議長(家元丈夫君)
日程に入ります。日程第1、一般質問を行います。
まず、熊谷哲君に発言を許します。熊谷哲君。
〔熊谷哲君登壇〕(拍手)
熊谷哲君
民主党の熊谷哲です。私は、今定例会に提案されています来年度予算案に関連する事項につきまして、通告に基づき、知事並びに関係理事者に質問いたします。
まず初めに、フリースクールとの連携について、さらに、ひきこもり対策について質問いたします。
私は、「子ども一人一人にとって最適かつ最善の教育機会」を保障し、その環境づくりを進めることをライフワークとして取り組んでまいりました。いじめや心身の障害、学校にどうしても適応できないなど、さまざまな要因によって不登校の状態にある児童生徒の問題を取り上げ、そうした子どもたちの学力の伸長や集団生活の実践、そして心のケアに大きな成果を上げているフリースクールの例を引き、連携や支援を中心とした施策の充実を繰り返し訴えてきたのは、最も象徴的で、かつ深刻な課題の一つであると痛切に感じていたからです。
〔議長退席、副議長着席〕
振り返れば、当初はフリースクールに関する担当窓口さえはっきりせず、そこに通う子どもたちの実態を尋ねれば、例えば2001年6月定例会では、「フリースクールの定義が明確でないことから、通っている実態の全体像を把握することは現在のところ不可能であります」という答弁が返ってくるように、フリースクールに学びや生活の場を見出している子どもたちにとって、とても厳しく冷たい時期がありました。
この間、京都府教育委員会では、そうした子どもや保護者、あるいはフリースクールなどの運営に携わる方々の切実な状況を真摯に受けとめる方向に大きくかじをとり、不登校に関するネットワーク会議や府政円卓会議での検討を皮切りに、学校とフリースクールの連携事業に段階を踏んで取り組んでこられました。今日では、フリースクールでの活動を学校として評価し、認めていくシステム、フリースクールを京都府独自に認定する制度の構築など、全国のモデルとなり得る施策を推進し大きな前進を見せていることは、とても心強く、率直にうれしく思っています。
そこで、教育長にお尋ねします。まず、今年度からスタートした「学習評価等に関する協働システム」の構築について、今日までの取り組み状況をお示しください。
さらに、今年度までの事業成果のもと、来年度からは「府教委が認定するフリースクールで受けたカリキュラムを、在籍学校での学習評価対象とするとともに内申書にも反映」させ、また「認定フリースクールに対する助成制度を導入」されるとのことですが、その具体的な内容についてお尋ねいたします。
また、こうした制度の実際的運用には、当然のことながら義務教育を所管する市町村教育委員会との緊密な連携が不可欠ですが、どのような対策を講じていかれるのか、御所見をお伺いいたします。
さて、学齢期に不登校の状態にある子どもや保護者、そのサポートに当たっているフリースクールなど民間施設への支援と同様に、少年期から青年期にかけての「ひきこもり」についても、もう一歩踏み込んだ取り組みの必要性を感じています。
これまで、京都府では、精神保健福祉総合センターに「ひきこもり相談支援センター」を設置して、電話や面接によってその人に合った対策を講じるための相談事業を実施したり、地域の身近な相談相手となる「ひきこもり支援サポーター」を養成し、民間支援団体が行っているさまざまな活動への参画を進めてこられました。
また、昨年度からは、就労体験の機会を提供する全国初めての「職親制度」を創設し、公募によって、飲食店や建設業などさまざまな職種の36の事業者の方に職親として登録いただくとともに、「職親マップ」を作成し広く府民に周知を図ったり、昨年度末には、インターネットによる相談機能などを備えた「ひきこもり支援情報ポータルサイト」を開設し、ひきこもり支援情報を提供する総合窓口として活用されるなど、多岐にわたる対策を講じてこられました。
そこで、まず「職親制度」の活用状況、及び「ひきこもり支援情報ポータルサイト」の利用状況、さらには今後の見通しについて、御所見をお伺いいたします。
また、来年度予算には「家庭支援総合センター」の整備費及び相談強化費が計上されていますが、ひきこもりの若者のいる家庭の相談・支援は、このセンターでどのように実施していくのか、ひきこもり相談支援センターとの関係はどう位置づけていくのか、あわせてお尋ねいたします。
