議長(家元丈夫君)
次に、武田祥夫君に発言を許します。武田祥夫君。
〔武田祥夫君登壇〕(拍手)
武田祥夫君
民主党の武田祥夫でございます。民主党府会議員団を代表して質問をいたしますが、質問に入ります前に、議長のお許しをいただき、一言申し上げたいと思います。
先日の府議会全員協議会におきまして、京都府の国庫支出金の不適正な経理処理問題や、広域振興局を初め府の組織におけるいわゆる裏金問題に関係して、山田知事から一連の事実経過と内容について説明がなされました。決算特別委員会においても、山田知事の2度にわたるおわびと説明があり、また、決算委員から不適正な経理問題に関係する質問があり、徹底的な調査と全容解明、府民の方々への説明責任、そして再発の防止を図らなければならないとの発言が相次いだのであります。
〔議長退席、副議長着席〕
先日の本会議における議会決議を重く受けとめていただき、今後、公金の管理に対しましては、当然のことではありますが、法律とルールを遵守するという公務員としての責任と意識をしっかりと持っていただき、今後一切このような事態が発生しないように強く要望する次第でございます。
さて、今回の補正予算についてでございますが、経済不況から府民の生活を守る第2次緊急経済対策として、中小企業の緊急経営支援、府民の生活相談の強化、安心実現のための緊急基盤整備など、大変時宜を得た内容になっており、我々議員団として高く評価することを申し上げ、質問に入りたいと思います。
平成21年度府予算編成と新府総の次の計画について質問をいたします。
平成21年度の京都府予算の編成作業が進められていると思いますが、私たち民主党議員団は先日、山田知事に対して予算要望をいたしました。その内容は、「中期ビジョン」への要望といたしまして245項目、特に緊急課題として24項目の重点的な要望を申し入れいたしました。いずれも、府民の方々の毎日の生活に直結した内容ばかりでございます。
厳しい行財政環境のもと、山田知事は264万府民の暮らしと幸せを守るため、「行財政改革指針」及び「京都府経営改革プラン」に基づいて改革に奮闘してこられ、4つの財政指標健全化判断比率が9月に公表され、いずれの指標も基準を大きく下回っており、極めて財政状況が順調であるとの判断がなされ、私も安心している次第でございます。
しかしながら、地方分権改革は遅々として進んでおりません。地方への税源移譲はおくれ、地方交付税の減額や、経済不況による法人税を初めとする税収が今後落ち込むことが予想されており、厳しい財政環境でございますが、平成21年度の予算について、どのような工夫をして編成されようとしているのか、知事の考え方について伺いたいと思います。
平成13年に21世紀の幕あけとともにスタートいたしました「新京都府総合計画」が2年後にその期間を終了しようとしており、新府総の次の計画が8月にスタートしたと伺っております。新府総では、物の豊かさを追い求めるのではなく、心の大切さを見詰め直し、自然をとうとび、家族や隣人、そしてふるさとを愛する心をはぐくむことを変革の原点にしてきました。
山田知事は、時代の大きな変革の中で、府政運営において、旧来のシステムを変えるための新しい理念と目標による改革を進めてこられましたが、平成17年に「人・間(にんげん)中心」の京都づくりを目標とする「中期ビジョン」をつくり、新府総の将来像をそのままにして、この「中期ビジョン」の実現イコール新府総の達成に結びつけられました。「中期ビジョン」を示す中で、アクションプランとの難しい両立を図られたことに対しましては、私ども、敬意を表する次第でございます。
また、この新府総には170もの数値目標が設定され、そして毎年その達成状況が公表され、先般も「実施状況報告書」が議会に報告されたところであります。こうした方法は、一目でわかる非常によい方法だと思いますが、数値のみで目標を管理するという方法は、はっきりと結果を明確にするというよい点はあると思いますが、ただ数値目標の実現ばかりに目を奪われ、行政の柔軟性が失われることもあるのではないでしょうか。みずみずしい感性や創造性、企画の斬新性など、質の面にも目を向ける必要があるのではないかと思います。
そこで質問をいたします。新府総の次の計画の検討に当たっては、現在の新府総のような計画の羅列のようなものから、行政運営の原則を示す「基本条例」、また、激しく移り変わる変化に対応できる「中期計画」、さらに、将来の京都府の社会を描く「長期ビジョン」の3つの柱で進められていると承知をしております。新しい長期ビジョンの策定に向けた検討は始まったばかりであるとは思いますが、その新ビジョンに知事自身どのような思いで取り組まれているのか、お尋ねしたいと思います。
なお、府民の方々と理念を共有いたします自治体運営の基本となる条例について、都道府県では唯一北海道が行政運営の方針を定めた行政基本条例を制定し、神奈川県においても基本条例案が提出されようとしているのであります。私は、現行の地方自治制度は、憲法の定める地方自治の本旨に基づいて、府民の方々から直接選ばれた知事と私ども議会による二元代表制のもと、住民自治の視点で自治体運営を進めることが基本であって、その上で、地方分権が進展する中で住民自治を充実させることが必要であると考えておりますが、知事は、現在検討しておられる条例をどのように位置づけ、検討を進めていこうとされているのか、その所見を伺いたいと思います。
