議長(家元丈夫君)
日程に入ります。日程第1、一般質問を行います。
まず、上村崇君に発言を許します。上村崇君。
〔上村崇君登壇〕(拍手)
上村崇君
民主党京都府議会議員団の上村崇でございます。
さきに通告しております諸点につきまして、知事並びに関係理事者に質問をさせていただきます。積極的で明快な御答弁を賜りますよう、よろしくお願いをいたします。
最初に、ファンド運用と今後のあり方についてであります。
本府としては、今までから、ものづくり系ベンチャーの発掘・誘致と育成を図るため、それまでの研究開発費助成や融資等による中小・ベンチャー支援の取り組みに加えて、「京都企業創造ファンド」を平成16年度に設立されたのを初め、平成20年度には、商店街活性化や福祉・環境・子育て支援など地域の課題を解決する取り組み、いわゆるコミュニティビジネスの支援など、地域力の再生を図るために「きょうと元気な地域づくり応援ファンド」を設立されました。
さらに、平成21年度予算には、社会貢献活動を行うNPO等を支援するための京都府府民の力応援基金、いわゆる京都地域創造ファンドの創設と、農林漁業者と商工業者の連携による新たな取り組みを支援する「きょうと農商工連携応援ファンド」の設立が盛り込まれております。
〔議長退席、副議長着席〕
それぞれのファンドには、それぞれの役割があり、対象とされる事業者や団体など違いがありますが、その運用に当たって拠出している資金は府税が投入されており、その実績がどのようになっているのか。また、今後の展開をどのように検討しているのかを、ファンドとなったがゆえに、直接的には見えにくくなっているところを一度整理してみる必要があると考えます。
まず、「きょうと元気な地域づくり応援ファンド」ですが、こちらは、果実運用型ファンドとなっており、その運用益である年7,500万円程度を補助金として支援されています。そもそもの運用先が国債等の安定的なところではありますが、現在の経済状況の中でどのようになっているのか、お尋ねいたします。
そして、平成20年度から運用が始まっており、まだ年度の途中ではありますが、その助成対象である地域力の再生につながる事業、(1)地域資源活用事業、(2)地域の観光資源を生かす観光関連事業、(3)商店街活性化事業、(4)福祉・介護・子育て支援、環境対策関連事業などがありますが、どのような助成状況であるのか、お聞かせください。また、今後どのように取り組まれるのか、御所見をお伺いします。
次に、「京都企業創造ファンド」の運用・投資状況についてであります。京都企業創造ファンドは、地域ものづくり産業育成を目的にしており、企業の成長に期間を要し、民間ファンドの資金が行き渡りにくいアーリーステージ、いわゆる「創業間もない段階」の将来性の高いものづくり系ベンチャーの株式取得に直接投資を行うことで、次代の京都産業を支えるリーディングカンパニーに育成し、地域の経済の活性化や雇用創出を図る目的で創設されております。また、同ファンドは投資組合方式で運用され、株式上場により投資回収も図るスキームとなっています。現在の投資状況は、29社、約9億8,370万円となっており、そのうち事業目的である府内のものづくりベンチャー系企業10社に約5億3,050万円が投資されているとお聞きしております。当然、ファンドという形態ですから、府が直接的に資金支援する状況とは違い、その裁量に自由度が増します。個々の企業の状況把握から、その時々の時代要請や経済状況に柔軟に対応して直接金融支援を行うことができるという利点があります。しかし、ファンドに出資した資金は府税ですので、その運用や投資状況についてしっかりと管理していかなければならないと思います。本ファンドについては、運用期間が10年となっており、上場前の出資先の個々の企業名は公開できないことという守秘義務の観点もあるというのは存じておりますが、ファンドのマネジメントの方法を初め、企業の成長促進への取り組み状況、投資企業の成長度合い、また、現在の課題について、知事の御所見をお伺いします。
京都府の産業支援には、先ほどのベンチャーや中小企業の第二創業を支援する施策として、ファンドによる直接金融支援や補助制度だけでなく、さまざまなメニューがそろえられています。
まず、西陣IT路地や京都府けいはんなベンチャーセンター、入居者支援のための京田辺市にあるD?egg(ディー・エッグ)など、経費の補助といった形でかかわっているところなど、府が直接支援しているものだけではなく、大学や京都市、民間運営など、府内に20カ所あるインキュベート施設の整備による安価ですぐれた環境を備えた事業活動の場の提供を行っています。
