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2008年11月13日|決算特別委員会 総括質疑 田中健志

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1 経済や景気に対する不安について
2 京都府行政に対する不安や不信について
3 食の安心・安全に対する不安について
4 その他

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山口委員長
 次に、田中委員に発言を許可いたします。田中委員。


田中委員
 民主党議員団の田中健志でございます。私は、現在、京都府民の皆さんが抱いておられるであろうさまざまな不安あるいは不信感といったものに対して、京都府がどのように対応するのか、あるいはどのようにして京都府民の皆さんに信頼していただくのかといった観点から、数点、山田知事に質問をさせていただきます。よろしくお願いいたします。
 まず一点目に、経済や景気に対する不安についてでございます。  さきの9月定例議会において知事が、「府民生活を守っていかなければならないし、一歩でも先に対策を打つことが今必要な状況にあるのではないか」という認識から、3つの緊急対策として、中小企業の経営安定等の緊急対策、社会福祉施設の緊急支援特別対策、原油価格等高騰緊急対策を講じられたことについては、我が会派としてこれを高く評価するものでございます。
 しかしながら、その後の世界的な金融市場の大混乱、これらを受けまして、株価はバブル崩壊後の最安値を更新、また円の急騰など、我が国は戦後最大とも言える重大な経済危機に陥っているとまで言われております。
 また、金融危機の悪影響が実体経済にも及び、自動車など欧米向け輸出が低迷。例えば、我が国を代表する世界的企業であるあのトヨタでさえも、先日の決算会見において、「日を追って、週を追って状況の厳しさが増している。オイルショックや円高など何度も危機を乗り越えてきたが、現在の状況はこれまで以上の緊急事態と認識している」として、決算見通しを大幅に下方修正する発表をされています。当然ながら、生産や設備投資の減少をも招いておりますし、そして雇用の悪化にもつながっております。さらには、京都府経済にも大きな悪影響が及んでいるものと存じます。
 国会におきましては、急激に加速する金融不安への対応として、貸し渋り・貸しはがしの拡大を防ぐなど、この喫緊の課題への対応策が議論されておりますが、京都府においても、この未曾有の経済危機に対し、さらに考えられる限りの効果的な対策を動員し、この難局を乗り切らなければならないと思います。それには、まず府民の皆さんの経済や景気に対する不安を払拭する必要があるのではないでしょうか。府民の皆さんが安心して生活できる経済環境をつくるため、例えば、京都府として、さらなる追加の緊急対策を盛り込んだ補正予算、先ほど12月補正といったコメントもあったかと思いますが、この補正予算の編成についてのお考えを、まずお伺いしたいと思います。


山口委員長
 山田知事。


山田知事
 田中委員の御質問にお答えいたします。
 田中委員におかれましては、ただいまは会派を代表されまして9月補正に対しまして高い評価をいただき、お礼を申し上げたいと思います。
 経済や景気を踏まえた対策についてでありますけれども、年初からの原油価格等の高騰に加えまして、米国のサブプライム住宅ローン問題に端を発した世界的金融不安などを背景とした経済情勢の悪化を踏まえ、一刻も早く適切な対策を講じることが必要と考え、厳しい経営環境に置かれております事業者、中小企業者や障害者等の福祉施設、そして農業者、漁業者を対象にいたしまして、緊急対策を9月補正予算において先取りする形で講じてまいりました。しかしながら、委員御指摘のとおり、本年9月中旬以降、この金融危機の影響は実体経済の縮小へと進みつつありまして、日本経済全体が後退局面に入るおそれが広がる中、中小企業や府民の皆様の暮らしに大きな影響を及ぼすことが懸念される事態に至っております。
 こうした深刻な状況を踏まえまして、私どもは、先ほど林田委員にお答えいたしましたように、府民生活を守るために、12月補正、当初予算と切れ目なく対策を講じていく必要があるというふうに考えております。このため、先ほどお答えしましたように、金融対策も含め現在12月補正を検討しているところでありまして、それをもとに府議会にお願いをしてまいりたいと考えております。