次に、経済不況と府民の生活について質問をいたします。
世界経済は、1930年代の大恐慌以来最悪の金融危機に直面しております。景気の大幅な下降局面に入っていると言われております。国際通貨基金が発表した「世界経済見通し」によりますと、2009年の実質経済成長率は世界全体で2.2%成長まで落ち込み、中でも米国はマイナス0.7%に急減速する見込みとなっております。EU諸国はマイナス0.5%、日本についてもマイナス0.2%成長に減速し、高度成長を続けております中国も8.5%と、多くの先進国は景気の後退局面に入りつつあります。世界で同時不況に陥ることが予想されているわけでございますが、今後2年間は同様な厳しい状況が続くと言われております。
日本経済は輸出を主体とする経済構造にあり、内需拡大も行き詰まり、今回の世界的な金融危機の進行によって実体経済は影響を受け、景気減退で大きな打撃を受けており、既に自動車・機械金属産業を初めとする輸出企業では非正規雇用者の大量の合理化が始まっており、京都の代表的な企業の中間決算は収益減となる厳しい情勢にあるのであります。
中小企業は京都経済の柱であり、また地元経済の基盤であります。雇用の大半を中小企業に支えていただいております。そして将来的には、我が国経済を支えるまでに成長する可能性を秘めた存在であります。その活性化や競争力の向上を支援することは当然でありますが、緊急の課題として、金融機関の業績悪化に伴い、融資を減らすためのさまざまな施策、「貸し渋り」「貸しはがし」が起こることが予想され、中小企業者にとって年末の資金繰りが大変心配されており、緊急経済対策として中小企業に対する緊急の施策が必要となっております。先月17日、京都府中小企業団体中央会は「経済危機突破・中小企業緊急大会」を開催し、緊急の金融経済対策を求める決議をいたしました。
知事は、京都における経済の現状をどのように認識され、このような不況の情勢の中で、特にしわ寄せの来る中小企業、地場産業を守るため、新たにどのような経済対策を講じられようとしているのか、お尋ねいたします。
厚生労働省では、ことしの10月から来年3月までに任期満了に伴う「雇いどめ」や契約の中途解除によって失職する非正規労働者は、全国で約3万人に上る見込みであると発表しております。このような状況の中で、来春卒業される大学生・高校生などについて採用内定の取り消しが続出するなど、失業問題が極めて深刻なものとなっております。今、労働者の3人に1人、1,779万人が非正規雇用労働者であります。非正規雇用は民間企業だけではありません。国・地方自治体にまで広がっております。このままいきますと、正規雇用が例外的な存在になるおそれもあるのではないでしょうか。その背景には、総人件費コストの切り詰め、要員の削減、非正規雇用化を促進した労働法制の規制緩和があり、非正規労働者は雇用の調整弁となっております。
非正規労働者は、雇用が不安定で、御承知のように低賃金であり、労働者の基本的な権利である労働組合をつくるという団結権も行使できない場合が多く見受けられるのであります。一方、正社員は長時間労働を強いられ、心身の病を抱える人がふえております。成果主義、能力主義の人事管理が、職場における人間関係、人間のきずなを断ち切り、非人間的な職場関係がつくり出されております。私どもと一緒に行動しております連合京都では、パートや派遣職員など非正規雇用の労働条件の改善に向けて、「非正規労働センター」を設置し、今月中旬から本格的な活動を始めることになっており、公・民の連携が今後ますます強力に行われていかなければなりません。
労働問題は社会問題であるとともに人権の問題にもなっております。労働は決して商品ではありません。今こそ、だれもが安心して人間らしく生活のできるセーフティネットの構築が必要となっており、そして労働の質を尊厳ある労働へ前進させ、知事が積極的にいつも取り組んでいらっしゃいますワーク・ライフ・バランスの実現をしていかなければなりません。
連合総合生活開発研究所の調査結果によりますと、非正社員比率が1%上がれば、民間では利益率は何と13.3%上昇すると言われております。また、UFJ総合研究所によりますと、生涯賃金を計算いたしますと、高校卒業後、同じ会社に正社員として勤務した場合の生涯賃金は約2億1,500万円になり、パート労働を続けた場合は生涯賃金は5,200万円で、正社員と比べると何と約4倍、1億6,000万円の差がつくと言われております。
このような厳しい労働情勢の中で、山田知事に4点について質問をしたいと思います。
まず第一点は、京都府内の非正規雇用の現状と対策について伺います。京都府内においては、非正規雇用の広がりが全国平均を超えるペースで進んでいると言われておりますが、府内の非正規労働者の現状と対策、また若年者の対策はどのようになっているのでしょうか。
二点目は、京都府においても約700人の非正規雇用者が仕事をしておられますが、その労働条件はどのように決定されているのでしょうか。また、待遇改善については、どのように取り組んでおられるのでしょうか。