また、平成19年4月に施行された京都府中小企業応援条例に基づき、中小企業の新たな事業展開等を支援することにより、その成長・発展を促進するため、研究開発等事業の認定に関する施策として、元気印中小企業認定制度を設け、そこを通じて、税・融資・補助の三位一体の成長支援、産学公連携による研究開発の支援、創援隊やチャレンジ・バイ制度による販路開拓支援などを体系的に実施しておられます。
この元気印中小企業認定制度による事業計画の認定を受けた企業は51社となっているなど、支援施策を通じて府内企業へ直接・間接支援を行ってこられています。
しかし、輸出関連企業を中心に大幅な減益・減産体制となる中で、府内企業にもその影響は少なからずあると言えます。そのような状況にあって、今までに行ってきた支援施策全体の現状や成果を分析する必要があると思います。例えば、インキュベート施設や創援隊などマッチングにより、事業化支援成約等の成功例はあるのか。その結果、ベンチャー企業にどの程度成長をされているのか。また、こうした活動経験を今後の施策にどう生かされようとされているのか、お伺いいたします。
副議長(北岡千はる君)
山田知事。
〔知事山田啓二君登壇〕
知事(山田啓二君)
上村議員の御質問にお答えいたします。
ベンチャー企業への支援等についてでありますけれども、コミュニティビジネスの育成や京都産業のフロンティアを切り開く起業家を創出するための環境づくりが今非常に重要になっております。
まず、「きょうと元気な地域づくり応援ファンド」では、地域資源を活用した創業や新分野開拓を支援するために、これは国の中小企業基盤整備機構から無利子借り入れに加えまして、それに単費を重ねて50億円の基金を造成しました。この制度は果実運用型でございますので、地方債10年もので今年1.5%ぐらいですけれども、これで運用しております。初年度が3,000万円、初年度以降は7,500万円の運用益により支援をしております。金利は、本来これからは上がるというふうに見るべきだとは思うのですけれども、当面ちょっと景気対策も含めて、この水準になっていくのかなという見通しであります。
20年度には108件と大変多くの応募がありまして、地域支援活用型では、例えば和束町のインターネットを使った普及ですとか、観光関連では、障害のある方への観光サポート事業ですとか、商店街の活性化では、空き店舗を活用した地元産のカフェをつくっていくとか、福祉・介護、子育てでは、管理栄養士による食育カフェの創業など、各分野にわたりまして、地域への貢献が認められます17事業を採択いたしました。採択事業所には、アフターケアということで専門家を派遣し、事業化や販路拡大等に向けた指導も実施をしております。
21年度におきましては、厳しい経済環境や地域の実情を踏まえまして、「北部振興」「商店街」「環境」を重点分野として支援することにしております。また、昨年、農林水産分野での応募が非常に多かったものでありますので、これを踏まえまして、農商工連携による地域活性化を図るための、25億円規模の「きょうと農商工連携応援ファンド」事業を今議会で、来年度予算でお願いをしているところでありまして、コミュニティビジネスによる地域力再生というねらいが果たせるように、さらに強化をしていきたいというふうに思っております。
次に、ベンチャー企業の育成でありますけれども、ベンチャー企業の場合には企業の運営、どういう企業をつくっていくのか、そして事業化資金の確保、販路開拓等幅広い支援が必要ですし、ベンチャー企業の自主性を育てるためにも連携というものがやっぱり私は非常に重要ではないかなというふうに思っております。京都の場合には、全国でもトップレベルを誇る20施設、約700区画のインキュベート施設の集積、ベンチャーの都というのにふさわしいと思いますけれども、こうしたものに対しまして、京都府は産学公連携のもとに創援隊事業により140企業に対する900件の販路紹介をするなど、非常に育成に力を入れてまいりました。
こうした支援によりまして、京都府が整備・支援をするインキュベーター施設6施設、120区画あるんですけれども、卒業企業109社のうち、約5割強が府内で事業拡大を実現しております。インキュベーターの場合には、非常に成功率は低いと言われているんですけれども、それからしますと、5割強というのは高い割合だというふうに思っております。
これからの経済環境を見ますと、ベンチャー企業にとっては苦しい時期に入ってくるのかなというふうに思いますけれども、それだけに、創業環境の整備に加え、経営・技術面の両面にわたり、日常きめ細かな支援をこれからも積み重ねていきたいと思います。きょうも京都ビジネス交流フェア2009がパルスプラザで開催されておりまして、ベンチャーの25社も含めて府内の中小企業162の企業が参加し、大手メーカー60社との商談とか、大学や関係機関とも連携をしてきょうもやっておりますけれども、こうした交流のもとに関係機関が密接に連携し、積極的に支援できるような体制をこれからもとってまいりたいなというふうに思っております。