山口委員長
 田中委員。


田中委員
 ありがとうございました。前向きな御答弁をいただいたものかなと思います。
 それにしても、本当におっしゃるとおり悪い指標ばかりがマスコミをにぎわしているかなと思います。つい先日の発表でも、10月の企業倒産がここ数年で過去最多。10月の内閣府の景気ウォッチャーというものがありまして、街角の景況感をあらわすものと伺っておりますが、これが過去最悪の水準。9月になりますが、日銀短観の景況感の悪化、また有効求人倍率のマイナス、こういった数字ばかりが躍っておりまして、対策を打っても打っても経済危機に追いつかないというような状況なのかなと思います。
 特に本府、京都経済においては、中小・零細企業あるいは小規模企業といったものが京都府経済を支えてきたと思うのですけれども、こういった中小企業、零細企業、小規模企業の経営環境が極めて厳しい状況にあると思います。さらに言えば、雇用情勢がさらに悪くなるということも懸念されるところだと思います。できることはやり尽くしているというのではなくて、まだできることはないのかという観点から意識を持って対応策を練っていただく、また実行していただくということが大切だと思います。
 繰り返しになりますが、中小・零細・小規模企業対策、そして雇用の確保については、積極的な対応を重ねてお願いをさせていただきたいと思います。
 続きまして、京都府行政に対する不安あるいは不信感についてお伺いしたいと思います。
 さきの委員の方からもお話のあったとおりでありますが、現在、京都府は、国庫補助金事業の不適正な経理問題やいわゆる裏金問題に関して、この委員会の冒頭でも知事から謝罪がありまして、これで通算、この決算特別委員会の中で3回知事が謝罪されるという異例の事態と言えると思います。そして、その一連の問題によって、大変残念ながら京都府民の皆さんの京都府行政に対する信用は低下をしており、さらに言えば、先ほど申し上げました経済や景気に対する不安に加えて、さらなる不安や不信感といったものを京都府民の皆さんに与えてしまっているのではないかなと、私は感じております。
 一連の問題に対しては、全庁における徹底的な調査と一刻も早い全容の解明、そして府民の皆さんへの明確な説明、また、再発の防止はもちろんのことでありますが、全庁挙げてのコンプライアンスの徹底、つまり、法律やルールを守る意識を徹底するということが必要不可欠であると思います。さらには、公金管理の意識とその使い方の透明性を高めることも問われているところでございます。
 私は、すべての職員の皆さんが、府民のために、府民生活の維持・向上を最優先に考えて日々御尽力をされている、お仕事をされているものと信じております。そして、その日々の業務の大前提となるのがコンプライアンスの意識であり、府民の皆さんからお預かりした公金を扱っているのだという意識だと思います。職員の皆さんがコンプライアンスの意識をしっかりと持ち続け、そして、モラル高く業務に邁進していただくことが大切だと思いますし、それが府民サービスの向上につながるものと考えます。
 これまでも、職員のコンプライアンスやモラルを向上させるために職員研修などに取り組んでこられたと存じますが、今回の一連の問題を受け、府民の信頼を取り戻すという観点からも、今後さらに取り組んでいこうとされていることは、具体的に何かあるのでしょうか。
 私は、このモラルの向上という観点で言えば、単に研修の場などの机上の取り組みだとか、あるいは会議室の中の取り組みといったものだけではなくて、実際の現地・現場で、例えばボランティア活動を行うであったり、こういったことで汗を流して、府民生活の課題や現場での困り事を職員の皆さんが肌で感じていただくということが大切だと思っております。
 そこで、さらにお伺いいたします。本府職員の皆さんが、府民のためにさらにモラル高く業務に邁進していただくためにも、今後、そういった研修の場など、机上以外でボランティア活動などに取り組んでいかれるといったお考えはあるのでしょうか、お伺いいたします。