ところで、大学生や社会人のひきこもり増加は、既に深刻な社会問題となっています。一方では、そうした若者たちは、学齢期に不登校を経験していたり、外面からはうかがえない心の傷を負っていたことが少なくないという指摘や分析も数多くなされています。とするならば、「学齢期の不登校」「学齢期後のひきこもり」と切り分けるのではなく、子どもたちの育ちの過程として一貫して見守り、支援していく対策が重要であるとともに、関係諸機関との連携の体制づくりが必要ではないでしょうか。
例えば、これまで多くの実績を重ねてきた府教委の認定フリースクールを、京都府のひきこもり支援センターとして位置づけ、官民協働で青少年の健やかな育ち・はぐくみを支援していくような一貫システムが構築できないものでしょうか。また、大学などの研究機関や民間施設などとの共同的な実践研究を行っていくことも有意義であると思われます。例えば、京都大学が設置している「こころの未来研究センター」と連携して、「健全な心の発達」という視点から研究を進めることなどは、とても重要な示唆を与えてくれるのではないでしょうか。
こうした一貫的な支援策の構築、あるいは産学公の連携体制づくりなどによる京都府のひきこもり対策の充実と総合力の向上について、御所見をお伺いいたします。
次に、特定健診とがん検診について質問いたします。
ことし4月から、「高齢者の医療の確保に関する法律」に基づいて、特定健康診査と特定保健指導がスタートいたします。これらは、深刻な生活習慣病につながる可能性が指摘されている内臓脂肪型肥満、いわゆるメタボリック症候群に着目した健康診断を、40歳から74歳のすべての医療保険加入者を対象に、市町村国保や健康保険組合など医療保険者が実施するとともに、その健診によりメタボリック症候群もしくはその予備群とされた方に対しては保健指導を行うことが、それぞれ義務づけられたわけです。
これまでの健康診査は、対象となる病気の「早期発見・早期治療」を目的としていたのに対して、これから始まる特定健康診査は「予防」を重視しています。その背景には、急速な高齢化の進行や生活習慣の変化に伴い、医療費における生活習慣病の割合が国民医療費の約3分の1に上っていることがあります。そこで、特定健康診査の対象者約5,600万人のうち、メタボリック症候群該当者とその予備軍を2015年までに25%減少させること。すなわち、生活改善を促して、生活習慣病リスクを逓減し、病気を未然に食いとめることにより、国民の健康増進とともに医療費を削減することが意図されているわけです。この特定健診の開始に向けて、都道府県の役割としては、市町村の実施体制の確立に向けた支援、健診委託先候補の紹介、あるいは保険者協議会等の支援などが挙げられています。
そこで、まず、特定健診の実施に向けた府内各市町村など保険者の実施体制や準備状況、京都府全体としての目標設定について、お尋ねいたします。
ところで、特定健診や特定保健指導の実績及び結果によって、保険者に負担義務がある後期高齢者医療支援金の加算ないしは減算を行うことが予定されています。その内容を見ると、特定健診の受診率や特定保健指導の実施率、メタボリック症候群該当者・予備群の減少率などについて、保険者ごとの数値を比較し、実績の高い保険者には支援金の減算を、実績の低い保険者には加算を行う仕組みになっており、5年後の平成25年度から実施されることが決まっています。
これは成果主義の立場から見ると真っ当のようにも思えますが、保険者の負担増減が被保険者の支払い保険料にどう影響するのか、あるいは絶対評価なのか相対評価であるのかなど、課題も見え隠れします。さらには、危機的と指摘されている国保財政の状況や、国保財政の安定化における都道府県の役割・権限強化の流れなどをかんがみると、京都府にとってのリスクも少なくないように思われます。
この後期高齢者医療支援金の加算・減算措置に対する京都府の考え、あるいは市町村との間の協議や連携の状況について、御所見をお伺いいたします。
私が危惧しておりますのは、特定健診の導入に伴って、がん検診がどのように進んでいくのか、その行方であります。国は、昨年4月施行のがん対策基本法に基づき、がん死亡率を下げるため、がん検診の質や受診率の向上をがん対策の柱の一つに据えました。しかしながら、さきに述べたように、特定健診が法で義務づけられているのに対して、市町村が行うがん検診は健康増進法の努力義務にとどまっています。専門家などからは、「市町村の関心が、成果主義的な手法を持つ特定健診に偏り、財政的支援が薄く人的負担も大きいがん検診が後退する可能性がある」と指摘されています。
