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2008年12月 8日|平成20年12月定例会一般質問 中小路健吾

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1 弾力的な予算執行のあり方について
2 広告事業の今後の展開について
3 産業集積・企業誘致に関する基本的な考え方について
4 その他

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副議長(北岡千はる君)
 休憩前に引き続き会議を行います。
 次に、中小路健吾さんに発言を許します。中小路健吾さん。

〔中小路健吾君登壇〕(拍手)


中小路健吾君
 民主党京都府議会議員団の中小路健吾でございます。さきに通告しております数点につきまして、知事並びに関係理事者に質問をいたします。
 まず、弾力的な予算執行のあり方についてお伺いします。
 先般、明らかとなりました国の補助事業をめぐる不適正経理処理の問題については、貴重な公金を扱う地方自治体の姿勢が改めて厳しく問われたものであり、現在、公共事業等事務費適正化委員会を中心に、徹底した調査と再発防止策の検討がなされているところかと存じます。その意味で、まずは、府民に疑念を抱かせることがないよう、今後の取り組みと対策の推進を改めて要望しておきたいと思います。
 その上で、今回の一連の指摘は、問題が生じた背景を考えた場合、国の補助金のあり方をめぐる構造的な問題や、効率的・効果的な予算・事務の執行のあり方と説明責任の果たし方など、自治体や国などの行政運営のあり方をめぐる、より大きくかつ本質的な問題を提起したのではないかと私は考えています。
 そこで、今回は、効率的・効果的な予算執行という観点、とりわけ会計年度をまたぐ予算執行の弾力的な運用という点に焦点を絞り質問をしたいと思います。
 今回、会計検査院に指摘されたもののうち需用費に関しては、そのほとんどが、消耗品の購入に当たって、物品が翌年度に納入されていたのに現年度に納入されていたこととして代金を支払うなどの不適正処理があったというものでした。
 この点に関して、決算特別委員会の総括質疑の中でも、知事は、問題の背景に、職員の中の使い切り意識や、不意の出費に備えて事業執行が年度末に集中する傾向、予算に残額が生じた場合の減額補正に対する心理的なプレッシャーなどがあると御答弁されています。また、適正化委員会の議論の中においては、同様の指摘に加えて、できるだけ国庫補助金を取り込もうという意識や国庫補助金の決定時期の遅さなどから、事業執行が年度末に集中する傾向が指摘されています。
 私は、こうした年度末に事業が集中する傾向や、予算に対して使い切ろうというインセンティブが働くのは、何も本府の国庫補助事業に関してのみの問題ではなく、行政組織全体が有する本質的な問題であり、その要因が、行政組織の予算編成システムと公会計の単年度主義にあるという指摘は、古今東西、古くから指摘されてきたことであると認識しています。だとすれば、こうした単年度主義から生じる弊害を取り除いていくためには、会計年度をまたいだ柔軟で弾力的な予算の執行が可能になるような仕組みが必要になります。
 そこで、繰越明許費をより一層柔軟に活用することが有効な一手段になり得るのではないでしょうか。
 地方自治法第213条には「歳出予算の経費のうちその性質上又は予算成立後の事由に基づき年度内にその支出を終わらない見込みのあるものについては、予算の定めるところにより、翌年度に繰り越して使用することができる」と規定されており、ここで繰り越された経費が繰越明許費です。繰越明許費を活用することにより、工夫して税金を無駄なく効率的に活用した結果、年度末において予算に余裕が生じた場合、それを明らかにした上で翌年度に使えるようにしておけば、年度内に使い切ろうとするインセンティブは働きにくくなります。
 また、役所の仕事というのは、予算が議会で成立して初めて執行できるものでありますから、年度当初の4月から5月は、えてして準備に忙殺され、多くの事業が年度後半に集中する嫌いがあります。その点、当初から年度をまたいだ事業執行が可能ということになれば、年間を通じた事業執行の平準化にも有効かと思います。とりわけ、現在のように環境変化が激しい社会経済情勢において、京都府が対応すべき問題は決して役所の年度を考えて生じてくれるわけではありません。その意味では、年度に縛られることのない予算執行を可能とすることで、機動的かつ効果的にさまざまな課題に対応できるという点でも有効な手段かと思います。
 本府におきましても、繰越明許制度により翌年度に繰り越して経費を執行していますが、そのほとんどが建設事業などハード事業に係るものです。天候など気象条件の変化や予期せぬ状況が発生する、あるいは地域の合意形成に予想以上に時間がかかるなど、工期が延びることが十分あり得るという建設事業の性格上、こうした繰越明許費が建設事業等に集中することは理解できますし、他の自治体の例を見ても同様の傾向にあるものと存じます。
 本府においても、平成16年度当初予算の編成方針の中で、施策目標達成予算システムを取り入れ、弾力的な予算執行の一手法として提案をされてはいますが、年度を越えた執行を認めるものとはなっていません。
 そこで、こうした繰越明許費の対象をもう少し弾力化し、事務的経費やソフト事業にまで拡大してはどうかと思いますが、御所見をお伺いいたします。


