千歳委員長
次に、中島委員に発言を許可します。中島委員。
中島委員
私は、民主党府会議員団の中島でございます。どうぞよろしくお願いをいたします。
質問に入ります前に、冒頭、知事のほうからもございましたように、この20年度の予算、特にこの予算をめぐって本府を取り巻く財政状況というのは決して裕福でもありませんし、さらにお話がありましたように三位一体の改革以降、地方交付税あるいは補助金等を含めて、実はその中で3兆円の税源移譲が図られたというものの、一方では、やっぱり補助金が削減をされていっておるというような非常に厳しい財政状況の中で、しかし府民の暮らし向きの安全・安心を確保するんだということで懸命に内部の改革を含めて予算化をいただきましたこと、そしてこの予算審議を通じまして各部局からの真摯な取り組みに対します回答をいただきましたことを改めて感謝し、さらには今回の予算について高く評価をさせていただきたいと思います。
それでは、質問をさせていただきます。ただいま申し上げましたように、本府を取り巻く経済情勢、あるいは府民の生活のありようは、非常に厳しいものがありますし、これをしっかり持続可能な形で将来に展望としてつなげていくんだということを基本に据えられておるわけですけれども、しかし現実的に、申し上げましたように本府の財政状況というのは非常に厳しい状況にあります。そこで、本府としては、これから持続可能な財政体質をどう構築するんだということで、「かいかくナビ」や「経営改革プラン」を策定いただきました。特にその中でも、「給与費プログラム」、さらには「公債費プログラム」ということで、これを明確にしていただきました。
冒頭、知事のほうからもありましたように、ややもしますと、硬直化する本府の財政状況、特に去年の9月の代表質問でも私のほうからもこのことを申し上げたわけですが、決して硬直化をさせてはならん。そのために、ではどうしていくんだという中での柱になるのが、私はこの「給与費プログラム」であったり、あるいは「公債費プログラム」であったりするものというように承知をいたしておるところであります。
ところで、この給与費プログラムを遂行します中で、一つは、団塊の世代の皆さんの大量退職ということもあるでありましょうが、急激に改革をするということではなしに、特にその人員の整備につきましては、申し上げました大量退職の皆さん方の後をどう補充をしていくんだということで、緩やかな形ではありますが職員の定数の削減に取り組んでいただいておるところであります。言いかえますと、これは少数精鋭でもって諸般の課題を解決していこうということでありますけれども、さすれば、職員一人一人の能力を最大限に発揮をして、しかも効率的な職務遂行が可能となるようなそういう組織をしっかりと構築をしていくということも一方では必要になるわけであります。
しかし、それとは逆に、知事が就任されて以降もSARSという問題が発生をいたしましたり、あるいは鳥インフルエンザという問題が発生いたしました。さらには、台風23号ですとか、あるいは乳幼児の虐待問題というような問題が、やっぱり突発的に発生をいたしてまいります。こういった突発的に発生をする問題についても、しっかりと京都府として対応していかなければならないということが非常に大きな問題としてありますし、さらには姉歯問題に端を発しました建築基準法の改正ということもありますし、さきには中国産の輸入食材に対する健康に関する問題も発生をいたします。こういった府民生活の安心・安全ということにしっかりと対応していくのは、すべからく府の職員の皆さん方であります。こういう事象に対応しながら、しかもその最前線において府民に対して行政サービスを提供していく、これも職員の皆さん方であります。
こういう状況の中で私が心配をいたしますのが、職員の皆さん方の健康管理という問題が一つあります。先ほど申し上げましたように、少数精鋭でやっていくということでありますから、当然、職員の人材育成ということが非常に重要な課題でありますし、そのことには対応していかなければならんということは言うべきもないわけでありますが、一方で、職員の皆さん方の健康管理、特に今、全国的に、これは行政だけではなしに民間もそうでありますけれども、メンタルヘルス、とりわけ精神疾患という分野の事象が非常に大きく取り上げられておるところであります。