三点目は、府職員のメンタルヘルスについてでございます。病気により連続して7日以上仕事を休んでいらっしゃる府職員の休務状況の調査によれば、精神・行動の障害のある職員が、平成15年度54名、うち女性が16名、16年度より疾病者が増加し、17年度は73名、うち女性23名、18年度114名、うち女性35名、19年度112名、うち女性47名と、4年間で約2倍の増加をしておりますが、何が原因でこの4年間に増加しているのでしょうか。また、それらの職員の方々の仕事への復帰や、府職員のメンタルヘルス対策全般について、どのように取り組んでおられるのか、知事にお尋ねいたします。
四点目に、障害者雇用についてでありますが、実雇用率は京都府においても上昇しておりますが、半分以上の企業が法定雇用率の1.8%に達していない現状の中で、このような厳しい経済不況下で、ますます障害者の雇用が後退するのではないかと心配しております。特に障害者雇用の促進に力を入れていただきたいと思いますが、知事は、このような状況のもとで、新たに京都府としてどのような取り組みをされておられるのでしょうか。お尋ねしたいと思います。
副議長(北岡千はる君)
山田知事。
〔知事山田啓二君登壇〕
知事(山田啓二君)
武田議員の御質問にお答えいたします。武田議員におかれましては、ただいまは補正予算等につきまして高い評価をいただき、厚くお礼を申し上げます。
また、公金問題につきましては、私ども原因究明を徹底的に進めまして、再発防止に全力を挙げてまいる決意であります。
まず、来年度予算の編成についてでありますけれども、議員御指摘のように、もともと国の財政危機を背景とした地方財政抑制策によりまして、地方交付税の大幅な削減が続けられてきた。これだけで大変厳しい状況に私どもは置かれておりますけれども、その上、深刻な景気の減速の影響は、恐らく来年度の国・地方の歳入を直撃すると思います。府税収入も、私はかなりの減収というものを覚悟しなければならないというふうに思っております。
一方で、社会保障関係経費や公債費等の義務的経費の増、退職手当も増加が見込まれておりますので、府民の皆様の状況を踏まえれば、不況対策や雇用対策にも、先ほど申し上げましたように積極的に取り組むことが必要であるというふうに考えておりますから、総体的にやはり極めて厳しい財政状況に直面をするというふうに考えております。
このような状況の中で、来年度当初予算を編成するに当たりましては、すべての事務事業を点検いたしまして、もう一度徹底的に取捨、合理化、効率化する中で施策を重点化していかなければならないというふうに考えております。このため、現在策定を進めております「新しい行政経営改革プラン」の考え方も踏まえまして、府民サービスに直結しない業務等の見直し、地域協働の重視や、事業仕分け的な手法による事業実施主体や方策の再構築、業務プロセスの点検による無駄の排除、積極的な税収確保や府有財産の活用など、とにかく府民の皆様に対するサービスの維持に絞って施策や行政のあり方を変えていくことが、私は今一番必要ではないかというふうに思っております。もちろん、義務的な経費の抑制もさらに強化しなければ、財政運営は立ち行かないと思っておりますし、ありとあらゆる角度から厳しい選択をこれからしていかなければならないというふうに考えております。
京都府は、財政の健全化につきましては、今までかなりの努力をしてまいりまして、御指摘のように、他府県と比べましても数字的にはそれなりのものを残してきているのが現状であります。ただ、この厳しい時期を乗り切るためにも、議会の御指導を得ながら、職員も府民の皆様の生活の実態を肌身で感じ、一丸となる中で、さまざまな課題・難問に逃げることなく真っ向から向かっていく覚悟であります。その中で、全力を挙げて、「安心・安全、希望の京都」づくりに努めてまいりたいと考えております。
次に、ポスト新府総についてでありますけれども、現在の府政運営は、新府総に掲げました京都府の目指す将来像に向かって、具体的な施策・事業については、5年間の重点目標として策定した「中期ビジョン」のもとで推進をしてまいりました。私は、今の激しい社会変化、このように景気後退も突然起こってくるわけでありますから、こうしたものに柔軟に対応しながら、また、財政的な見通しもなかなかつかない中で、府政運営を効果的に運営していくためには、これまでのような事業項目をたくさん列挙したような長期の総合計画では難しいのではないかなというふうに考えておりますし、数字目標も、そうなってまいりますと、御指摘のように、やはり数字目標達成のほうにとらわれてしまうという形になりますので、柔軟な府政運営の確保という観点からも、やはり長期ビジョンにより将来の大まかなビジョンをお示しし、それに対して、現実を着実に踏まえて進んでいけるような中期計画を策定することで対応していきたいというふうに考えております。
ただ、時代は急速に変化はしているんですけれども、京都というのは、時代の変化を超えたすばらしい日本の伝統や文化、環境、そして人に優しい、環境に優しい心というものが私はあるというふうに思っておりますので、こうした京都の競争力、京都の強みというものを生かしていくことについては、ビジョンとともに基本的な条例というものをしっかりと制定して、ゴールに向かっていく府政の理念というものを府民と共有することによって進めていくことが適当ではないかというふうに思っておりまして、そのための条例というものを、いわば羅針盤といったようなものを明確にお示ししたいなというふうに考えております。