山口委員長
 山田知事。


山田知事
 コンプライアンスについてでありますけれども、府政を推進するに当たりましては、府民の「信頼」と「絆」が基本となることから、法令の遵守について、職員の研修などさまざまな取り組みを進めてまいりました。そうした中で、今回、公金に係るこのような事態が生じたことを、私は大変重く受けとめているところであります。
 実は、先日の近畿ブロック知事会議では、このコンプライアンスの問題につきまして討議が行われまして、その中で講師の先生が「法令遵守というのを、これを余りに言い過ぎると、かえってそれは陰に潜んでしまうおそれがある。そうではなくて、日本型のこうした不正というのはカビ型のようなものだから、根本的なその体質を改めない限りは、かえって問題を大きくしてしまう場合もあるんだ。そのことを十分に認識してコンプライアンスというものに努めていかなければならない」という話をいただきました。
 私は、大変示唆に富んだ話であったというふうに思っておりまして、これからも私は府民の信頼を取り戻すためにも、現在、外部の専門家から成ります2つの委員会の指導を得ながら徹底した原因究明に努めますとともに、こうした調査結果を踏まえまして、府民からお預かりしている公金を大切に扱う「府民第一」の意識の徹底をしていかなければならないであろう。そして、そうしたものを裏づける会計検査や指導体制の強化を図っていかなければならないだろう。そして、公金に関して透明性を高めて、常に批判を仰げる体制を整えていかなければならないだろう。こうした点を踏まえて、今回、再発防止について徹底して取り組んでいかなければならないと、今、決意を新たにしているところであります。
 次に、職員による現地・現場での活動が必要との提案についてでありますが、委員御指摘のとおり、職員が職場の中に閉じこもることなく、現地・現場で府民の皆様と協働し、ともに悩み、考え、世の中の時々の動きを肌身で感じることこそ、私は血の通った施策に通じるのではないかというふうに感じております。これまでから、府民協働、現地・現場主義を府政推進の柱に据えてまいりまして、NPOとの間でも人事交流など大きな交流を今行っておりますけれども、ボランティア活動につきましても、商店街等の落書きを消します「割れ窓理論実践活動」や伝統行催事への参加など、実績も今、積み重ねてきているところであります。
 今後とも、こうした取り組みをさらに拡大し、職員一人一人が日々の業務を遂行する上で、府民の皆様の思いをみずからのものとできるよう努めてまいりたいと考えております。


山口委員長
 田中委員。


田中委員
 ありがとうございます。地方分権改革がこれから進んでいく中で、そういった権限がこれから本府も含めて地方にどんどん大きくなっていくような、そんな流れかと思います。権限の増加には、それに伴いまして責任も増加すると思います。本府も含めた地方公務員の方々の責任がふえていく中で、もちろん職務遂行の責任もあります、また説明責任というものもあると思います。こういったことをしっかりと重く受けとめて取り組んでいただきたいなという思いがあります。
 また、御答弁の中でありましたボランティアへの取り組みという中では、私も一部一緒に参加をさせていただいたことがあります。「割れ窓理論」の、商店街あるいは繁華街のシャッターとか壁の落書きを消す取り組みには、職員の方もたくさんボランティアとして参加をされておられました。8月の大変暑い中、仕事が終わった後の夜の遅い時間のボランティアでありまして、そういったボランティア活動をされているということについては、私は、もっと胸を張って情報発信をしていただいていいんじゃないかなと思います。そういったことも含めて、私は、今後ともどんどん地域に出ていただいて、そして府民のお困り事あるいは課題といったものを肌で感じていただくということが大切だと思いますし、それがモラルの向上にもつながると考えております。どうか今後とも、積極的なお取り組みをお願いさせていただきたいと思います。
 三つ目に、食の安心・安全に対する不安についてお伺いをいたします。
 これも先ほどありましたが、ことしに入り、食品偽装表示問題、輸入冷凍ギョウザ、事故米の流通、メラミンの混入など、食の安心・安全を脅かす事件が多発しております。本府においても、保育園や中学校の給食、さらには福祉施設の給食に事故米が使用されていたり、有害物質メラミンが検出された業務用のお菓子が福祉施設や病院に流通されていたり、京都府民の皆さんにも食の安心・安全に対して大きな不安を抱かせているものと存じます。特に、厳しい基準で取り組んできたはずの学校や保育園の給食、福祉施設の給食を通じて、子どもたちやお年寄りなどの口に事故米が入っていたことについては、大変大きなショックを受けましたし、怒りを禁じ得ないものでございます。
 本府では、すぐに各保健所や生活衛生課さんに府民からの相談窓口を設け、部局横断的なプロジェクトチームを立ち上げるなど、対策をとっていただいているものと存じます。
 そこで、お伺いいたします。一連の食の安心・安全を脅かす多くの問題について、本府として調査を行うなどの対応をしていただいた結果、現時点では府民の皆さんに安心していただける状況となっているのでしょうか。食の安心・安全について不安を抱いておられるであろう府民の皆さんに対する知事のメッセージとして伺いたいと思います。


