千歳委員長
次に、武田委員に発言を許可します。武田委員。
武田委員
私は、引き続き民主党府会議員団を代表し、通告に従い、3つのテーマについて質問をさせていただきたいと思いますが、3つのテーマは少々長くなっておりますので、内容については要約した形になりますけれども御了解を願いたいと思います。
まず初めに、平成20年度の予算案について一言申し上げたいと思います。
来年度の予算案につきましては、「人・間中心」の視点から、財政難の中にもかかわらずきめ細かな予算編成が行われ、私たち議員団が予算要望してまいりました多くの事項についても実行されており、来年度予算案の内容について、高く評価をしたいと思います。
それでは、まず第一点でございますが、中心市街地の活性化と地域商業の振興について質問をいたします。
近年、中心市街地は高齢化と人口減少が進み、モータリゼーションの進展や郊外での大型店の出店により、これまで中心市街地が担ってきた機能が衰退しつつあります。こうした中で、平成18年5月、「まちづくり三法」が改正され、中心市街地の活性化を、すなわち商店街の活性化のみを目的として位置づけるのではなく、まちづくりの総合的な全体施策として打ち出され新たな段階に入っておりますが、京都府は市町村と連携をして、昨年6月までに「地域商業ガイドライン」を策定されました。私は、この100ページ余りのガイドラインの全文を読みまして、初めて府内全域のまちづくりと地域商業の現状、将来の目標を知ることができました。
それでは、以下の諸点について知事に伺いたいと思います。
まず、京都府と市町村が中心市街地活性化に取り組むに当たっての基本的な認識として、府内全域の小売業の商店数及び総売上高のここ10年間の推移と特徴点について、また、府内7地域の区分の中で、国の認定を目指す中心市街地として現在考えておられるのは何カ所になっているのでしょうか。今後、地域商業ガイドラインの実行に当たり、市町村と連携して中心市街地活性化の基本計画の作成や商店街の振興について、府としてどのような支援・協力をされるのかについて知事に伺いたいと思います。
千歳委員長
山田知事。
山田知事
武田委員の御質問にお答えいたします。
武田委員におかれましては、ただいまは会派を代表されまして平成20年度当初予算案につきまして高い評価をいただき、ありがとうございます。
中心市街地活性化と地域商業の振興についてでありますけれども、やはり地域商業というのは住民の生活を支え、コミュニティの核として重要な役割を果たしているというふうに考えます。しかし、多くの商店街は、車社会の進展による郊外の大型店の増加や後継者難などによりまして厳しい状況にあります。全国の小売業の事業所数はここ10年間で17.5%減少し、年間商品販売額も7.0%減少しております。京都府も大体同じ傾向にありまして、事業所数は17.6%の減少でございます。ほぼ平均でございます。それから、年間商品販売額は8.4%と、これはちょっと多目に減少しておりますが、ただ直近の商業統計によりますと、平成14年から平成16年の年間商品販売額で見ますと、全国が1.4%減少する中で、府内では逆に1.1%増加している状況にあります。
こうした中で、商店街が個性を生かして活力と魅力ある商店街づくりのために今大変努力をされておりまして、私どもはチャレンジ精神あふれる活性化事業や空き店舗の有効活用によるにぎわいづくりなどを積極的に応援いたしますとともに、地域商業ガイドラインによりまして、まちづくりに影響を与えるような無秩序な大型店の出店を抑制しているところであります。
商店街につきましては、置かれている環境に違いがありますので、その対策も一様ではないと思いますけれども、これからは、やはり少子・高齢化社会など時代を踏まえた、時代に即した形のまちづくりと連携した形で中心市街地の商店街の活性化が図られるべきだというふうに基本的には考えております。