そのために、今、学識者や自治体関係者、福祉、NPO等、関係分野の有識者で構成いたします条例検討委員会での検討や、府民意見をしっかりと聴取する取り組みを進めておりますけれども、御指摘がありましたように、二元代表制のもとでそれをどういうふうに進めていくかという問題は、基本条例的なものについては必ず起きてくると思います。ただ、これは私ども知事部局で解決できるというわけではありませんので、ぜひとも、府民の代表であります議会の御意見を十分お伺いしながら問題点を整理して、位置づけについて両方の検討の中で、これから進めていく形をとらせていただきたいというふうに考えております。
次に、経済不況と府民生活についてでありますが、世界経済の急激な悪化につきましては、日本経済にも、もう数字的な影響が随分出てきております。企業の設備投資の状況を示す機械受注総額は、前年同月比4.2%減でありますし、京都府におきましても、設備投資が鈍化しておりますほか、製造業の生産活動や個人消費も弱まるなど、景況感というのは日に日に悪化してきている、しかもそれがこれから本格化するのではないかということが一番大きな懸念になってきております。
このような中、全国的には、中小企業向けの保証付融資残高は、前年同月比2.1%減というふうになっておりますけれども、京都府におきましては、逆に0.4%増となるなど、地元金融機関が中小企業をしっかりと支えていただいておりまして、貸付残高につきましても、それほどの落ち込みを見せていないのが現状であります。
これまで京都府では、中小企業の支援につきましては、融資期間を最長10年といたします「原油価格高騰対策等特別支援制度」の創設、「下請かけこみ寺」の開設、「中小企業緊急サポートチーム」によるきめ細かなそれぞれの企業に応じた個別相談、「受発注企業パートナーシップ強化事業」による大企業と下請企業の協力関係強化の促進などにより、経営の安定化を図ってまいりましたし、企業の強みを生かす「知恵の経営」認証制度の創設や、「伝統産業協働バンク」や「試作産業プラットフォーム」による新しい販路の開拓、そして、創業や経営革新を支援する「きょうと元気な地域づくり応援ファンド」の組成など、できる限り先手先手の対応を進めてまいったところであります。
9月議会におきましても、融資枠400億円の追加をお願いしたところでありますし、10月末に国によって創設された新たな緊急保証制度につきましても、こうしたおかげで近畿でもトップクラスの、トップクラスと申しますか、多分中小企業の数に対してはトップだと思いますけれども、融資を実行してまいりました。また、昨日には、地元金融機関を初め、政府系金融機関等に対し、改めて、円滑な資金供給につきまして緊急要請を実施したところであります。
これから本格的な落ち込みが始まるというふうに思っておりますので、本定例会におきましても、府内中小企業の6割を占める618業種を対象に、従来の「あんしん借換融資」よりも低利で、融資期間10年という長期の新たな融資制度を府市協調で創設することをお願いいたしますとともに、さらに400億円の追加融資枠を設定することといたしまして、休日の「緊急経営相談ホットライン」の設置、そして経済団体等に対する「金融・雇用説明会」の開催などによりまして、一層きめ細かな対策を講じていきたいと思っておりますし、来年の当初予算におきましても、中小企業の支援の強化を図っていきたいというふうに考えているところであります。
次に、雇用対策についてでありますが、我が国の経済・産業構造の変化等に対応いたしまして派遣労働の対象業務の拡大が行われた中で、非正規労働者は全国的に増加しており、京都の場合は学生の数が多いということもありますけれども、雇用の非正規割合は40%と高い水準にあります。
このため、京都府では、京都ジョブパークにおきまして正規雇用に向けた就業支援を行いまして、昨年4月の開所以降10月末までの就職内定者が5,000人を超え、若年者3,800人の9割は正規雇用につなげたところであります。
また、ことし4月に「非正規労働ほっとライン」を開設いたしまして、非正規労働者の相談にもきめ細かく対応しておりまして、国に対しても、雇用の維持・確保に向けた緊急雇用対策の迅速な実施や、格差是正のための労働者保護制度の充実などを強く要望してきたところであります。
しかしながら、世界的な金融危機の影響等により、自動車メーカーの大幅な減産や、御指摘がありましたように、厚生労働省の全国調査でも、来年3月までに約3万人の非正規労働者の失業が見込まれるなど、製造業を中心に雇用情勢は急速に悪化しております。こうした状況を踏まえまして、正規雇用のみならず非正規労働者の雇用も含めて維持を図ることが緊急の課題となっているというふうに考えておりまして、京都ジョブパークに来週早々にも非正規労働者を対象とした「緊急就業相談コーナー」を新たに設置し、きめ細やかな対策に当たりたいと思っております。
また、府内の誘致企業に対しても、販路開拓、資金調達等経営に関する相談を行い、あわせて、雇用の維持と安定的な雇用確保に対して要請をしてまいりたいと思っております。
