議長(家元丈夫君)
次に、大橋一夫君に発言を許します。大橋一夫君。
〔大橋一夫君登壇〕(拍手)
大橋一夫君
民主党京都府議会議員団の大橋一夫でございます。
質問に先立ち、議長のお許しをいただき、一言ごあいさつを申し上げます。私、このたび、府会議員選挙に初当選をさせていただくことができました。父・大橋健に対し長年にわたり大変な御厚情をいただいてまいりました皆様方を初め多くの皆様から、温かい、力強い御支持をいただきましたことに、心から厚く御礼を申し上げます。
山田知事の府政を支持、推進し、府民の皆様が安心・安全、希望と活力の中にその生活ができますよう、お与えいただきました職責を全うするため全力を傾倒してまいる所存でございます。何とぞ御指導のほど、よろしくお願い申し上げます。
それでは、さきに通告をさせていただきました3点について、知事並びに関係理事者に質問をさせていただきます。
〔議長退席、副議長着席〕
まず第1に、国定公園の指定についてお尋ねをいたします。
私の地元・福知山市は、昨年1月の1市3町合併で、山林の面積が、旧福知山市時代の約47平方キロメートルから約96平方キロメートルに倍増し、市域の57%を占めることとなりました。この自然の価値を改めて見直し、活用する取り組みが必要と考えているところでございますが、一方では、少子・高齢化、過疎化が進み、山林の担い手が年々減少し、地域において山林の健全な維持ができなくなっている状況でございます。
このような中、自然公園法制定50周年のことし、本府においては、3月に環境省に対し、大江山を含んで丹後半島と一体に「(仮称)丹後天橋立大江山国定公園」として新たに国定公園に指定するよう申し出、現在、その手続の最終段階を迎えていると伺っております。指定がなされれば、私の地元・大江山の名前を冠した国定公園が誕生し、その豊かな自然や山村景観、文化景観を保護し、次世代に伝えていくとともに、地域振興、適切な利用を図っていかなければならないと考えられます。
さらに、その豊かな自然を形成する森林は、保全・整備を進め森林経営を行うことにより、温室効果ガスである二酸化炭素を吸収・貯蔵する役割を果たしてくれるものであります。京都府は、京都議定書誕生の地にふさわしい極めて積極的な地球温暖化対策を推進し、京都府地球温暖化対策条例に続いて、昨年10月には京都府地球温暖化対策推進計画を策定しているところでございます。
京都府の75%を占める森林の保全・整備についても、緑の公共事業などの施策を着実に推進するとともに、府民みんなで京都の森を守りはぐくむモデルフォレスト運動を積極的に推進するため、昨年11月には、幅広い参画を得て、京都モデルフォレスト協会が設立をされました。今回の国定公園指定がなされれば、豊かな自然環境を守り、環境保全対策を進めてまいるためにも、指定地域内を初めとして、府北部の地域においても、モデルフォレスト運動による森林を守り生かす取り組みを推進していただきたいと考えております。
さらに、現在、環境省において、国立・国定公園などの地域性自然公園制度について、管理運営についての検討が進められ、本年3月には「国立・国定公園の指定及び管理運営に関する提言」が発表されたところでございます。地域社会の担い手が減少をする一方で、環境保全にかかわる民間団体や企業などが増加し、その活動内容も多様化していく中で、二次的自然の維持や利用拠点の景観形成など、より能動的な管理運営が求められ、多くの管理運営を担う関係者の円滑な協働体制づくりが求められていくと考えられます。
そこで、まず、国定公園指定について、現在の状況と今後の見通しについてお聞かせください。
さらに、国定公園に指定されれば、国定公園を中心とするすぐれた自然環境を生かした地域づくり、地球温暖化対策も視野に置いた環境保全対策、管理運営についての工夫も進めていく必要があると考えますが、御所見をお伺いいたします。
次に、第2として、公共交通の利用促進についてお尋ねをいたします。
今日、少子・高齢化が急速に進む中で、環境と調和した持続可能な社会を実現するため、さまざまな取り組みがなされているところでございます。そのような社会情勢の中で、鉄道やバスなどの公共交通は、経済活動を支えるとともに、安心で安全な身近な交通手段として重要な役割を担っております。とりわけ鉄道は、輸送効率が高くエネルギー消費も少ないことから、環境負荷の少ない極めて重要な府民の足として、地域の発展には欠くことのできない社会基盤でございます。
私の地元・福知山は、歴史的にも、京阪神と山陰地方、丹後や若狭を結ぶ交通の要衝であり、国鉄時代には、兵庫県、滋賀県、福井県、さらには大都市である京都市にも設置をされていなかった鉄道管理局が設置されるなど、鉄道とともに発展をしてまいった町でございます。
最近では、山田知事の英断により、福知山市にとって歴史的な大事業である福知山駅付近連続立体交差事業が進められ、平成17年11月26日にはJR福知山高架駅が開業し、現在、引き続き北近畿タンゴ鉄道宮福線の高架工事を進めていただいております。また、知事が会長を務められ、その本社を京都から福知山に移転されることが取締役会において承認されたと報道されている北近畿タンゴ鉄道についても、地域住民の日常の足として、通学の足として大切な役割を果たしているところですが、大変に厳しい経営状況の中、守り抜いていただいているところでございます。