その中で、福知山市では、中心市街地活性化基本計画の国の認定を目指して取り組まれておりまして、府としても、平成20年度の早期にこの認定が受けられるように支援をしてまいりたいと考えております。他の地域におきましては、まだ住民や商工会等のコンセンサスがすぐに得られる状況にはございませんので、国の認定を受けられるというところまでは進んでおりませんけれども、例えば宮津市における「まちなか観光」の推進とか、綾部市における古い民家を生かした商業活性化ですとか、京田辺市における同志社大学と連携したチャレンジショップの実施など、地域の資源を生かしました中心市街地活性化の取り組みに対しまして、京都府としましても独自施策により支援をしているところであります。
また、来年度からは、今、予算でお願いしておりますけれども、50億円規模の「きょうと元気な地域づくり応援ファンド」を活用いたしまして、空き店舗における創業支援や小売商業の新分野開拓、それから「まちなか商店街再生支援事業」や「まちなか商店街再生特別融資」を設けたいと思っておりまして、必要な予算を今議会で御審議いただいております。
今後とも、まちづくりと一体となった商店街の振興が重要でありますので、主体である市町村と十分に連携して、各地域の実情に合わせた中心市街地の商店街のにぎわいづくりが進むよう支援をしてまいりたいと考えております。
千歳委員長
武田委員。
武田委員
どうもありがとうございます。地域商業ガイドラインについてでありますが、やはり旧まちづくり三法で出されました教訓を生かして、それでこのガイドラインに基づいたまちづくりの早急な取り組みをお願いしたいと思います。そして、私どもと日常的に生活面で交流のある、どちらかというと地域型といいますか地域に密着した、そういう商店街の振興について、平成20年度予算案の中で支援事業がきめ細かくいろいろと用意されておりますが、今後とも、十分な振興策を講じていただけるよう強く要望したいと思います。
それでは次に、ワーク・ライフ・バランス社会の実現について質問をしたいと思います。
我が国におけるワーク・ライフ・バランスの施策、「仕事と生活の調和」と言われておりますが、少子化対策の一環として、雇用者の40%を占める働く女性の両立支援施策からスタートしましたが、現在では、男性も含め働く人すべての働き方を見直し、生きがいと意欲を持って、みずからの希望に基づき、安心して働ける社会をつくるための施策の推進へと変化していきました。昨年の12月、政府は「ワーク・ライフ・バランス憲章」及び「仕事と生活の調和推進のための行動指針」を策定いたしました。ことしの連合による春季生活闘争において、また日本経団連の2008年経営労働政策委員会報告でも、労働者の勤労意欲が向上し、企業の発展につながるワーク・ライフ・バランスの実現のための取り組みを経営者に求めているのであります。
ワーク・ライフ・バランスを実現するに当たり、数点について質問をしたいと思います。
山田知事は、昨年11月に開催された「仕事と子育ての両立応援フォーラムin京都」にパネリストとして出席をされ、非常に積極的な発言をされていますが、ワーク・ライフ・バランスについて知事の基本的な考え方について伺いたいと思います。
また、京都において、このワーク・ライフ・バランスの推進、とりわけ中小企業における取り組みを積極的に応援する必要があると考えますが、具体的にどのような取り組みを進めておられるのでしょうか。
さらに、今後だれもが生き生きと働く社会をつくるためには、仕事と子育ての両立だけではなく、企業における「仕事と生活の調和」、すなわちワーク・ライフ・バランスを実現することが求められており、その実現に向けた強力な推進体制が必要になってくると思いますが、知事の御見解を伺いたいと思います。
また、府職員の雇用主としての立場から、府職員に対してワーク・ライフ・バランス推進のため、どのような施策を講じておられるのか、あわせて伺いたいと思います。
千歳委員長
山田知事。
山田知事
ワーク・ライフ・バランスについてでありますけれども、仕事と家庭や地域生活などにおきまして、子育て期、中高年期といった人生の各段階に応じて、できる限り仕事の充実と家庭の充実がともに両立できるような選択ができる社会を目指すことが必要だと思ってます。
ただ現状は、特に女性を中心になかなか安定した仕事につけず、経済的にも厳しい状況に置かれている人が多いと思いますし、長時間労働による心身の疲労で、家庭生活や地域活動などの時間がとれないケースや、仕事と子育てや介護との両立に悩む方がふえているのが実情であるというふうに思っております。