さらに、派遣労働者や期間従業員などを削減する動きが急速に広がる中で、京都労働局等との連絡を密にするための「緊急雇用対策連絡会議」を設置いたしますとともに、京都労働局や京都市とも十分連携を深めるために、また、先日、京都商工会議所の会頭からも御提案がありましたので、京都経営者協会を初め、幅広い経済団体や労働団体にも参画をいただく「緊急経済・雇用対策特別会議(仮称)」を年内にも開催いたしまして、オール京都で雇用の維持・確保に向けて取り組んでいきたいというふうに思っております。
続きまして、府庁における非常勤職員の労働条件についてでありますけれども、非常勤職員につきましては、各種相談業務や児童虐待の対応など専門的な知識や経験を要する業務には嘱託職員を充て、臨時業務への対応や職員の休務等に伴う事務補助には臨時職員を配置するなどの活用を図ってまいりました。
非常勤職員を含む地方公務員の給与・休暇等の勤務条件につきましては、これは近隣府県や国、民間とのバランスを失しないように決定することが前提となっておりまして、常にこうした状況を見据えた上で、業務の内容や職責等を勘案して定めておりますけれども、人材確保の観点からも改善に取り組んできているところであります。具体的には、近年におきましては、非常勤嘱託職員の報酬月額を一般職員の給与に連動させて引き上げますとともに、臨時職員の日額賃金につきましても、通勤実費加算額の改定や、継続雇用加算制度の導入によりまして改善を図ってきたところでありますし、休暇制度につきましても、夏季休暇や忌引休暇を有給休暇として制度化するなど、勤務条件の充実に努めてまいりました。
先日の人事委員会勧告におきましても、「非常勤職員の適切な処遇確保」について報告を受けたところでありまして、現在、総務省で進めております非常勤職員等に関する諸制度についての調査・研究の動向を初め、他府県の取り組み状況にも留意しながら、引き続きさらなる改善に向けた検討を進めてまいりたいと考えております。
次に、職員のメンタルヘルスについてでありますけれども、近年、うつ病等のメンタルヘルス系疾患は、全国で患者数を見ますと、ここ五、六年で倍増する勢いにあります。そして、平成14年度から19年度の5年間で、都道府県の職員の長期病休者数も1.8倍に増加しておりまして、大体京都府も同じような水準で推移をしております。うつ病に至る原因につきましては、これは一部を除き専門医でもなかなか特定が困難なケースが多いと思います。いろいろな要素が重なり合って発症しているケースが、私は自分の経験でも多いように思いますけれども、これからも粘り強くメンタルヘルス対策を実施することによって、職員の心の健康の保持・増進を図っていくことが重要であると考えております。
このため、平成18年3月に「京都府職員の心の健康づくり計画」を策定いたしまして、「予防」「早期発見・早期対応」「職場復帰・再発防止」の各段階に応じた取り組みを進めているところであります。具体的には、予防対策として、全職員を対象とする健康管理セミナーや、みずからの心の健康状態を点検する「心の健康診断」の実施、さらに、早期発見・早期対応のために、専門相談窓口の設置や、管理監督者を対象とするメンタルヘルス研修の実施、さらに、職場復帰支援・再発防止策として、平成19年4月に「職場復帰支援プログラム」を策定いたしたところでありまして、職場が一体となって職員をサポートする体制づくりを進めるとともに、段階的に職場になれるよう「ならし勤務」制度を設けまして、メンタルによる休務者につきましては、これまでに46名が「ならし勤務」に取り組み、37名が職場復帰を果たすなど、その支援を実施してまいったところであります。
また、各職場におきましても、オフサイトミーティングや朝会の実施等によりまして職場のコミュニケーションの向上を図り、相談しやすく、職員の変調を見逃さない環境づくりを進めますとともに、産業医によります職場復帰者へのフォローアップ面談を継続的に行うなど、再発防止に努めているところであります。
今後とも、精神科医等で構成いたします「メンタルヘルス専門委員会」等の意見も聞きながら、より効果的なメンタルヘルス対策の推進に努めてまいりたいと考えております。
次に、障害者雇用についてでありますけれども、先般公表されました平成20年6月1日現在の府内障害者の雇用状況によりますと、障害者雇用率は1.76%と、全国平均をかなり上回って過去最高となっておりますが、反面、御指摘のように、依然として半数以上の企業が未達成なのも現実であります。これから景気の大幅な後退が予測されていますだけに、雇用環境が厳しさを増す中、障害のある方など社会的に弱い立場にある人たちが真っ先に影響を受けるということを懸念しております。
京都府では、「障害者就労支援プラン」に基づきまして、今年度から新たに「はあとふるジョブカフェ」を開設するとともに、「府庁ゆめこうば」事業を実施しておりますし、また、「ほっとはあと製品」の応援事業や、府内全域で「ハートショップ」を展開してまいりました。特に、「はあとふるジョブカフェ」では、ジョブサポーター派遣によるきめ細かな付き添い支援等も実施しておりますけれども、当初の予想以上に精神障害のある方の利用も多く、就労に対して非常に難しい事態が発生をしているのも現実でありまして、9月補正で精神保健福祉士等の専門家の配置をお願いしたところであります。