お伺いをいたしますが、今、知事部局あるいは教育長の所管、さらには警察本部長の所管の中で、現状として、精神疾患の関係で休職をされております方々がどのような状況にありますのか、できれば年次的な推移を含めてお示しをいただければありがたいというふうに思います。
さらに、その要因をどのように分析され、その対応についてどのように展開されておりますのか、職員の能力向上を図るための人材育成、その基本的な取り組みも含めて御説明をいただきたいと思います。
千歳委員長
山田知事。
山田知事
中島委員の御質問にお答えいたします。
中島委員におかれましては、ただいまは会派を代表されまして平成20年度の当初予算案に対しまして高い評価をいただき、厚くお礼を申し上げたいと思います。
まず、職員の病気による休職の状況についてでありますけれども、近年、うつ病等のメンタルヘルス系疾患が全国的に増加をしてきておりまして、厚生労働省調査によりますと、うつ病等の総患者数は平成11年から17年の6年間で2倍になっております。そして、都道府県等職員の1カ月以上の長期病休者数を見ましても、これも5年前に比べて、やはり2倍になっております。さらに、京都府職員につきましても全く同じでありまして、これも2倍になっているという数字になっております。知事部局職員の平成18年度の休職者数は35名、うちメンタルヘルス系疾患による者は25名となっておりまして、こちらは5年前に比べますと約1.7倍に増加をしている状況にあります。
うつ病等に至ります原因は、かなり多くの要因が複雑に絡み合っている場合が多うございますので、専門医でも特定困難なケースが大変多いというふうに聞いておりますけれども、粘り強くメンタルヘルス対策を実施することにより、職員の心の健康の保持・増進を図っていくことが必要であるというふうに思っております。
特に最近、医療が発達いたしまして、早期に発見をして早期に治療していけば、かなり改善はできるということは間違いないと思いますので、平成18年3月に「京都府職員心の健康づくり計画」を策定し、「予防」と「早期発見・早期対応」そして「職場復帰・再発防止」という各段階に応じて、「心の健康診断事業」や相談窓口の設置、それから精神科医等で構成いたしますメンタルヘルス専門委員会の指導・助言などを実施しております。そして、円滑な職場復帰を支援するために、昨年4月に「職場復帰支援プログラム」を策定いたしましたほか、時間外勤務の多い職員に対して産業医による保健指導を実施するなど、引き続き職員の健康管理に努めていきたいというふうに思っております。
それとも関連いたします人材育成についてでありますが、委員御指摘のとおり、もちろんサービスを維持するためということもありますけれども、交付税におきまして、毎年厳しい人件費の削減が待ったなしで来ております。平成20年度も、たしか地方財政計画では3万人の削減が予定され、そのまま交付税が削られてきているという状況がありますので、府民サービスを維持していくためには、どうしても少数精鋭で対応していかなければならない。特に、御指摘のありましたように、安心・安全面での警察官ですとか、教育面での学校の先生ですとか、それから虐待対応ですとか、さまざまな分野につきましては増員をしていかなければならない状況があるわけですから、そうしたことを考えていきますと、必然、行政分野につきまして、できる限り少数精鋭で今の複雑・高度化する行政ニーズに対応していけるような人材を育成していく必要があると思っております。
その上で、従来の補助金中心のハード事業から、安定成長時代の人への投資を優先するソフト事業に私どもの行政の事業の中身は変わってきておりますので、地域の多様な課題とか、住民、NPO、市町村、企業等いろいろな住民の皆様と連携・協働していくということが大切になってきております。そうした観点からも、例えば対話能力を高めるとか、職務遂行能力とか、課題に積極的に挑戦していくとか、連携と協働の担い手としてふさわしい職員像とかいったようなものをつくっていかなければならないというふうに考えておりまして、研修におきましても、従来の受け身的な講義的な研修から、積極的に課題を解決したり政策をみずから考えていく自発型研修へと転換するなど人材育成に努めてきております。
また、団塊の世代の大量退職もありますので、そうした今まで職務を通じて養われてきたノウハウや技術が失われないように再任用制度等も活用しながら、しっかりとうまく継続性のある行政運営ができるようにしていきたいと考えております。