現在、京都府の市町村がん検診受診率は、胃がんで5.0%、肺がんで12.7%、大腸がんで8.5%、乳がんで12.4%で、平均して見てみると、平成17年度の比較では、全国でも40位台と極めて下位に位置しています。これを、国が掲げる50%の受診率目標にどのようにして近づけていくのか。さらに、いかにして名実ともに早期発見・早期治療・早期快癒の礎としていくのかが問われているように思います。
そこで、特定健診が「がん検診」を圧迫するのではないかという懸念が抱かれている中で、京都府として、がん検診の受診率向上を具体的にどのように実現していくのか、また、京都府独自のがん検診受診率の目標は具体的にどのレベルを想定しているのか、御所見をお伺いいたします。
一つの解決策は、がん検診と特定健診を一体化することです。その実現には、性格の違う健診を一つにすることによる現場の混乱、あるいは保健師の業務量の飛躍的な増加や人材不足など、克服しなくてはならない課題が少なからずあります。それでも、保健医療費の縮減とがん制圧を具体的に導いていくためには、がん検診の実施主体と責任を明確にするとともに、一体化による効率的かつ実際的な運用を図り、それぞれの成果に直接的に結びつく方策をひねり出していく必要があると考えます。特に、京都府が主導的な役割を果たしながら、市町村と連携を深め、全国に先駆けてがん検診と特定健診の一体化に向けて検討を始め、実現に努力すべきと考えますが、御所見をお伺いいたします。
今まで述べたのは市町村によるがん検診ですが、御承知のとおり、がん検診には、都市部における人間ドックの受診や、職場などでの定期検診、あるいは医療機関や診療所における個人的な受診機会などがありますが、これらの検診受診状況を全体として一元的に把握する仕組みは今のところありません。そうした中で、来年度予算ではがん検診評価事業費が新規計上され、市町村や企業が実施するがん検診データを収集・分析し、受診率や要精検率などを公開していくとのことですが、これは一元的な制度を目指したものとなっているのでしょうか。
このがん検診評価事業の展望と、さまざまながん検診の受診状況を一元的に把握するための制度構築について、御所見をお伺いいたします。
副議長(北岡千はる君)
山田知事。
〔知事山田啓二君登壇〕
知事(山田啓二君)
熊谷議員の御質問にお答えいたします。
青少年の社会的ひきこもり対策についてでありますが、いわゆる「ひきこもり」と言われる方は、全国で41万人、京都府では8,000人と推計されておりますけれども、そのうち行政や民間支援団体の取り組みに参加されている方が約1,000人程度にとどまっておりまして、大半の方は社会との接点を持たない深刻な状況にあると考えております。このため、当事者や家族の方に働きかける手だてとして、昨年3月に、ブログや相談機能等を兼ね備えました情報相談窓口「ひきこもり支援情報ポータルサイト」を開設し、これまでに約5万件、1日150件ぐらいになりますけれども、そうしたものを超えるアクセスがあり、また、インターネット相談も70件程度の利用となっております。
今後とも、ポータルサイトの積極的な周知・啓発に努め、より一層の利用促進を図ることによって、こうした接点づくりということについて取り組んでまいりたいというふうに思います。
さらに、みずからの力では就職することが困難な状況にある、ひきこもりで悩む青少年の支援といたしまして、全国初めてとなります「職親制度」を立ち上げました。現在、IT企業やスーパー等さまざまな業種からなる36の事業所が協力を申し出ていただいておりまして、既に体験者は15名に上り、うち5名が就職をしておりますなど、私は一つの明かりが見えてきたという感じはしております。
今後とも、受け入れ事業所の拡大や期間の延長等、制度を充実し、一人でも多くの方の社会的自立や社会参加を支援してまいりたいと考えております。
次に、「家庭支援総合センター」と「ひきこもり相談支援センター」との関係についてでありますけれども、御指摘のように学齢期からそれ以降も一貫して相談が受けられるようにしていくことが、この家庭支援総合センターの大きな目的でありまして、家庭相談のワンストップ化を図る観点から、家庭支援総合センターにひきこもり相談支援センター機能を移しまして、社会的ひきこもりについての相談に応じますとともに、日常生活や対人関係等のアドバイスを行ってまいりたいと考えております。
