさえ思えておりました。
 また、名ばかりの「三位一体」改革は、結果として地方自治体の財政を圧迫し続け、極めて厳しい行政運営を強いられてまいりましたことは、本府の血のにじむような数々の取り組みが物語っているところであります。


〔議長退席、副議長着席〕


 そのような環境下にありましても、府民の安心・安全を第一義として、希望の京都づくりを目指して取り組みを継続しておるさなかに発生した現下の情勢であります。
 平成21年度における自主財源の確保が極めて困難な中で、英断をもって前年度を上回る予算を計上いただいたことに敬意と感謝を申し上げ、しかも、今日的な環境に配慮し、あわせて府政が抱える諸課題に的確に対応いただいております。とりわけ台風23号では、通信手段を絶たれ孤立する集落が発生するなど甚大な被害を及ぼしましたが、まさに安心・安全の観点を重視され、地元要望にこたえ携帯電話の不感地域の解消に取り組んでいただきますことは、まことにありがたい限りでありますと同時に、過疎化が進む地域・集落にあっては、「都会から帰省する子や孫が、携帯電話がつながらないと言って早々に帰ってしまう」と嘆く集落にも勇気と希望を与える施策でありますことにかんがみますとき、現地・現場の目線に立った事業として敬意を表するものであります。
 それでは、質問に入ります。
 私が選挙区といたします舞鶴市には、加佐地域や大浦地域を中心に、決して大規模ではなく、府内の多くがそうでありますように、典型的な中山間地域がございます。専業・兼業を問わず、先祖伝来の土地を守り、地域の文化や伝統を守り、年に数回帰省する子や孫の顔を見るのを楽しみにしながら懸命に農業に取り組む人々の生活があります。こうした人々の中には、時代の変遷とともに衰退する農家・農業の今を、そして将来を憂い、早くから農村と都会の交流を進めるなど、懸命な取り組みを続けてきた人々の姿があります。こうした取り組みは、IターンやJターンといった形で実を結び、若者の新規就農等によって開花しつつあります。
 私は、時を見つけて集落に足を運びますが、耕運機の音がする方向に目を向けますと、人の姿が見えないほどに成長したセイタカアワダチソウを相手に、つまりは休耕、放置された畑を無心に耕す若者や、初めてトラクターを扱うのか地元農家の年配者に指導を受けながら真剣に土と向き合う若者、ハウスの中には野菜栽培の畝づくりに精を出す若者、みんな懸命に働いています。戸数11戸の集落で農業を営む初老の住人は、農作業で日焼けした顔に満面の笑みを浮かべて、この地域に5人目の子どもが生まれたと胸を張りました。
 しかし、そうした地域・労働の中に多くの不安や厳しい現実があるのも事実であります。新規就農した若者が丹精込めて育ててきたブドウが、一夜にしてクマの被害に遭い木が全部折られてしまった、ブドウの実だけならまだしも、と肩を落とします。イノシシやシカなど有害鳥獣の被害に話が及ぶと、その実害の事例には枚挙にいとまがありません。
 個々の思いや目標に多少の違いはありましても、また、自然が相手の決して楽な作業ではなく、かつ、農家経営が極めて厳しく困難な環境であることを理解しつつも、自分が思い描く農業への夢や希望に向かって一歩を踏み出した若者たち。農村における後継者の育成・確保は地元の現役世代のサポートが重要な要素となりますが、高齢化が進展する地域実態の中で、残された時間には限りがあり、まさしく待ったなしの状況下にあります。
 同時に、食料自給率の向上や、食の安心・安全、防災や地球環境への貢献など多面的機能の重要性にかんがみ、農村に対する支援策は、国・府・市等の連携及び独自施策を含めて数多くの支援事業が展開をされております。そうした事業の成果を確認することもできる今日であり、その取り組みに対し敬意を表するものであります。
 一方で、現場に足を運べば運ぶほど、せっかくの支援施策が現場実態に必ずしも符合していないのではないかと感じることも事実であります。目指したい作物の栽培が支援対象となっておらず、推奨される野菜を栽培しているとか、資金対策においても保証人の確保が容易ではなく苦慮をしている実態などなど、現場の声は、総じて「ハードルを下げてほしい」との強い声があります。これからの京都府農業を考えると、若い人たちが夢や希望を持って農業に取り組み、地域の中心となって活躍できるよう環境を整備し、後継者の確保・育成施策を推進することが極めて重要な視点であります。