副議長(北岡千はる君)
 山田知事。


〔知事山田啓二君登壇〕


知事(山田啓二君)
 中小路議員の御質問にお答えいたします。
 今回、会計検査院から指摘のあった事項につきましては、今、原因の究明と再発防止策の検討をいただいているところでありますけれども、その中で、やはり需用費の執行については幾つかの課題が指摘されております。出先機関への需用費の配当自身が遅いということもありますし、予算の執行自身、計画的にしようと思えば思うほど準備の問題もありぎりぎりになってまいります。さらに、厳しい予算の状況の中で、予算的な余裕を少しでも確保するために執行留保もかけておりますから、こうしたことが年度末に事務の集中している現状を生んでいると私も思います。
 さらに、そのときに減額予算を組むことにつきましては、そもそも「もったいない」という意識がありますし、来年の予算を削られるというおそれもありますし、補助事業の場合には、これは国は返還を嫌がるというのは私も経験したことでありますけれども、私は返還されるほうだったんですけれども、後のことが非常に難しい事態を招くことになります。こうした中から、いわゆる使い切り傾向というものが見られ、その中でゆがんだ運用がなされた場合があるというふうに私も思っておりますので、何とかこうしたものについて、もう少しシステム的にきちっと明確にできないだろうかというふうに思っております。
 この場合に、御指摘のありましたような繰越明許費を使うというのは、今の会計制度の中では最も可能性のあるものではないかなというふうに私も考えております。年度をまたがるスムーズな執行を図る上で、事前に議会にもお諮りして繰越明許費を掲げて、そして終わった後には、その内容について計算書できちっと5月31日までに報告をさせていただくというのは、議会のルールとしては私はかなり合致しているのではないかなと思います。
 ただ、繰越明許費につきましては、今までの法律の解釈上が「その性質上」とか、または「予算成立後の事由」というふうに限られている中で、需用費というのは性質上なかなか難しいだろうという解釈がなされておりました。しかし、今こうした事態が起きているわけですから、そうした事態を避けるためにも、需用費の性質上一定の明許費を設けるべきだという解釈をしていく時代に入りつつあるのではないかなというふうに私は考えております。
 その場合におきまして、一番必要なのは、これはまさに予算の一部をなすものでありますから、私どもだけでできるという話ではないと思いまして、議会との間できちんとした説明とルールの設定を行いまして、その範囲で今後検討をさせていただかなければならないのではないかなというふうに思っております。
 それだけに、今後、府議会に適正化委員会の検討内容を報告させていただく中で、議会の御意見も十分にお聞きし、その上で、しっかりとしたルール、議会の御理解を得ながら、柔軟な運用について考えてまいりたいと思います。