その上で、長期にわたるひきこもりなど専門的な対応が必要な場合につきましては、精神保健福祉総合センターにおいて、心理職等による家族面接や家族教室の開催、そして、それらを通じて来所した本人のカウンセリングなどを実施していくことになります。また、社会的ひきこもりの方には発達障害の方もいらっしゃる場合があると考えられますので、そうした場合には、昨年10月に開設いたしました発達障害者支援センターにおいても、相談支援を行っていきたいというふうに思っております。
また、不登校の児童・生徒が引き続きひきこもりにならないよう、来年度から新たに「初期型ひきこもり訪問応援チーム設置事業」を立ち上げまして、教員OB等によります家庭訪問などを実施いたしますとともに、教育委員会が認定するフリースクールにつきましても、ひきこもり支援センターという京都府の看板にするというのはなかなかすぐには難しいかもしれませんけれども、そういうひきこもり支援の拠点として位置づけることによりまして、学校や教育委員会ともしっかりと連携を図り、一貫したきめ細やかな支援策が実施できるようにしてまいりたいと考えております。
いずれにいたしましても、ひきこもり対策はまだ緒についたばかりでありまして、原因解明や効果的な支援方策もまだまだ確立されていない状況の中で、今後、研究機関や保健、福祉、教育、警察、医療機関等の関係機関とも連携を図り、総合的かつ効果的な対策に取り組んでまいりたいと考えております。
その他の御質問につきましては、関係理事者から答弁をさせていただきます。
副議長(北岡千はる君)
和田保健福祉部長。
〔保健福祉部長和田健君登壇〕
保健福祉部長(和田健君)
特定健診・保健指導についてでありますが、京都府におきましては、制度の円滑な実施に向け、市町村や健康保険組合等の保険者に対し、「特定健康診査等実施計画」策定に向けての助言や健診機関に関する情報提供などを行うとともに、健診等業務に従事する医師、保健師など延べ2,000人を対象とする研修を実施するなど、実施体制の整備に向けた取り組みを進めてきたところであります。こうした中で、各医療保険者においては、保健師の採用等人材の確保、健診機関の確保など、実施に向けての準備を進められるとともに、実施体制や受診率目標値を盛り込んだ「実施計画」策定に向けての最終段階にあるなど、順調に取り組みを進められております。
京都府といたしましても、これらを踏まえ、京都府全体の受診率目標値について、現在取りまとめをいたしております「京都府保健医療計画」に盛り込みますとともに、目標達成に向けて、引き続き、人材の養成や健診機関の質の向上などに向けての取り組みを進めてまいりたいと考えております。
後期高齢者医療支援金の加算・減算措置についてでありますが、国においては、算定の考え方や算定基準などがまだ示されていない状況にあります。市町村からは、ペナルティー的な仕組みとすべきでないとの意見もお聞きいたしており、京都府といたしましても、国に対し、客観的、公正な評価・算定基準とすることや、各医療保険者のモチベーションアップにつながるような仕組みとするよう求めてまいりたいと考えております。
がん検診については、その受診率を向上させることは、予防や早期発見・早期治療の観点から重要でありますことから、今回予算をお願いしておりますが、保険者や医療関係者に御参画いただき「京都府健診受診率等向上対策協議会(仮称)」を設置し、議員御提案のがん検診と特定健診のセット検診を初めとした総合的な受診率向上方策等を検討することといたしております。
また、健診強化月間の設定や、ピンクリボン活動等と連携した乳がん検診受診の働きかけ、さらには、各種がんのセット検診や夜間・休日の実施などに取り組む市町村への支援などにより、2人に1人はがん検診を受診することを目標に、受診しやすい環境づくりを進めてまいりたいと考えております。