障害者訓練につきましては、平成22年度の府立高等技術専門校の抜本的な見直しとあわせ、通所訓練等の充実を図り、職業能力開発と就業支援の一体化を図ってまいりたいというふうに思っております。
さらに、国に対しては、引き続き、複数の中小企業等が共同で活用できます新たな特例子会社制度の導入や、民間事業者に対する雇用率達成指導強化につきましても強く働きかけ、拡大を図っていきたいというふうに思っております。
加えて、障害者施設を安心して利用していただけるように、独自に利用者負担軽減措置を講じることや、共同作業所の助成措置等を実施いたしておりまして、通販分野も活用した「ほっとはあと製品」の応援事業など、福祉の分野におきましても、これから就労支援対策をさらに強力に推進していきたいと思っております。
今後とも、京都労働局を初め関係機関との連携を強化し、障害のある方々の就労の場の一層の拡大と、安心して働き続けることのできる環境づくりに向けた取り組みを推進してまいりたいと考えております。
副議長(北岡千はる君)
武田祥夫さん。
〔武田祥夫君登壇〕
武田祥夫君
御答弁ありがとうございました。知事から今指摘がありました府職員のメンタルヘルスの問題でございますが、長期間にわたって休んでいらっしゃる職員の方々は、自分自身の仕事に対する焦り、また御家族の心労を察しますと、やはりなかなか厳しいものがあるのではないかというふうに思っております。そういう点で、今後とも、山田知事におかれましては、メンタルヘルス対策に十分な御配慮をいただき、また取り組みを強めていただけたらというふうに思っております。
それでは次に、京都農業の持続的発展について質問をしたいと思います。
この半年間、食と農業を取り巻く情勢の変化には激しいものがあります。日本人の主食である米にまで食への不安が及び、汚染米の発生が社会問題にまでなっております。現在、農林水産省では、再発防止として、米のトレーサビリティや原料米原産地の情報伝達の義務づけをする方向で進めています。また、自治体では、過疎法をめぐり、2009年度に期限切れになるということで、新法制定を求める動きが活発となっております。また、今月に開催されますWTO農業交渉の動向によってはミニマム・アクセス米がふえる可能性もあり、予断を許しません。
我が国の食料自給率40%という低い水準にある現在、農業問題が国民全体の関心事になってきております。農業における高齢化が進み、特に中山間地では著しい状況になっておりますが、中山間地の農業における重要性についての国民の間での認識は、まだ低いものがあるのではないでしょうか。
中山間地における京都府の農家数は府全体の60%を占めており、条件が不利な地域であるにもかかわらず、農業生産額は48%も占めております。この数字から見ても、中山間地における農業の重要性がわかるのではないでしょうか。毎日新鮮な農産物を府民の私どもに提供される、自給率が40%の中、外国からの輸入農産物の安全性に対する不安感が募っており、地産地消、地元における農産物を府民に提供していただくことが、ますます重要な課題になってきております。決して食料だけではありません。環境の保全、水源の涵養、防災など公益的な機能、私どもの府民の生命、安心・安全の面まで、中山間地の農家の方々にお世話になっているのであります。京都農業の持続的発展を図っていくには、中山間地における農業の活性化を抜きにしてはあり得ません。
65歳以上高齢者が人口の50%以上を占める過疎化・高齢化の進んだ集落、いわゆる限界集落が府内に141カ所もあり、後継者がいない耕作放棄地が年々増加し、農地の荒廃が進み、さらに追い打ちをかけるように鳥獣被害も頻発し、農家の方々の生産意欲が著しく後退をしております。集落が存続していくためには、集落の若い担い手が確保されなければなりませんが、困難な状況にあります。綾部市においては、全国に先駆けて「水源の里条例」をつくり、昨年4月から5カ年の時限立法として施行されており、特産品の開発や市営の定住促進住宅を建設するなど、全国のモデルとして積極的な活性化の取り組みがなされております。
京都府では、過疎化対策として「里力再生アクションプラン」に基づいた施策が検討されておりますが、このような過疎化・高齢化の進んだ集落の現状とその対策について、知事の御所見を伺いたいと思います。
府議会農林環境常任委員会では、この間、中島則明委員長を中心に、中山間地農業の問題に絞っての政策研究や現地調査を行ってまいりました。中山間地の集落の人々にとって中山間地域等直接支払制度は大変有効であり、有害鳥獣対策や共同利用機械の購入などに活用されており、その充実を望む声を現地においてたくさん聞いております。しかし、農村集落において、過疎化・高齢化がより一層深刻化する中で、耕作を5年間継続していくのが困難であったり、集落が小規模で分散をしていたり、集落における農地が小規模化分散しているため1ヘクタールの団地化ができなかったり、まとめ役がいなかったりで、協定を結びたくても当初から協定をあきらめざるを得ない集落も多いことや、既に実施している集落でも維持が難しくなるところも出てくると考えられます。