その他の御質問につきましては、関係理事者から答弁をさせていただきます。
副議長(北岡千はる君)
山下商工労働観光部長。
〔商工労働観光部長山下晃正君登壇〕
商工労働観光部長(山下晃正君)
「京都企業創造ファンド」についてでありますが、京都のものづくりをリードする企業の創出を目指して、府の6億円や金融機関等からの出資を募り、総額23億円で創設したものでございます。府内の創業間もないものづくり企業に対して、最大1億円までの出資を行うことを目標としております。なお、リスクの高い企業への投資を進めるため、ファンドの約半分を投資利回りのよい分野で運用することとなっております。これまでに、当初目標のものづくり企業10社に対する第1次投資はおおむね完了し、ベンチャー企業育成のプロであるキャピタルが日常的に密接なサポートを行うとともに、金融機関、京都産業21、中小企業技術センターによるサポートも実施しているところでございます。
投資企業の内訳は、環境関連が3社、IT関連が2社、バイオ関連が5社で、このうち半数が研究開発を終了し、うち2社は既に量産化を目指す段階で、府内での生産拠点の立地を検討され、いよいよ小規模な量産工場建設等を目指し、追加投資を行う時期を迎えております。
今後、企業が一層成長するために、コスト競争力の向上などまだ多くの課題がありますが、特に本格的な工場建設には上場による資金調達が不可欠な中で、マネーゲームに走るライブドア事件等により、新興株式市場の上場審査が極端に厳格化され厳しい状況が続いていることから、国に対して、ものづくり企業には緩和を求めているところでございます。
京都府といたしましては、今後このファンドの全体的な状況をホームページ等で明らかにしつつ、引き続き、次代の京都産業を担うリーディングカンパニーの育成に最大限努力してまいりたいと考えております。
副議長(北岡千はる君)
上村崇さん。
〔上村崇君登壇〕
上村崇君
御答弁いただきまして、ありがとうございます。
ファンドのあり方というのは、先ほど私も申しましたとおり、ある意味、一度資金を拠出したということによって京都府の手を離れ、そこから自由度が増した中で運用されていくということであります。そこでどうチェックをきかせていくのかということがまず一つありますし、まず最初に、企業創造ファンドの件で言いますと、先ほども新興株式市場は、ジャスダックやマザーズだ、ヘラクレスだというようなところがありますが、非常に厳しい状況にあります。そういった中にあって、なかなかリスクに見合ったリターンというものが見出せないような状況に現在もあるというような中にあって、じゃ、京都府が一体そこのコンセプトとして何が重要なのだということをいま一度認識しておかなければならないなというふうに私は今思っています。それはなぜかというと、金銭上の収益ということだけではなくて、地域におけるノウハウの蓄積であったり、企業の誘致や人材育成や雇用効果などを、やっぱりこういうファンドに投資をすることによって、そこでそこの運用するゼネラルパートナーと密接に関連をする中でノウハウを蓄積していくということが、片方では僕は重要だというふうに思っています。その部分においては、もう少し積極的にお取り組みをいただくということも念頭に置いて、そしてファンドというところのコンセプトを、きちんとそこの考え方も取り入れた中で組み込んでいただけたらなというふうに思っています。
そして、もう一つ。やはり、案件に対する目ききであったり、ビジネスプランのブラッシュアップといったことについても、やっぱり積極的に京都府から関与をしていくということも大切でありますし、私はファンドを否定するわけではありません。直接金融による支援、間接金融による支援、さまざまな仕組みがある中で、府内のものづくりベンチャーだけではなくて、中小企業さんが発展をしていただく形をとり得るためにはさまざまな形態があったほうがいいとは思いますが、そのために、何をコンセプトにしてこれを達成させていくのかということをいま一度検討する中で、より充実した施策展開を図っていただくことをお願い申し上げたいというふうに思います。
次に、防災意識の高揚への取り組みについてであります。
今までから、本府においては、行政が社会福祉協議会やNPOなどと協働して、災害ボランティア活動を平常時から推進する常設組織として、京都府災害ボランティアセンターが設置されています。ここには、災害ボランティアについて現場活動や、平常時にもDIG(ディグ)と呼ばれる図上訓練技法を用いた普及活動について知識・経験が豊富なNPOなどが参画し、市町村社会福祉協議会などとも連携して、さらなる防災ボランティアリーダーの養成を行っています。