がん検診評価事業についてでございますが、議員御指摘のとおり、現在、企業の職場健診や人間ドックなどを含めた、がん検診を一元的に把握する仕組みとなっておりません。京都府の受診率が低いというのも、そういった影響があるわけでございますが、現在、国におきまして、全国統一の受診率の算定方法を検討されているところでございます。その動向も踏まえまして、市町村や保険者、さらに医療機関等の協力をいただきまして、がん検診に係るデータ収集の仕組みづくりを行い、検診受診率の向上、効果的な実施に向けた検討、取り組みを進めてまいりたいと考えております。
副議長(北岡千はる君)
田原教育長。
〔教育長田原博明君登壇〕
教育長(田原博明君)
熊谷議員の御質問にお答えいたします。
学習評価等に関するフリースクールとの協働システムについてでありますが、フリースクールにおける学習活動や体験活動を学校としても評価することによって、子どもたちが学ぶ意欲や自信を取り戻し、学校へ復帰しやすい環境づくりが進むものと考え、府内3つのフリースクールに実践研究を委託しているところであります。
〔副議長退席、議長着席〕
各施設では、子どもたちが在籍する学校関係者のほか、学識経験者や該当市町村教育委員会の関係者も加えた連携・連絡会議を随時開催しながら、関係者の相互訪問やお互いの行事への参加などを通して理解を深めるとともに、対象となる子どもの学習状況を在籍校が把握し、フリースクールでの学習内容を十分尊重しながら、教育課程との適合性を図る手だてについて具体的に検討を進めております。
今後、その結果を踏まえまして、施設の教育内容はもとより、指導・相談スタッフの体制や、家庭・学校・教育委員会との連携状況など、一定の要件を満たすフリースクールについて、全国初となる府教育委員会の協働施設として、今年度中に認定したいと考えております。
来年度からの在籍校での学習評価につきましては、対象となる個々の子どもたちの状況に応じて、在籍校とフリースクールでの学習内容について、さらに詳細な調整を継続するとともに、認定したフリースクールが一定の水準を満たす教育を安定して提供できるよう、教育活動に要する経費の助成制度を設けることとし、所要の予算を今議会にお願いしているところであります。
さらに、フリースクールにおいてこうした取り組みを進めるためには、御指摘のとおり、在籍校を所管する市町村教育委員会の理解と緊密な連携が不可欠であることから、府教育委員会といたしましては、こうした制度が効果的に機能するよう、制度や評価のあり方等についての説明・啓発に努めるとともに、フリースクールにおける学習内容や評価のあり方などの実践や成果について、学校、教育委員会とが意見交換をする場を設けるなど、さらに市町村教育委員会との連携を強めてまいりたいと存じます。
議長(家元丈夫君)
熊谷哲君。
〔熊谷哲君登壇〕
熊谷哲君
ありがとうございました。
一部再質問をさせていただきたいと思います。全体にわたって、とてもきめ細かにメニューが用意され、また来年度からしっかりと取り組まれていかれるという姿勢もお伺いできたことは、とてもうれしく思っております。
知事から御答弁いただきましたひきこもり対策についてでありますが、私は、ひきこもりの状態にあることを過度に否定的にとらえるのではなくて、その現状を受け入れながら、彼ら自身が持っている特徴的な能力をどういうふうにして見出していけるか、それを生かせる場をどういうふうにつくり出していくのか、そこで個人の責任にするのではなしに、行政も支援をする、民間の方たちにも支援をしていただける、そういう環境づくりを進めていくことが重要だというふうに思っています。
そういった観点からいきますと、先ほどとても力強い御答弁をいただいたのですが、一方で、これまでひきこもりの支援に当たってこられた民間支援団体の活動を見ますと、そういった団体の方々も大変疲弊をしてきているところが見受けられます。例えば、地域力再生プロジェクトが今年度からスタートしておりますが、受け身で申請を待つのではなくて、そういった制度を活用しながら、全体的なそういう支援団体の活動をバックアップしていくというような働きかけもしていくことも重要だと思いますし、そういったことを通じて、具体的な連携や支援のあり方を構築していくことも大変重要であるというふうに思いますが、そのあたりはどのようにお考えか、お聞かせをいただきたいと思います。
それから、フリースクールの件につきましては、この数年でとても前進をしてきて、そしてこの京都で全国初という制度がスタートすることは、とても誇りに思えることだと思っています。その認定に向けての状況について、改めて若干お伺いをさせていただきたいのですが、今のところどのぐらいのフリースクールが認定される見通しであるのか、そこに通われているお子さんたちはどのぐらいの数になるのか、もしおわかりになるようでしたら御答弁をいただきたいと思います。