副議長(北岡千はる君)
 中小路健吾さん。


〔中小路健吾君登壇〕


中小路健吾君
 御答弁ありがとうございました。やはり、今、さまざまなこれまでの役所仕事というのは、どちらかというと、いろいろなルールにがんじがらめにされながら、事態に対して機動的に対応するというのは非常に難しい側面もあったかと思います。その中で、やはり自由に機動的に予算が執行できる体制をつくるということは、非常に重要な問題だと思っています。
 ただ、その裏返しというのは、先ほど知事からもありましたけれども、しっかりとした説明責任が果たされるということと、あわせて、当然最低限のルールとして、しっかりと予算が適正に執行されているんだという、やはり大前提が必要になろうかと思います。
 その意味で、京都府全体で、もう一度公金の適正な執行という観点を考えれば、当然、我々議会に対して明らかにされたものを、しっかり我々も受けとめながら審議をしていく、そういうシステムが京都府全体のガバナンスという観点から考えれば必要になってこようかと思いますので、これから適正化委員会のさまざまな報告も受けながら、我々も真摯にそのことをともに考えてまいりたいと思いますので、ぜひともよろしくお願いを申し上げたいと思います。
 それでは、次の質問に移らせていただきたいと思います。
 次に、新しい行政経営改革プランの策定に当たり、歳入確保策という観点から大きく2つの点についてお伺いをいたします。
 現在の本府を取り巻く財政状況が極めて厳しいことは御案内のとおりです。本年度当初予算時には約190億円の収支不足、さらに今後平成25年度までにおよそ210億円程度の収支悪化が見込まれており、こうした収支不足の解消が今後さらに大きな課題となってきます。
 そこで、まず、新たな財源の確保を図っていくための、府有資産を活用した広告事業の今後の展開についてお伺いしたいと思います。
 私は、これまでから、本会議や総括質疑、委員会審議等において、府有資産の活用と広告事業の積極的な導入を求めてまいりました。現在、本府では、昨年12月に「京都府広告取扱要綱」及び「広告取扱基準」を策定し、本年1月に広告事業の第1号として自動車税の納税通知書の送付用封筒に広告が掲載され、およそ80万円の収入を得ました。また、去る11月からは、府民だよりへの広告掲載、本府ホームページにおけるバナー広告の掲載が始まり、その取り組みが徐々にではありますがスタートをしています。
 そこで、まず、こうした新たな財源としての広告事業について、今後どのように展開を図っていくのか、基本的なお考えをお尋ねいたします。
 平成16年度からスタートした「経営改革プラン」に基づく取り組みにおいても、「積極的な増収策」を図るとした上で、産業政策の推進による税源涵養や課税自主権の活用を行っていくとされてきました。もちろん、この視点が重要であることは言うまでもありませんが、府有資産の活用によるさらなる収入確保という観点も、決して軽んじることはできないものだと思います。
 そこで、現在検討がなされている「新しい行政経営改革プラン」の中においては、府有資産の活用、とりわけ広告事業の展開による収入確保対策をどのように位置づけられようとしているのか、御所見をお伺いします。
 さて、こうした広告事業の展開は、他のさまざまな自治体においても数多く活用されるようになりましたが、その先進的な取り組みで注目されるのは横浜市です。横浜市と言えば、日産スタジアムに象徴されるネーミングライツが非常に有名ですが、その他の広告事業でも非常に活発な取り組みをされています。
 本年4月、総務常任委員会の管外調査において、広告事業の調査のため横浜市を訪れました。横浜市での取り組みの概要をお聞きし、まず新鮮に感じたのは、媒体として利用されているものの多様さです。封筒への広告やウエブ広告はもちろんのこと、庁舎内のエレベーターや玄関のフロアマット、さらには図書館の貸出票の裏面、職員の給与明細、学校給食の献立表など、さまざまなスペースが媒体として活用されています。また、教育委員会が主催するふれあいコンサートを映画会社とタイアップし、約230万円の収入を得たり、防災訓練での食料や飲料水のタイアップによって、約327万円の経費縮減につながったという事例もお伺いしました。
 これらの事例から感じることは、第一に、職員の皆さんの、みずからの自治体が有する資産の価値を客観的に評価しようとされる姿勢と、その活用を積極的に行おうとする姿勢です。「自治体が有する媒体は、市場において安心感・信頼感という価値を有しており、これが他の民間の媒体と差別化できる強みです」とおっしゃったある職員さんの言葉が、その姿勢を端的にあらわしているのではないでしょうか。
 次に、民間企業とのコラボレーションの結果、施策のアウトプットに対しても非常にプラスの効果を与えているという点です。例えば、現在、横浜市では、小児救急に関するハンドブックの作成も、某教育関係の企業が広告主となって行われています。結果として、これまで約1,000万円かかっていた作成費用はゼロとなり、さらには、成果物としてのデザインや内容について、現物も見せていただきましたが、企業が有するキャラクターをうまく活用し、「子どもが手にとりたくなるようなもの」となっており、結果的には実質的な配付部数もかなりふえたとのことです。先ほど触れた映画会社とのコンサートのタイアップでも、これまで以上の動員成果があらわれているのも、同様の効果です。
 こうした取り組みの成果として、横浜市では、平成16年度の取り組み開始以来、広告料収入・経費縮減効果ともに着実に増加してきており、平成19年度には、広告料収入が約1億4,000万円、経費縮減効果が約5,000万円、これにネーミングライツを加えれば、年間約6億6,000万円の効果があらわれています。確かに、横浜市の一般会計予算の規模は約1兆3,000億円程度ですので、全体から見れば微々たる額かもしれませんが、参考となる点は多々あります。