このほか、新たな人事評価制度など、みんなが公正に評価されているという意識の持てる評価制度によりまして、職員がやる気を持って府民サービス向上に努めていけるような職場環境を整えていきたいというふうに考えております。
千歳委員長
田原教育長。
田原教育長
中島委員の御質問にお答えいたします。
教職員の病気休職の状況についてでありますが、過去5年の休職者数は、平成14年度の41名に対しまして平成18年度は56名と増加しており、そのうち精神性疾患が約6割を占めております。
府教育委員会では、子どもたちの人格形成の場である学校においては、教職員が心身ともに健康であるということが重要であると考えておりまして、昨年10月には「教職員の心の健康問題に関する対応と職場復帰支援の手引き」を作成するなど、予防から職場復帰支援に至る総合的な対策に取り組んでいるところであります。
また、こうした精神性疾患の原因を特定することは、多くの場合、専門家でも難しいと聞いておりますが、その一因として、子どもや保護者との人間関係、あるいは地域社会との関係が複雑になっていることが背景にあると考えられますので、学校への理不尽な要求等に関する相談に対して助言を行う「学校支援アドバイザー」を配置するなど、教員や学校を支援する体制の整備を進めることといたしております。
次に、人材育成についてでありますが、大量退職・大量採用時代を迎える中で、意欲と情熱にあふれる教員をしっかり育成することが喫緊の課題であるととらえており、養成から採用、研修までの一貫した人材育成の方向性を示した「『教師力』向上のための指針」を策定し、その具体化に努めているところであります。
特に、採用後の研修におきましては、「現地・現場性を生かした人材育成」という観点から、総合教育センターでの講座を大きく改編いたしまして、学校現場のニーズに応じた出前講座の充実を図るとともに、企業等と連携した講座の実施など、地元京都の知的・人的資源を活用した質の高い研修を拡充することといたしております。
教育の充実を図るためには、教師力のさらなる向上が欠かせないことから、教育委員会といたしましては、今後とも教職員の健康管理や人材育成にしっかりと取り組んでまいりたいと存じます。
千歳委員長
青木警察本部長。
青木警察本部長
中島委員の御質問にお答えいたします。
まず、職員の病気による休職の状況等についてでありますが、当府警におきまして病気で休職した者は、平成18年度で見ますと24名でありまして、うち精神疾患による者は9名であります。5年間の推移を見ますと、精神疾患につきましては4.5倍の増加ということでございます。
精神疾患に至る要因につきましては、専門医でも特定困難な場合が少なくないところでありますが、対応策といたしましては、「総合的な健康管理対策の推進について」の通達を発出し、早期発見・対応のための「こころの健康相談室」の開設、「メンタルヘルスセミナー」の開催、復職支援のための産業医・精神科専門医による指導・助言などを実施して、職員の心の健康づくりを行っているところであります。
今後とも、職員の健康状態の把握に努め、健康管理に必要な対策を積極的に推進してまいりたいと考えております。
次に、職員の人材育成とその基本的な取り組みについてでありますが、当府警察では、今後10年間で約4割の警察官が入れかわる本格的な世代交代期を迎えており、若手警察官の早期戦力化を図り、強い執行力を備えた強靱な第一線警察を構築することは重要な課題となっております。
そこで、警察学校におきまして、事件現場等を想定した模擬訓練を行うロールプレーイング方式の実戦的教養や、凶器を使用して抵抗する犯人等に対する逮捕・制圧訓練等を繰り返し行っております。また、昨秋、本部教養課に若手育成専従チームを設置し、交番等に配置した若手警察官を対象に、2年半にわたり現場措置要領、取り調べ、捜査書類の作成等を個別指導する若手育成支援を行っているところであります。
こうした取り組みにより、犯罪に毅然と立ち向かうことができる強靱な執行力を備えた若手警察官の早期戦力化を図ってまいりたいと考えております。
千歳委員長
中島委員。
中島委員