 そこで、知事にお伺いいたしますが、これまでから現場の声を反映した施策を講じていただいておりますが、より一層現場の声を酌み上げていただき、若者の声を踏まえた施策を推進いただきたい。その際、地域の実情や特性、環境などを考慮し、柔軟で地域の課題を踏まえた、若者がやりがいを持って取り組める施策を展開していただきたいと思うのでありますが、いかがでありましょうか。
 さらに、有害鳥獣がもたらす甚大な被害については、農業従事者の生産意欲をそいでしまうぎりぎりの状態にありますことから、府下市町村や猟友会、農業従事者を初め、関係組織・機関と連携した特別対策チームを立ち上げ、より成果の上がる積極的な対策が必要と考えますが、いかがでしょうか。
 次に、供用開始が待たれる和田埠頭についてお伺いいたします。
 「2010年春、午前10時、五老ケ岳山頂に花火が上がる。舞鶴市長の号砲とともに全国からの約5,000人のランナーが舞鶴税務署前をスタートする。沿道にはあふれんばかりの市民が声援を送る。それもそのはず京都在住の野口みずき選手、福士加代子選手たちが招待されているからだ。これは、和田埠頭完成を記念した「京都・舞鶴港ハーフマラソン大会」のスタートの光景である。
 選手は、よさこい連の踊りや沿道の声援に励まされ、真新しい伊佐津川橋を上がり、みなと安久トンネルを抜け、和田埠頭を左に見て舞夢みなと大橋をくぐり、開ける近畿百景第1位の舞鶴港を眺めながら折り返しの赤レンガ倉庫群を目指す。そのころ、おじいちゃん、おばあちゃん、そして親子連れなど大勢の市民がウオーキング5キロの部で、完成した和田埠頭を目指しスタートする。
 折り返しの赤レンガ倉庫群では、軽快なジャズの演奏が流れる。デュアスロンでなれたボランティア、大勢の市民が待ち受ける。ゴール地点の文化公園体育館周辺では、肉じゃが、海軍カレーなどでもてなす準備で大忙し。」
 今申し上げましたのは、本年早々の舞鶴市民新聞に掲載された「初夢!京都・舞鶴港ハーフマラソン」と題する記事であり、投稿者はスポーツをこよなく愛する舞鶴市在住の一市民であります。その記事は、「夢が実現すれば、西・中・東舞鶴を統合したイベントでもあり、交流が深まり、かつ活気ある舞鶴が期待できる。「言うは易く行うは難し」で、実行となると難題があると察せられますが、かつて実施されたデュアスロン大会で得たすばらしい財産が舞鶴にはある。大会運営、ボランティアの活躍は全国から集まったアスリートたちから好評を得ており、今でも語りぐさとなっている。各地から舞鶴へ入るための交通アクセスも充実している。舞鶴から活力ある夢を全国に発信することで、舞鶴のよさを紹介できる大きなチャンスだと考える。」と続いています。
 昨年9月議会で、(仮称)和田埠頭の正式名称への対応と、オープニング記念イベントについて質問いたしましたが、舞鶴の多くの市民は、一日も早い供用開始を願い、同時に地域の活性化に期待をいたしております。
 正式名称の指定に向け公募も開始されましたが、京阪神経済圏における日本海側の門戸港の位置づけのもと、国際貿易港として本格的な環日本海時代にふさわしく、しかも、広く府民・国民・市民に愛される名称として命名されますよう期待をいたしますとともに、オープニング記念イベントに際しましては、国内はもちろんのこと国際的な視野を持ったイベントとなりますよう重ねて要望いたしておきます。
 私は、重要港湾に位置づけられた京都舞鶴港の発展を目指すには、時代に即した港湾用地及び周辺の土地利用は欠くことのできない絶対条件であるとの見地から、一昨年9月の代表質問において、京都舞鶴港の土地利用計画等の見直しについて質問し、知事からも極めて前向きな御答弁をいただいたところでございますが、既に1年余を経過した今日、また、(仮称)和田埠頭の供用開始を明年春に控えた今日、ポートセールスのポイントにもなる土地利用について、どのような状況にありますのか、お尋ねをいたします。