例えば、EU諸国では、集落協定はなく、個々の農家に直接支払いがなされ、その金額は日本と比較にならないほど手厚いものとなっており、中山間地域の農業保護に積極的な取り組みがなされております。国や地域によって、その政策手法はさまざまでありますが、いずれにしましても地域の実態に応じたきめ細かな対応ができる制度が重要と考えますが、知事の所見をお伺いします。
次に、農林水産試験研究機関のあり方についてであります。京都府の農林水産試験研究機関は7機関が府内9カ所に配置され、農業分野では4機関、そして、畜産・水産・林業分野ではそれぞれ1機関となっております。研究内容については、農林水産物の安定生産や、品質向上にかかわる栽培技術の開発だけでなく、農林水産業と関係の深い環境技術の開発も行われております。今回の「あり方について」、これらの分散した研究機関を亀岡市に「京都府農林水産技術センター(仮称)」として再編し、分野横断的な研究を実施できる組織、各研究所が持つ人材・資源の集中管理及び研究課題の重点化によって効率性の高い組織を目指すため、現在の7つの試験研究機関を組織的に1つに統合することが、あり方の基本となっております。
試験研究機関は、その地域の社会経済的特性や、地域における農林水産の特性に立脚して考える必要があります。農業では、栽培方法、土壌、肥料、病害虫の駆除、育種などの各分野を通じて、その地域の特性に基づいて研究を常に行い、南北に長い京都府内すべての地域にわたる農林水産の量と質の向上をもたらすためには、何よりもその地域性に立脚しなければ、研究機関の成果を上げることができないのではないでしょうか。
また、組織の統合による分野横断的な研究も有効であると考えられますが、何よりも農林水産物生産における地域性、気象、土壌条件などの多様性を考えるならば、例えば、丹後農業研究所が生産技術の向上に貢献した丹後コシヒカリの「特A」ランクの獲得や、林業試験場夜久野分場(緑化センター)で実施しております緑化樹の育苗など、産地の背景や立地条件を考えることが極めて重要であり、また、普及という点においても、生産者にとっても利用しやすい研究機関になるのではないでしょうか。
農林水産施策の推進に当たっては、山田知事が府政展開の基本とされている現地・現場主義が大切であると思います。知事は、来年4月に研究機関の組織統合を予定されているようでございますが、このことに関する知事の基本的なお考えについて伺いたいと思います。
次に、京都府立大学の北側にある農場についてであります。府立の大学が独立行政法人になり、京都工芸繊維大学、府立医科大学、府立大学の3つの大学連携による教養教育の共同化を図るため、下鴨地域の一角に新しい建物を建設する予定となっておりますが、その予定地について、農場の南東部は予定地から外されているのでしょうか。
御承知のように、植物の生育・光合成にとって朝・午前中の日光は最も大切であり、南東部に建物が建つことによって日光が遮られ、生育に悪い影響を与えることになり、かつて京都市のコンサートホールが建設される際、当時の京都府知事に対し京都府立大学学長から、今後研究に支障のないように農場の土地を確保してほしい旨の申し入れがなされ、それを尊重することとされたと聞いております。建設予定地として、農場の南東部の土地については、学生の教育・研究の立場から避けていただけたらと思いますが、知事の所見を伺いたいと思います。
最後に、知事に要望いたします。
日本人がブラジルに移住してから、ことしで100周年を迎えました。ブラジルにおいては、これを記念したさまざまな式典が開かれ、日本からは皇太子殿下の参列もありました。9月4日から12日、山田知事を団長に、また、議会からは北岡副議長を初め各会派の議員及び各界の代表によって構成された、ブラジル移住100周年記念京都府訪問団の一員として参加することができました。とりわけ山田知事御夫妻にとっては、さまざまな行事の出席が多く、大変なスケジュールであったと思います。その御苦労を察し、心より敬意を表する次第であります。
ブラジル京都会を初め、都道府県県人会の方々と親しく意見交流することができ、有意義な毎日を過ごすことができました。これらの諸行事の中で、京都の産業と文化を紹介する「京都文化・産業フェア」がサンパウロ市で開催され、市民から大変な人気でありました。
ブラジルは通貨危機を乗り越えて経済が安定し、日本を初め欧米の企業が次々と進出し、食料、石油の自給率が100%を超え、ますます発展が期待されております。日系人の方々は150万人おられる現状の中、京都とブラジルの間で産業・文化を通じたさらなる友好・交流を、京都府がその橋渡しをぜひしていただけるよう要望いたしまして、私の質問を終わります。
御清聴ありがとうございました。
副議長(北岡千はる君)
山田知事。
〔知事山田啓二君登壇〕
知事(山田啓二君)
確かに、ブラジルの訪問につきましては、本当に心の交流がこれほどできた外国訪問は、なかなかなかったのではないかな、行って大変よかったなという今実感がございます。その陰には、議員団の皆様にお支えいただきまして、心からお礼を申し上げたいと思います。