しかし、府民向けや子ども向けDIGは、DIGが生まれた当初から行われてきており、今日においてもDIGの最も重要な対象であります。それは、防災の「エンドユーザー」は府民であり、そして子どもたちに正しい防災教育を行うことが、将来、みずからできることを判断し、行動できる基礎となるからであります。
今述べたように、府民・子ども向けDIGの第一の目的は、災害のリスクを認識することにあります。その意味では、まさにDIGは防災・災害救援を考える上での「気づき」のツールであると思います。
さて、このDIGについて述べた理由は、近年の防災・災害対策の中で、「自助、共助、公助」というものがよく言われています。共助や公助については多くの議論がなされ、その体制づくりや仕組みづくりなどは議論をされてきています。しかし、府民一人一人の努力に負う部分、いわゆる自助の部分については必要性は認識されていますが、十分な議論がされてきているわけではありません。これについては、個々人の、それこそ自助による努力が求められているところではありますが、その個々人が自助を行いやすいような環境づくりが必要なことは言うまでもありません。自助とは、自助をするためのきっかけづくりや機運を醸成しなければ、なかなかできるものではないということの認識に立って議論を進めていかなければならないと考えます。
例えば、ある会議室で仮に非常ベルが鳴ったとします。大方の会議出席者は席をけって非常口から外に逃げようとはせず、多くが「何だ何だ」と言いながら席に座ったままでいると思います。「ベルの誤作動かな」と大抵の人はこの段階で思っています。そのうち扉から白い煙が流れ込んできます。これで少し騒ぎ出しますが、具体的に動く人はまだ少数だと言われています。そしてだれかが、「火事だ」と言って飛び込んできて初めて行動を開始します。これは、私たち自身も胸に手を当ててみると思い当たる行動パターンではないでしょうか。
こうしたように、多少の異常事態が起こっても、それを正常の範囲内としてとらえ、心の平静さを保とうとする心理上の働きのことを災害心理学の世界では「正常性のバイアス」と言います。これは、人間が社会生活を営む上で疲弊しないために必要なものではありますが、その反面、度が過ぎると本当に危険なときの対応がおくれてしまいます。事実、過去の災害でも洋の東西を問わず、「正常性のバイアス」が個々の心理に働き過ぎたために惨事を招いたと言われる災害や事故は多数あると言われています。
個々人の自助努力を高めるためには、本府は、府庁内の知恵を市町村に提供する。また、行政だけではなく、大学、企業、NPOほかさまざまな人的資源のネットワークを活用して、家具の転倒防止や「咳(せき)エチケット」についての正しい知識、例えば学校で防災教育を推進し、教育現場に専門家を招くことにより、子どもたちの側から家庭に持ち込む、いわば子どもたちから大人へと展開するという逆転の発想、あるいは地域の方々が参加する府のさまざまなイベントなどを活用する方策を府としても推進していく必要があると考えます。
これは何も目新しい発想ではなく、例えば交通事故による死者は、一昨年、京都府下では戦後初めて100人を下回り、昨年もこれに次いで少ない102名を記録しました。これは、メーカーの努力による自動車の安全性の向上や、行政による道路環境の整備、府警による飲酒運転など悪質な交通違反取り締まりなどの成果であることは言うまでもありませんが、もう一つ忘れてはならないのは、交通安全教育であります。鉄は熱いうちに打てと、児童館、幼稚園、小学校における交通安全教育を推進した結果、子どもたちから徐々に長年かかって大人にまで交通安全の意識が醸成されてきたことも一因であります。
そこで、お尋ねいたします。
本府としても、今までから防災ボランティアリーダーの養成にDIGを用いた活動を行ってこられています。しかし、防災・災害における自助、共助、公助の観点からすると、災害について、正しく怖がり、正しく対処し、自助を推進するための取り組みが必要と考えます。そうした自助の部分で、府民が関心を持てるきっかけづくりとして、府民向けや子ども向けDIGを、それこそ手間暇がかかりその効果がすぐ目に見えるものではありませんが、地道に取り組んでいく必要があると思いますが、知事の御所見をお伺いいたします。
副議長(北岡千はる君)
園田府民生活部長。
〔府民生活部長園田能夫君登壇〕
府民生活部長(園田能夫君)