副議長(北岡千はる君)
 山田知事。


〔知事山田啓二君登壇〕


知事(山田啓二君)
 中島議員の御質問にお答えいたします。
 農山村問題についてでありますが、過疎化・高齢化が急速に進む中、農村地域を支える若い農業者の確保・育成は、農業や地域を支えていくために緊急かつ重要な課題であります。特に、若い人が夢を持って農業に取り組めるようにするには、農業で生活ができる所得の確保、そして住みやすい生活環境づくりが基本でありますが、やはり何よりも農業の未来に夢があって、やりがいのある展望が開けることが私は重要ではないかなというふうに思っております。
 京都府では、こうしたことから、地域の実情を十分踏まえ、収益性の高い作物選定や営農計画づくりを支援するとともに、下水道や生活道路等の整備に努めてまいりましたが、来年度予算では、Uターンをして法人経営による花苗生産や酒造メーカーと提携した酒米づくりなど、新しい経営感覚を持った若い農業者が増加していることを踏まえ、「農業ビジネス支援事業」を創設し、農業ビジネスセンターを設置して商工・流通・農業の専門家によるサポートチームを組織し、個別巡回や相談会、交流会により農業者の声をしっかりとお聞きいたしますとともに、「きょうと農商工連携応援ファンド」を創設しまして、若い人たちが意欲を持って農業ビジネスに取り組めるように支援をしていきたいと考えております。
 さらに、担い手養成実践農場では、第三者に経営移譲しようとする農業者へ新規就農者を結びつけ、確実に経営承継を進めますとともに、農業大学校の強化や新たな品目の導入、栽培技術について普及センターがきめ細やかに指導し、若い農業者を地域の中核的な農業者へと育成するようにしてまいりたいと思います。その上で、新たに、「共に育む『命の里』事業」を創設いたしまして、小学校区などを単位とする地域連携組織による活性化の取り組み支援や生活環境の維持など、ソフト・ハードの両面から農村における定住環境の向上に一層努めるなど、若い農業者が地域の新しい力として定着できるよう、市町村等関係機関と連携し、全力を挙げて取り組んでまいりたいと考えております。
 その他の御質問につきましては、関係理事者から答弁をさせていただきます。


副議長(北岡千はる君)
 黄瀬農林水産部長。


〔農林水産部長黄瀬謙治君登壇〕


農林水産部長(黄瀬謙治君)
 有害鳥獣対策についてでありますが、議員御指摘のとおり、鳥獣被害は経済的損失にとどまらず、農家の生産意欲を失わせるなど大変重大な問題であります。現在、各広域振興局に設置した野生鳥獣被害対策チームが、地域の皆さんと一緒になって被害の実態や侵入経路等を調査した上で、防護柵の設置場所やその種類、電気柵の漏電防止などの維持管理、鳥獣が身を隠す場所をなくすバッファーゾーンの整備など、地域に合った効果的な対策を考え、地域ぐるみの取り組みにつなげることにより、被害の軽減に努めているところでございます。
 しかしながら、有害鳥獣は集落や市町村を越えて移動することから、その捕獲については広域的に対応することが今、緊急の課題となってきております。このため、新たに、猟友会や農協、森林組合、行政などによる「広域捕獲協議会」を府及び広域振興局単位で立ち上げ、現在、市町村ごとに編成されている捕獲班が連携し、複数市町村による広域捕獲隊を編成し、これまで以上に効果的な捕獲が進むよう支援してまいりたいと考えており、今議会に必要な予算をお願いしているところでございます。
 今後とも、こうした取り組みを通じ、地域の皆様と行政や関係団体が一丸となって有害鳥獣対策を進め、府民の皆様が安心して生活し、農林業を営むことができるよう取り組んでまいりたいと考えております。