まず、農山村地域対策についてでありますけれども、農山村地域は、農業や地域を支える後継者不足から農地が荒廃し、集落そのものが失われることが危惧されるなど、非常に厳しい状況にあります。これらの地域が果たしている、命をはぐくんでいるという役割を、これは府民全体で評価・共有することが必要でありますし、私は、その中で地域住民の皆様が生きがいを持って暮らせる地域の再生が重要であるというふうに考えております。
このため、京都府では、「地域力の再生活動」や「ふるさと共援活動」、こうした地域への移住の取り組み等を積極的に推進してきたところであります。こうした取り組みをさらに総合的に行うため、「里力再生アクションプラン」を策定いたしまして具体的な施策を検討しているところでありますけれども、地域の結びつきを大切にした連携、組織づくりや、生活に必要な道路など、地域のニーズにソフト・ハード両面からきめ細かく対応した施策を今後重点的に実施し、厳しい状況が続く集落の再生に向けて、市町村とも協力して、効果的な取り組みをしてまいりたいと考えております。
中山間地域等直接支払制度につきましては、府内16市町村で500の協定が締結されまして、機械を導入し小豆の生産拡大を進めたり、耕作放棄地を市民農園として活用するなど、地域の創意工夫を生かしたさまざまな取り組みが展開をされておりまして、さらに、都市住民との協働による「農と環境を守る地域協働活動」への助成措置や、京都府が主体となって進めております「ふるさとボランティア活動」など、地域を守る施策についても取り組んでいるところであります。
京都府の農山村部の集落の重要性を考えれば、将来にわたって農地を守り、地域活動をしっかりと継続する必要がありますので、平成21年度限りで終了する現行制度が、より地域実態を反映したものとして継続されるよう、国に強く働きかけたいと考えております。
また、平成21年度末までとなっております過疎地域自立促進法につきましても、新たな法律の制定を国に提案しておりまして、市町村とも十分連携して、きめ細かな対策に取り組み、中山間地域を初めとする農山村地域の再生と活性化に向けて、これからも全力を尽くしてまいりたいと考えております。
次に、農林水産試験研究機関についてでありますが、近年、産地間競争の激化に加えまして、食の安心・安全や、地球温暖化等の環境問題に対する関心が急速に高まります中、堆肥等の地域資源の循環利用技術や鳥獣害対策など、農林水産の各分野が複雑に絡み合ってきておりますので、現地・現場における地域的課題に対応していくためには、いわゆる縦割りではなくて、しっかりとした分野横断的で、総合的な研究を進めることが、私は必要であるというふうに考えております。
このため、京都府におけるこれからの農林水産試験研究機関のあり方として、統一的なマネジメント機能を発揮できるように、「京都府農林水産技術センター」として組織的な統合をしていく。現地・現場主義の原点に立ち返り、府民や生産現場のニーズをしっかりととらえて研究課題に反映でき、研究成果を府民の皆様に還元できるように、研究員と普及指導員がチームを組んで、現地試験や現場密着型の活動を強化していく。それから、京都府は非常に南北に長く、気候や土壌等の自然条件も異なりますことから、産地背景や立地環境を十分に考慮した、地域に応じた各研究機関を配置すること、これが重要であると考えております。
こうした考え方を基本に、府議会はもとより、関係機関・団体、さらには160件を超えますパブリックコメントを通じて、幅広く府民の皆様から御意見をいただいているところであります。この中で、丹後農業研究所における米部門の必要性、林業試験場での研究のあり方、研究を進めるための体制や予算などについて、多くの声をいただいているところでありまして、こうした府民の皆様から寄せられている御意見も十分に踏まえ、今議会においてさらに御意見をお聞きした上で、来年4月には、農林漁業者を初めとする府民の皆様のニーズに一層的確にこたえられるような試験研究機関としてスタートをさせてまいりたいと考えております。
次に、府立大学についてでありますけれども、府立医科大学、そして府立大学、さらに京都工芸繊維大学の3大学連携による教養教育の共同化の施設整備につきましては、京都府公立大学法人の中期計画で、「3大学連携施設の整備が進められるよう、施設の利用や整備に係る中長期的な考え方を取りまとめ、京都府の理解を得ながら計画的に取り組む」とされているところであります。
京都府といたしましては、この地域は、植物園、総合資料館、京都市のコンサートホールなど、文化・学術の拠点施設が集積しておりますので、まさに府立大学も含めまして、多様な府民が交流し、ともに学び、京都の学術・文化の振興や文化を発信していく地域、京都府にとりまして、本当に文化・学術上の重要な地域として、計画的に施設整備を進めていきたいというふうに考えております。
また、京都府公立大学法人も、これからの大学の将来像を含め、キャンパスのあり方について、これは教養教育の共同施設等も含めまして、今、総合的なあり方について熱心な議論を展開されているところであります。そうしたことを考えますと、今の段階で個々の施設のあり方について意見を言うことは差し控えるべきではないかなというふうに思っておりまして、御指摘の点につきましても、公立大学法人からの意見も聞きながら、長期的な視点、地域全体の発展についても十分に踏まえた視点から検討をして、対応してまいりたいと考えております。