 そこで、今後、本府においてさらなる広告事業の積極的な展開を行っていくために、横浜市の事例から必要な条件を抽出し、本府の状況と重ね合わせつつ、以下、数点質問をいたします。
 広告事業が活発に展開されるために必要な条件の一つは、広告媒体そのものが多数存在することです。つまり、広告媒体となり得る可能性のあるものを直接的に所管しているそれぞれの部局がどの程度本気になって考えるかどうかが事業推進の大きなかぎとなります。この点、横浜市では、広告事業推進のための部署が存在し、広告事業実施のための統一ルールづくりを行うことは当然のことながら、広告代理店や広告主に対しての営業活動や情報発信、対外的な説明や苦情処理などを一括して行うことで、所管部署の事務負担軽減が図られています。また、広告料収入をすべて広報媒体を持つ所管部署の特定財源として位置づけ、事業推進のインセンティブとしています。
 そこで、まず、本府のこれまでの取り組みの中で、現在既に実施されている広告事業のほか、どのようなものが検討されているのか、その状況と課題についてお伺いします。
 次に必要となるのは、広告主となり得る民間企業や広告代理店に対してどれだけ事業のアピールができるかという点です。
 先ほども述べたように、これも横浜市では、同じ広告事業担当部署が対外窓口を一元化し、問い合わせやニーズの把握、ウエブサイトでのマッチングシステムの運営、メールマガジンによる情報発信を行い、市のニーズと企業のニーズをうまく合致させています。当然、その結果、担当部署には広告事業運営に関するノウハウもまた蓄積されていきます。こうした結果、現在では、広告事業として成立するもののおよそ半分が民間からの提案によって、およそ半分が行政内部からの提案によってスタートをしているとのことです。
 このように、広告事業がより活発に展開されるためには、こうした広告事業に関する活発な「市場」が成立することが必要であり、そのためのポイントは、事業をコンスタントに行っていくことと、そのノウハウの蓄積、行政内部での一元的な推進体制の構築にあるのではないかと考えます。
 そこで、今後こうした広告事業の推進を図っていくための推進体制の構築について、どのようにお考えでしょうか。御所見をお伺いいたします。
 最後に、先ほども少し触れましたが、税源涵養という観点から、本府の産業政策、とりわけ産業集積・企業誘致に関する基本的な考え方について、お伺いをしたいと思います。
 現在、我が国においては、企業誘致をめぐって熾烈なまでの自治体間競争が行われています。その背景には、年々厳しさを増す地方財政と地域における雇用確保など、企業の存亡が自治体の死活問題に直結しかねない状況があると言えます。
 こうした中で、本府においては、この間、「京都府雇用の安定・創出と地域経済の活性化を図るための企業の立地促進に関する条例」に基づく補助金・低利融資・税の減免を柱とした企業誘致戦略により、着実に成果を上げてきていますし、その積極的なお取り組みに対して心から敬意を表する次第です。
 しかし、一方で、こうした熾烈な自治体間競争が過剰化しつつある現状も指摘されており、ある意味で、自治体間でのパイの取り合いは限界に近づきつつあるのではないでしょうか。そこで、これからはパイ全体を大きくしていく視点から産業集積や企業誘致について考えていかなければなりません。
 現在、グローバル経済の中での状況を俯瞰的に見れば、ここでもまた同様に、企業誘致をめぐる熾烈な競争が繰り広げられています。まさに、我々は好むと好まざるとにかかわらず、国境を越えた激しい地域間競争の真っただ中にいるわけです。とりわけ、東アジアという土俵だけを見渡しても、中国沿海部での主要都市だけではなく、香港、シンガポール、台湾、韓国の釜山(プサン)など、製造業のみならず、ハイテク産業、観光コンベンション産業、医療産業、物流産業といった、これからの主要産業における主導権争いが激しくなりつつあります。その意味において、日本の中だけでの競争や均衡だけを目指していると、日本全体が国際的な地域間競争に脱落してしまう可能性すらあります。
 では、こうした世界的な大競争時代において、我々京都府における産業政策はどうあるべきなのでしょうか。その一つの答えは、若干言い尽くされた感はありますが、これまで培ってきた高い技術力を生かすという点にあります。
 先般、政府が先端医療の早期実用化を目指す先端医療開発特区、いわゆる「スーパー特区」の指定を行いました。これは、従来の構造改革特区とは違い、地域ではなく研究機関や企業などのグループを対象にしたものですが、今回の指定の中では関西圏での指定の多さが注目されています。その中には、京都大学や府立医科大学などの研究機関はもとより、島津製作所などの京都企業も名を連ねています。
 この背景には、昨年来話題となっている新型万能細胞、いわゆる「iPS細胞」に関して、京都大学に「iPS細胞研究センター」が発足し、国も研究開発に巨額の費用を投じることを決定するなど国家プロジェクトとしての拠点を有することに象徴されるように、再生医療のみならず、医療用ロボットや免疫研究などの分野における関西、とりわけ本府の優位性があるのではないでしょうか。
 そこで、こうした状況を勘案したとき、本府の今後の産業政策においても、国を挙げて取り組まれている先端医療をその柱とし、国の施策と連携していくことが必要になろうかと存じますが、いかがでしょうか。基本的な御所見をお伺いいたします。