防災意識の取り組みについてでございますけれども、これまでから防災講演会や訓練、自主防災組織リーダー研修会などを実施しており、特に、次代を担う子どもたちに対しましても、学校や少年・幼年消防クラブにおける取り組みや、南丹広域振興局における「セーフティキッズ認定事業」に取り組むなど、府民一人一人の防災意識を高めるとともに、地域における防災の担い手の育成・支援を行ってきたところでございます。
〔副議長退席、議長着席〕
しかしながら、府民一人一人の防災意識がまだまだ高まっているとは言いがたく、また、防災教育等の担い手が不足していること、さらに次世代を担う子どもたちに対する防災の取り組みもまだまだ十分とは言いがたく、地域の取り組みにも温度差があることなど課題がございます。
このため、来年度からさらなる地域防災力の充実・強化を図るため「地域防災力づくり事業」に取り組むこととしており、その中で、府民の防災意識を高めるとともに指導者を養成するための「防災人づくり事業」や、新たに将来を担う子どもたちと保護者を対象とした「次世代防災力育成事業」を実施することとしており、今議会に所要の予算をお願いしているところでございます。
この次世代事業では、親子参加型の防災教育や訓練などを消防機関や大学、NPO等と連携し、さまざまな工夫を凝らしながら実施することとしており、議員御指摘のDIG(ディグ)につきましては、「災害を知る・まちを知る・人を知る」という効果を持ち、防災意識の高揚に非常に有効な手法であることから、積極的に活用することといたしております。
今後とも、教育委員会や市町村、消防機関などとしっかりと連携し、DIGを初めとする新たな手法を取り入れながら、府民の防災意識の高揚に向けた取り組みを継続的・積極的に行ってまいりたいと考えております。
議長(家元丈夫君)
上村崇君。
〔上村崇君登壇〕
上村崇君
御答弁ありがとうございます。来年度からの予算の中で、次世代ということでDIGを積極的に活用していただいて、「災害を知る・まちを知る・人を知る」ということでお取り組みいただくということでありますが、このDIGについて、若干、懸念というか課題というものも見えておりますので、その部分について御留意をいただきながらお取り組みを進めていただくことを要望させていただきたいと思います。
まず、このDIGというのは、参加型防災危機管理ワークショップの代名詞的な存在でありますが、ややもすると、起こった後の対応のあり方を議論する、ポストイベント型のDIGというものになりがちであります。ですが、本来は、DIGを介して理解したような状況に陥らないために、これから先、我が町や我が暮らし方をどのように変えていくのかというプレイベント型のDIGが本来のDIGであるというふうに言われています。ということになるのであれば、やはり、きちんとDIGというものについて、図上訓練技法もそこの部分を押さえていただいてそれぞれのところへとお取り組みをいただくということが大変重要だというふうに思います。
そして、このDIGについてでありますが、中心でコーディネートする、いわゆるファシリテーターという方が必要になりますが、この方の能力によって、実は参加者の気づきに相当程度差が出てくるというふうに言われています。となれば、このファシリテーターをきちんと養成していくということも片方で押さえていかなければならない。要は、DIGをしてさえすればすべて解決するというわけではなくて、片方できちんとファシリテーターを養成していきつつ、その方々の能力を高めていく。高めていった中で、きちんと地域の中で、それこそ30人40人規模のそういう取り組みをすることによってお互いが気づきを得ていく、そういう取り組みになりますように要望させていただきたいと思います。
そして、最後でありますが、教育委員会と連携してということをおっしゃっていただきました。どうしても避難訓練が中心となった形の現在の防災教育になりがちであります。そこでは、やはり人生設計の中で、災害とともに生きる知恵というものを今の子どもたちが学んでいく、そういう知恵をつけていくということになると、その避難訓練という要素だけではなくて、このDIGについてもきちんと押さえておいていただきたいということを要望させていただきたいと思います。
災害はめったに起きないことという本質だけではなくて、実は、21世紀の前半までには、東海や東南海や南海地震が同時発生するかもしれない。スーパー広域災害の発生というものが片方で懸念されている中で、いわゆる子どもたちの中にあっても、自分たちの人生の中に災害というものがどう起こり得ることの状況の中でみずからが歩みを進めていくのか、そういう気づきになるようなDIGという取り組みになりますことを要望して、私の質問を終わらせていただきます。
御清聴ありがとうございました。