ありがとうございました。私が特に心配をいたしますのは、事前に今までの経過について当局のほうから資料はいただいておるのですが、例えば教育委員会に見られるように、40代、50代、本当に中堅からベテラン、こういった人たちの精神疾患というウエートが非常に高いわけです。そういう形になりますと、いろんな形の、子どもたちの教育に対する指導の面もふぐあいが生じてまいりますし、このことは教育委員会だけではなしに、私は、知事部局あるいは警察においても、大ベテランの皆さん方に、時代の流れの速さということも手伝うかもわかりませんけれども、あるいは改革の速さということが手伝っていくかもわかりませんけれども、そういった人たちがあるというこのことはまさに戦力不足になるわけでありまして、十分なフォローを行い、そして一日も早い復帰、その中で、知事が申されたとおり少数精鋭、即戦力としてもとに復帰していただく、あるいはそういう形にならないように職場環境を整えていくということをお世話になりたいというふうに思っております。
持ち時間がほぼ来てしまいました。次に、地域医療の関係についてお尋ねをいたします。
もう要点だけ申し上げて恐縮ですが、去年、本当に舞鶴は府にお世話になりました。特に共済病院で脳外の先生がなくなる。しかし、私はそのときも申し上げましたように、医療が、ドクターだけではなしに、医療機器あるいは看護師を含めたスタッフ、そういった部分も相まって一つの事象に対応ができる。この中で、医師だけが不在になってしまったと。これは、残されたのは患者だけになってしまう、だから何とかお世話になりたいということでお願いを申し上げ、そして共済病院に2名の医師派遣を府立医大からいただきました。厚く御礼を申し上げたいと思います。
そういった中で、府北部、特に医師の偏在ということもあって大変な状況に置かれておるのが、今、舞鶴市であります。その舞鶴市の今後の医療をどうするんだということで、舞鶴市の医療のあり方検討委員会というのが設置をされ、昨年の11月の末に最終答申がなされました。この内容については御承知のとおりだろうと思いますが、ここにかかわるきょう今日までの医療に対する取り組みとあわせて舞鶴市への支援策等についてお考えがありましたら、お聞かせをいただきたいと思います。
千歳委員長
山田知事。
山田知事
本当に医師問題につきましては、私も平成19年度予算で非常に思い切った形での投資をさせていただきました。医師バンクの充実とか地域医療を担う若手医師の育成、それからお医者さんが働きやすい環境の整備を三本柱としてさまざまな施策を講じ、その中で、何とか京丹後市における常勤医による分娩の再開とか、御指摘のありました舞鶴市における心臓血管外科の再開等にこぎつけてきたわけであります。
しかしながら、この問題は大変根の深い問題でありまして、私はやっぱり国に対しても抜本的な対策をしっかりと講じていくように要請していかなければならないと思っておりますし、例えば医師の育成等につきましても、今予算でもお願いをしておりますけれども、さらに充実をさせていって、何とか府民の皆様の医療体制の確保に向け全力を挙げていきたいというふうに思っております。
その中で、舞鶴市の問題でありますけれども、地域医療あり方検討委員会の最終答申が出されまして、公的4病院における医師確保が厳しい状況や受診状況を踏まえて、再構築をしていこうではないかという結論が出されたというふうに私も見ております。
この問題というのは、私はやっぱり、一つには舞鶴市民病院も含めまして、舞鶴市の体制自身の大きな変更になってまいりますから、現在、公的4病院の再編推進組織の設置に向けた予算等を舞鶴市では市議会に提案されておりますので、何よりも市としての方針を固めていただくということがまず先決であろうと。そして、私どもはやっぱり市と連携して、具体的な要請を踏まえて、京都府としましても地域医療というものは、これは府民の安心・安全に直結する重要な課題でありますから、府立医大を中心といたしまして、全力を挙げて支えていかなければならないというふうに考えております。
千歳委員長
中島委員。
中島委員
ありがとうございました。今、知事仰せのとおりでございまして、第一義的に舞鶴市の行政として、一次医療圏を担う行政として一つのきちっとした物の考え方、そして方針・方向というのを打ち出すことが第一であろうと思っております。そのことはなし遂げてくれるものだと思いますし、及ばずながら、その努力もさせていただきたいというふうに思っておるところであります。その上で、いろんなお願いを申し上げるでしょうが、今後とも、ひとつよろしく御支援のほどお世話になりたいということをお願い申し上げまして、終わらせていただきます。
ありがとうございました。