副議長(北岡千はる君)
 太田総務部長。


〔総務部長太田昇君登壇〕


総務部長(太田昇君)
 府有資産を活用した広告事業の今後の展開についてでありますが、府有資産を活用した民間の広告導入につきましては、極めて厳しい財政状況の中で大変貴重な財源を確保する手段でありますとともに、職員がアイデアを出して府民の資産を有効に活用し収入を生み出すことで、職員の意識改革にも有意義なものと考えております。
 一方、公共団体として、公共性・公平性に十分留意する必要があるということは言うまでもございません。
 現在作成中の「新しい行政経営改革プラン」におきましても、収入確保の手段として、「府有財産の活用」「戦略的な財源の確保」を図ることとしており、その中で、具体的な取り組みとして、未利用資産やスペースの利活用の促進とともに、広告の積極的な導入も位置づけるべく検討を進めております。現在のところ、議員御指摘のとおり、自動車税納税通知書の封筒裏面への広告掲載、府ホームページへのバナー広告、府民だよりへの広告掲載を実施しており、今後、冊子・パンフレットや領収書等の印刷物、封筒等の共同購入物品、トップページ以外の府ホームページや府有施設への広告掲載等、広告事業を順次拡大したいと考えております。
 こうした取り組みを積極的に進めていくためには、取り組みやすい環境を整えること、また、広告媒体を所管している課がいかに積極的な姿勢になるかが重要なポイントであります。そのためには、一つは、各広告媒体を所管している課の取り組みにインセンティブを与えるための仕組みが必要であり、生み出した収入の一定割合をその課の予算に活用できる仕組みを導入したいと考えております。
 また、各課の事務負担を軽減し、支援すること、つまり、広告掲載の統一した基準等の設定に加えて、他府県等の情報収集・提供、事務マニュアルの作成や助言などの仕組みづくりに取り組んでおります。
 今後、全庁的な連絡組織を立ち上げますとともに、体制を含め他の自治体の先進事例を研究しつつ、京都府のイメージとか環境条件等を踏まえて、公共団体としての広告事業を推進してまいりたいと考えております。