副議長(北岡千はる君)
 神建設交通部長。


〔建設交通部長神敏郎君登壇〕


建設交通部長(神敏郎君)
 京都舞鶴港及び港周辺の土地利用についてでありますが、京都舞鶴港では商業系の企業立地を促す商港区や、工場などの設置を促す工業港区などの分区を指定しておりまして、また、各分区におきましては、いわゆる分区条例に基づき立地可能な建築物を規定しているところであります。


〔副議長退席、議長着席〕


 京都舞鶴港におきましては、現在、平成22年春の供用開始を目指して整備中の和田埠頭について、市街化区域編入等の都市計画の手続を行っているところでありまして、分区条例につきましても、企業立地を円滑に図るため、和田埠頭の供用に合わせてその見直し作業を進めているところであります。
 また、商港区や工業港区などの分区指定の見直しにつきましては、港湾計画との整合を図る必要があることから、和田埠頭の供用後の港全体の状況を踏まえる中で、舞鶴市のまちづくり計画とも十分調整しながら見直しに取り組んでまいりたいと考えております。


議長(家元丈夫君)
 中島則明君。


〔中島則明君登壇〕


中島則明君
 御答弁いただきまして、ありがとうございました。
 昨年、たしか第3回になると思いますけれども、いわゆる由良川沿いに関係をいたします中学生の皆さん方が、「中学生由良川サミット」というのを開催して、たしか去年で3回目だと思います。そこへ参加をいたしました。その中の一つの中学校が、農業について地域の実態を調査し、報告をいたしておりました。その報告の中身は、60キログラムの米を生産するのにかかるコストが2万7,000円。そして、それを出荷する際の出荷額というのは、高くて1万5,000円、安くて1万円。何と、500ミリリットルのペットボトルにその米を入れますと、ペットボトル1本当たりが90円。実に水より安いということを紹介しながら、農家が米づくりを農家としてやっていくためには、まさしくそれぞれ農家における個別の所得補償が大事だ、こういう結びをいたしております。
 これは、ちょうど19年度の近畿農政局が発表いたしました米の生産に係ります農家所得の状況を見ますと、粗収益109万円、経営費が105万円、差し引き4万円、全くここと符合するわけであります。先ほど私が紹介を申し上げました若者たち、若い衆でやろうかいというグループは一生懸命頑張ってくれておりますけれども、米をつくっておる農家というのはこの農業所得4万円でどうして生活をしていっておるのか。実は、この近畿農政局の統計を見ますと、実に年金等の収入が251万円、これがまさに命の年金として、その農家を支えていっておる。さすれば、高齢化ということがこの背景にあるということは十分酌み取れるわけであります。ところが、一方で、言いました若い衆でやろうかいという若者たちは年金がないわけですから、どうやって生活をしていっておるのか。非常に厳しい中で生活をしていってます。お互いがお互いのところへアルバイトに行って、限られたお金の中をぐるぐる回っておるだけの話だということが一つはあります。
 先ほど申し上げましたハードルを下げてほしいということは、それぞれ行政の施策に乗っかって支援を受けてやりたいんだけれども、例えば、申し上げましたように、Iターンで地域へ入る、だけどそれほどまだ面識があるわけでもない中で、200万円の保証人を連れてきなさい、要するに保証人を探しなさいと言われても、そう簡単ではない。すると、それは制度としてあることはありがたいのだけれども、それを使うことができないということがあります。あるいは、自分はこういう野菜をつくりたいというふうに思う。だけど、それは補助を得ようとすると、京都ブランド野菜として推奨しておる万願寺とうがらしであれば、そのハウスについて一定の補助は出るけれども、それ以外のものについては補助がつかないということがあってみたり、あるいは、同じ京都府が推奨するお茶の中で、そのお茶の棚をこしらえるわけですけれども、この棚には補助金が出ないとかいった、せっかくある施策がミスマッチを起こしておるというような現状もあります。
 ですから私は、やっぱりPDCA──せっかくあるそれぞれの制度をより現場において有効に活用していただくために、現地で作業する農業に汗を流す人たち、とりわけ次代を担う若者たちの声を直接聞いていただいて、そしてより実効性の上がる中身として、私はさらに制度の活用を広めていっていただきたいということを特にお願いを申し上げます。
 あと、たくさん言いたかったのですが時間が参りました。御清聴ありがとうございます。


(拍手)