恐らく、認定フリースクールが具体的に活動を始めて連携をしていく中で、そこで多くの成果が生み出されていくというふうに思いますし、私もそのことをとても期待しております。
一方では、その制度がスタートしても、なお認定外の今までどおりのフリースクールに学びを続けていく、あるいは生活をしていく子どもたちの状況というのを、さらにどうしていくのかということも、一方では課題となってくるというふうに思います。それは、今後も認定フリースクールを追加していったり、あるいは実践研究委託を、具体的に、では今後はどういうふうにしていくのかということにもつながるかもしれませんが、そのあたりのお考えについて、改めて御答弁いただきたいと思います。
それから、特定健診とがん検診の関連ですが、先ほど部長が御答弁されたとおり、確かに大都市部を抱える京都府というような特徴、大企業も多い特有なことも確かにあって、検診の受診率が低いということがあるかもしれませんが、一方で、人口規模や政令市の存在ということでいくと多少似通っている宮城県は、いつも検診の受診率は上位にランクをされている。一方で、では京都はどうしてなんだということは、素朴な疑問を抱くわけです。そのあたりの分析は必要だというふうに思いますし、当然そういったところで特徴的な取り組みがあるかもしれません。もちろん、そういったことを研究されて、これまで対策を進めてこられたというふうに思いますが、そこら辺をしっかりと精査した上で、これからの対策づくりを進めていただきたいと思います。
また、がん検診の一元化とあわせて、がんの発生や診療、予後の状況を把握するためのがん登録の一元的な運用についても、大きな課題であると思います。がん制圧に向けた客観的データの収集と同時に、がんの予防や対策、ひいてはがん医療全体のレベルを向上させていくためには、必要不可欠だと思っています。今、がん対策の推進計画をつくられているというふうに思いますが、早急に計画づくりが進められることと同時に、やはりがん検診とがん登録というのは、初期制圧をしていくためには一番重要な課題であるということを改めて御認識をいただいて、そのための総合的・体系的な対策づくりを進めていただくように、この点については要望させていただきたいと思います。
以上をもちまして、私の質問を終了させていただきます。御清聴まことにありがとうございました。
(拍手)
議長(家元丈夫君)
山田知事。
〔知事山田啓二君登壇〕
知事(山田啓二君)
地域力再生プロジェクトをひきこもりの対策についても使っていくことができないかという再質問でございますけれども、基本的に、このプロジェクト自身は、行政と住民団体の協働関係を築いていこうじゃないか、その中で、行政と住民が対等の立場でしっかりとタッグマッチを組みながら、よりよい地域づくりをしていこうという施策であります。そこにまた専門家が入り、そうした施策をその中でよりよいものに、より広いものにしていくということでありまして、ことしはその土台づくりをしようという年になっているわけであります。その点から申しますと、今、子育て問題なども多くの団体が頑張っていただいている中で、地域力再生の中で取り上げてきておりますから、当然ひきこもりの問題も、私は大きな課題としてこの中で取り上げていくべき問題だろうと思っています。
ただ、一つ間違いますと、地域力再生プロジェクトというのは、住民の自律的な活動に対して行政がくちばしを入れる形になりかねない部分がありますので、あくまで、交付金も、そしてその後の土台づくりも、みんなが助け合う中で、支え合う中でやっていこう。ですから、ひきこもり問題につきましても、お互いの役割を十分認識しながら、その中で、再生プロジェクトでつくり上げた土台を利用して、ひきこもり対策が本当に住民の皆さんとの間でしっかりとチームができ上がるように頑張っていきたいというふうに思います。
議長(家元丈夫君)
田原教育長
〔教育長田原博明君登壇〕
教育長(田原博明君)
フリースクールの認定についてでありますが、全体でフリースクールの数はそんなに多くはなくて10程度の施設がありますが、そのうち二、三の施設を認定することになろうかというふうに考えているところであります。