こうしたことは、私は企業にとりましても、労働力人口が減少する中で、優秀な人材の確保や競争力の強化の点からはマイナスであるというふうに考えておりまして、府民や企業を初め、社会全体でワーク・ライフ・バランスの取り組みを進めることが今求められているのではないかなというふうに感じております。
このため、京都府では、昨年10月に、経済団体や労働団体の代表から成ります「京都雇用創出活力会議」の場におきましてワーク・ライフ・バランスを取り上げまして、府内の事業所に対しまして、積極的に取り組んでいただくよう三者連名で要請を行いました。また、府内の中小企業におきましても、両立支援の取り組みを支援するために、今年度から「京都モデル」子育て応援中小企業認証制度を創設いたしまして、認証マークなども制定する中で制度の普及を図っているところであります。
そして、その上で、府民一人一人への働きかけやネットワークづくりがこれから必要になってまいりますので、京都労働局、経済団体、労働団体、学識経験者、NPO等で構成いたします「ワーク・ライフ・バランス推進検討委員会(仮称)」をできるだけ早期に立ち上げまして、効果的な推進施策を検討いただきますとともに、女性総合センター内に相談や情報提供を行う推進コーナーを設置していきたいというふうに考えております。
今後とも、公労使が一体となって、オール京都体制でワーク・ライフ・バランスを積極的に推進していきたいというふうに考えております。
府職員への対応についてでありますけれども、平成17年4月に「京都府特定事業主行動計画」を策定いたしまして、子育てに関する制度周知と意識改革、各種休暇制度の取得促進と時間外勤務の縮減、職場復帰の支援に取り組むなど、環境整備に努めてまいりました。
休暇制度につきましては、産前産後休暇を初め、配偶者の出産休暇、男性育児休暇や子の看護休暇、育児休業など、子育て支援に関する休暇制度を、国、他府県等の状況も踏まえて整備しているところでありまして、女性の育児休業取得率につきましても、取得率は100%に達しているところであります。また、こうした子育てに関する制度周知と意識改革を進めるためにハンドブックを作成しておりますし、また職員の育児計画の策定とヒアリングの実施等を奨励いたしますとともに、子育て経験を有する職員65名を子育てアドバイザーとして各部局に配置し、相談体制の整備を図っているところであります。
さらに、時間外勤務の縮減につきましては、1月に「時短推進プラン」を策定するなど、実効性のある取り組みを推進中でありますし、職場復帰につきましても、育児休業中の職員への定期的な情報の提供や復帰時の職場研修を実施しております。このほか、「子ども参観日」を夏休み等に毎年実施するなど多様な取り組みの展開をしているところでございます。
まだまだ男性職員の育児休業の取得率は3%でございますから低い状況にありますし、いろいろな面での改善をしなければならない部分があると思っておりますけれども、本年1月には職員意識・実態調査も実施したところでありまして、こうしたものの分析結果も踏まえまして、職員が仕事と子育てを両立できるよう環境整備に向けて引き続き取り組んでまいりたいと考えております。
千歳委員長
武田委員。
武田委員
知事の積極的な答弁ありがとうございます。ワーク・ライフ・バランスというのは、やはり両立支援以上の意味があるのではないかというふうに思っております。といいますのは、やはり現代の競争社会の中で、ややもすれば失われようとしている人間性といいますか、この人間性の回復にワーク・ライフ・バランスの施策は有効な政策になるのではないかというふうに私は思っておりますので、これからもなお一層ワーク・ライフ・バランスの推進方お願いをしたいと思います。
それでは、次の質問に移ります。
京都農業の持続的発展について質問をいたします。