副議長(北岡千はる君)
 山下商工労働観光部長。


〔商工労働観光部長山下晃正君登壇〕


商工労働観光部長(山下晃正君)
 先端医療を柱とした産業政策の推進についてでありますが、「iPS細胞研究センター」が京都に設けられるなど先端医療研究が加速しており、産学公の連携により、産業集積や企業誘致につなげていくことが重要であると考えております。このため京都府では、先端医療はもちろん、中小企業が取り組みやすい予防医療、機能性食品の開発など幅広い分野を「ウエルネス(健康創出)」産業分野と位置づけ振興を図っているところでございます。


〔副議長退席、議長着席〕


 具体的な取り組みとしては、中小企業が産学連携により研究開発を行う拠点の確保と、入居企業に対する研究開発資金のサポートを行っておりますほか、けいはんな学研都市では、レーザーの研究機関を核としたがん治療器などの開発や、奈良先端大学などを核とした生体計測のための医療用汎用デバイスの開発などにも、中小企業の参画を得て進めているところであります。
 さらに、人材育成については、京都大学や京都府立医科大学の協力を得て、iPS細胞など最先端の医療分野から臨床現場に至るさまざまな基礎知識を学びながら、京都のものづくりの強みである計測や材料技術などを生かし、ウエルネス分野への進出を探っていただいているところでございます。
 なお、このような先端医療の持つ可能性を幅広く府民に知っていただくため、第5回STSフォーラムでは山中教授に御講演をいただいたところであります。
 先端医療分野などの実用化には、人の健康にかかわる重要な問題を抱えていることから、相当な期間にわたる地道な支援が必要なことや、大阪の彩都や神戸の医療産業都市を初めとしたオール関西の連携も必要と考えております。
 今後とも、広域連携を図るとともに、中小企業に新たな市場を開拓していただくため、研究拠点の提供や人づくりなどのサポートの充実を図り、先端医療分野を初めとしたウエルネス産業の育成に、引き続き積極的に取り組んでまいりたいと考えております。


議長(家元丈夫君)
 中小路健吾君。


〔中小路健吾君登壇〕


中小路健吾君
 まず一点目、広告事業につきましては、非常に積極的な御答弁をいただきまして、ありがとうございました。やはり、一元的に推進体制を整備していただきたいというのは、今お聞きしているといろいろなアイデアがたくさん出てきているみたいですけれども、実際にそれを広告主を探してきてというさまざまな手続的なこと、事務的なことをやっていくというのは、それぞれの所管部局にしてみたら非常に手間になっている部分があると思うんです。その意味で言うと、やはり一元的に、そういうノウハウを持った部署というのが対外的な窓口として一元化されるというのは、この事業を推進していく上で非常に重要な観点だと思いますので、ぜひともこの部分というのは、先ほどの財源のインセンティブづけに加えて、一元的な推進体制をお願いしたいと思います。
 二点目、産業政策については、またいろいろな課題もあろうと思いますし、規模としては世界的なインパクトがあるものだと思っていますので、またこれからいろいろな提案なり、ぜひさせていただきたいと思います。
 以上で質問を終わらせていただきます。御清聴まことにありがとうございました。


(拍手)