山口委員長
山田知事。


山田知事
 食の安心・安全についてでありますけれども、これは大変広い分野にこの問題は当たるというふうに思っております。私どもは、府民の安心・安全を守るために、そのすべての分野におきまして今できる限りの努力をし、そして何かあったときには速やかに対処するということで臨んでおりますので、ぜひともそうした京都府の姿勢を見ていただきたいというふうに感じております。
 食品につきましては、京都府食の安心・安全推進条例に基づく年度別の行動計画による取り組みを進めておりまして、その中でしっかりとした体制を今、3本柱でとっております。それは、基盤づくりであり、しっかりとお知らせする仕組みであり、そしてそれをさらに広めていく仕組みであります。農産品につきましても、農薬の適正使用など安全な農産物の生産に加えまして、人の顔が見える直売所などの地産地消の取り組みを進めてきております。
 また、ハサップ(HACCP)、食品登録の安全制度ですね、食品について、その定点でこれを監視していくことによって全体の安心を担保しようという制度でありますけれども、こうしたものや、トレーサビリティシステムといったような安心・安全のシステムづくりにも努力をしておりますし、セミナー・指導者研修などの規範意識の向上、そして、こうしたシステムの上に立って、食品衛生監視員による監視・指導や、「京の食"安全見はり番"」による店舗の巡回指導などの監視体制を構築しているところであります。
 この上に立って、何か起きた場合には、事故米やメラミンの混入食品の問題に関しましても、府内への流通が確認された時点で、府民の不安解消を図るために、府としてもいち早く回収の状況や健康影響の有無を調査いたしますとともに、関連する製品の抜き取り検査を実施して、安全確認をしてまいりました。さらに、事業者に対しましては、緊急メールやファクスを活用した緊急連絡網で回収情報を提供し、注意を喚起するなど、いち早い対応を心がけてまいりました。
 もちろん、国際化の時代でありますから、京都府ですべてができるわけではありません。国との協調体制、関係都道府県との連絡体制の強化、こうしたものを図りまして、私たちはしっかりとした監視体制のもとに、食の安心・安全の確保にこれからも全力を挙げてまいりたいと考えております。


山口委員長
 田中委員。


田中委員
 ありがとうございました。今回の一連の事件、問題の中でも特に事故米のときには、我々民主党京都府連の中にも対策本部を設置いたしまして、私は中京区ということで、これは中京区の京都市立の中学校でありますが、給食の中に事故米がまざっていた。それが中京区の6つの中学校に納入されていたのですけれども、その6つの中学校すべての教頭先生から事情を伺ったり、あるいは洛和会の「ヴィライリオス」さんにお伺いをしたり、あるいは、先ほど申し上げたこの京都府として相談窓口を設けていただいた生活衛生課さん、これはたしか9月の三連休の真っただ中だったと思いますけれども、生活衛生課さんにもお伺いをして、どんな様子なのか取り組みの方法を見させていただいてまいりました。
 特に当初は、今回の事故米のことについては、余りにも流通ルートが複雑で多岐にわたるということから情報がなかなかなくて、農水省からの情報待ちですわといったようなそんな感じを受けておりまして、私が感じましたのは、どこまで京都府として取り組みができるのかと。特に当初は、国からの、農水省からの情報待ちといった状況が多かったのかなと私は感じております。したがいまして、日ごろから国と、農水省との役割分担あるいは市町村との役割分担というものを、もっと明確にしておくべきなのではないかなと私は感じております。
 それと、いち早くそういった相談窓口を開設していただいたということは、私は評価できると思います。といいますのも、当然のことでありますけれども、農水省よりも京都府のほうが消費者である府民との距離がもちろん近いわけでありまして、そういった中で、府民からの相談あるいは何か問い合わせを受け付けるような窓口を設けるということは大変にいいと思うんです。それと同時に、やっぱり府民の皆さんは不安を持っていらっしゃるという中で、京都府が今こういう取り組みをしていますということであったり、あるいは、100%とは言えないかもしれないし、確かに全容の解明というのは大変なことだと思うんですけれども、ただ、「今のところは調査の結果、大丈夫ですよ」というようなメッセージをもっと発信してもいいのではないかなと私は感じておりました。
 例えば、さきの農林水産部さんの書面審査のときにも、ちょっと質問させていただいたのですが、島田化学工業という会社が愛知県の小・中学校の給食のオムレツに事故米が入っていたという報道がされました。その報道を見たときに、やっぱり京都府民の皆さんであれば、では京都は大丈夫かなと思うと思うんですね。こういうことについてどうなのかと、さきの書面審査で質問させていただきましたら、「京都府として調査をして、京都府内での流通はありません」というお答えを明言いただきました。こういうことを、ホームページがいいのか、府民だよりがいいのか、あるいはマスコミを通じてがいいのか、その方法はいろいろあるかと思うんですが、そういったものを通じて情報発信をしていただく。それによって、府民の皆さんの不安感を少しでも解消するというような取り組みについても、今後は力を入れていただきたいなと思います。
 いずれにせよ、食の安心・安全についても、今後とも積極的にお取り組みをいただきますことを最後にお願いさせていただきまして、私の質問を終わります。ありがとうございました。