御承知のように、昨年の4月から品目横断的経営安定対策が実施されておりますが、この制度が京都における農業の振興にとって果たして効果的なものか疑問に思っております。京都府の農業統計資料を見てみますと、農家1戸当たりの平均耕地面積が83.8アールで、1ヘクタール未満が76.8%、約8割も占めているという現状にあります。品目横断的経営安定対策は、認定農業者が加入するためには経営規模4ヘクタール以上が条件の基本原則となっており、品目横断的経営安定対策の加入状況については、全国的にも順調に進んでいないようであります。京都府の場合は7割近くが中山間地の農地であり、65歳以上の高齢者が人口の半数以上を占める過疎地の集落、いわゆる限界集落と言われているわけですが、京都府内に141カ所もあり、品目横断的経営安定対策の導入が京都の農業の活性化に必ずしもつながらないのではないかと思うのであります。
大規模農業を考えることよりも、農政の主軸を1ヘクタール未満の小規模農家が農業によって生活ができる、またそうすることによって担い手の育成にもつながっていく、府独自の農業政策を考えてもいいのではないかと思っております。品目横断的経営安定対策については政府において見直しがなされ、平成20年度から「水田経営所得安定対策」に名称が変更され、市町村長の特認により経営規模にかかわらず加入できるようになったと聞いております。しかし、加入対象者は認定農業者及び集落営農組織に限られており、京都府においてはなかなか加入が進まないのではないかと思われますが、この安定対策への加入状況と今後の見通しはどうでありましょうか。また、中山間地域が7割近くを占め、小規模農家が多いという府内の実態を踏まえ、京都府としてどのように農業政策に取り組んでこられたのか、また今後どのように展開されようとするのか、基本的な考え方について知事の所見を伺いたいと思います。
千歳委員長
山田知事。
山田知事
農業問題についてでありますけれども、やはり京都府の実情を考えた場合には、多様な担い手に対して対応していける農業基盤をつくっていくことが必要だと思っております。もちろん、大規模で頑張っている人たちも支えていく、それから、中山間地域で必死にその土地を守っていただいている方々も支えていく、そしてその担い手もそれぞれに応じて確保していかなければならない、そういう多彩な農業施策を講じていかなければならないというふうに基本的に考えております。
今回、その中で「水田経営所得安定対策」につきましては、平成19年度の加入面積は約1,100ヘクタールで、府内の水田経営面積の4.5%にとどまっております。新しい対策では、市町村特認により経営規模にかかわらず加入できますので、加入対象は大体倍程度に広がるのではないかなというふうに見込まれておりまして、加入増加に向け努力をしていきたいと思っております。
しかしながら、中山間地域が多い私どもの農業の実態を踏まえますと、新しい対策で対象となる面積を勘定しても16%ぐらいにとどまるのではないかなというふうに思っておりまして、これだけで京都府農業の振興にはつながらないというふうに私も考えております。
このため、国に対しては、対象となっていない農作業の受託組織も対象としてほしい、京野菜や黒大豆、小豆などの品目まで対象を広げてほしいということを引き続き要望してまいりたいと思っております。それと同時に、京都ならではのブランド力を生かした京野菜や宇治茶等、収益性の高い農業を推進していく、さらには農作業の受託組織を育成いたしまして、稲作の効率化と野菜産地づくりなどを一体的に進める京都型の集落営農の取り組みとして「地域農場づくり」を展開してきておりますけれども、こうしたものに対しましても、私どもはやっぱり、しっかりと引き続き支援をしていきたいというふうに思っております。
そして、農家所得の確保に向けましては、今申しましたような収益性の高い作物や、この前、丹後のコシヒカリが「特A」をとりましたけれども、安心・安全でおいしい京都米づくり、それから和菓子業界のニーズが高い小豆とか黒大豆の産地づくり、そして地産地消の推進、こういうものを通じましてしっかりと振興を図っていきたいと思いますし、農林水産業ジョブカフェや農地バンクなどを使いまして、担い手につきましても、一生懸命これからも確保に向けて努力をしていきたいというふうに考えております。
千歳委員長
武田委員。
武田委員
どうもありがとうございます。農業の再建は大変難しいものがありますが、山田知事に期待したいと思います。
いずれにせよ、小規模農家においても希望を持って農業で生活のできる京都府農政を実現していただけるよう強く要望いたしまして、すべての質問を終わりたいと思います。
ありがとうございます。