京都府では、これまでから、鉄道網整備を府政の最重要課題の一つとして位置づけ、着々とその整備を図ってこられました。平成15年からは山陰本線京都-園部間の完全複線化事業が着手され、複線化の姿が見えてまいりました。府民とともに、その完成に大きな期待を寄せております。なされるべき国による鉄道整備に対する支援制度がなく、本府の財政状況もまことに厳しい中ではございますが、府中北部の発展のために、いかに困難でも、悲願とも言うべき山陰本線園部-綾部間の複線化にも全力を挙げていただくよう要望をさせていただきます。
一方、その利用促進でございますが、京都府において、京都市を中心とする旧丹波町以南の都市計画区域を対象として、京都府交通需要マネジメント施策基本計画が策定され、ESTモデル事業を展開されるとともに、丹後地域において、「分かりやすく、使いやすい公共交通ネットワーク実現会議」が設置され、北近畿タンゴ鉄道においては、サポーターズクラブ事業の展開やさまざまな企画切符等の商品の発売などを初めとして、その促進を図られているところでございます。
このように鉄道網の整備、利用促進を図られているところではございますが、急速に少子・高齢社会が進み、モータリゼーションの進展、道路網整備の進捗などさまざまな要因の中で、公共交通の利用者は減少をいたしております。しかし、私は、地域に活力があふれ、地域間における交流・連携を幅広く進めていくためには、特に府中北部地域において、鉄道ネットワーク等を中心とした公共交通の維持・確保に努めていくことが大変重要であると考えております。さらには、交通に係る環境への負荷低減を図り、地球温暖化防止に積極的に取り組むためにも、環境にやさしい交通手段としてのよさなど公共交通の果たす役割を、今の時代の要請にこたえる観点からも見直すことが必要であると考えます。
そのためには、大切な北近畿タンゴ鉄道、府中北部地域におけるJRの各鉄道線の利用促進を図り、約1,100名の方が働いておられるJR福知山支社など、地域の公共交通関係機関もしっかりと支えていく必要があります。そのような中、本年5月、「地域公共交通の活性化及び再生に関する法律」が公布され、今後、地域の活性化や公共交通サービスの改善、地域による利用促進活動のために、市町村は、公共交通事業者、道路管理者らと協議会を組織し、地域公共交通総合連携計画を策定、実施していくことになりますが、京都府も、各市町村の区域を超えた広域的見地から、必要な助言や援助を行うよう努めなければならないとされております。
そこで、府中北部地域における北近畿タンゴ鉄道を初めとする公共交通の果たす役割と今後の公共交通の利用促進について、どのようにお考えか御所見をお伺いいたします。
まず、2点についてお伺いをいたします。
副議長(北岡千はる君)
山田知事。
〔知事山田啓二君登壇〕
知事(山田啓二君)
大橋議員の御質問にお答えいたします。
丹後天橋立大江山国定公園についてでありますが、この地域は、もちろん、自然環境、景観ともに、日本に、世界に誇る本当にすばらしい地域でありますけれども、同時に、日本三景、そして丹後王国、さらには大江山の鬼伝説など、歴史と文化にも彩られた、国定公園として国家的に維持し管理するにふさわしいものであるというふうに考えておりまして、そうした観点から、去る3月7日に環境省に国定公園の指定を申し出いたしました。
現在、国におきまして指定手続が進められておりますけれども、4月に行われたパブリックコメントにおきましても多くの賛同意見をいただいたところでありますし、5月には5名の中央環境審議会の委員さんが現地調査に来られましたけれども、委員の皆様からは、大江山のブナ林の自然性のすばらしさや、棚田の保全活動を非常に評価する声が上がっておりまして、まずは問題ないんじゃないかなというような感触を得ております。今後、今週末の29日に開催されます国の中央環境審議会に諮問され、答申がなされた上は、おおむね1カ月後に、全国では17年ぶりになります新しい国定公園として指定されるものというふうに考えております。
この新しい国定公園の指定を契機に、もう一度この地域のすばらしさを府民の皆さんみんなで確認をいたしまして、豊かな自然を守り育てていく機運を盛り上げますとともに、広く情報を発信して、地域の活性化にもつなげていきたいというふうに考えております。既に地域では、府民、NPO、大学生などによる、天橋立の松並木や棚田、里山の保全活動が実施されておりまして、御指摘のありました京都モデルフォレスト運動による地球温暖化の防止にも寄与する、森を生かす取り組みも進められようとしているところであります。
今後は、関係市町や既存の活動とも連携し、地域の多様な主体の参画による管理運営の推進母体をつくり、府民ぐるみで地域の自然を守り育てる取り組みを実施いたしますとともに、地域力再生プロジェクト事業や国の交付金事業も活用して、国定公園内での活動や整備を府民協働で積極的に展開をしてまいりたいと考えております。さらに、地域の観光活動と連携いたしまして、モデルコースの選定やホームページによる地域活動の紹介などにより、この国定公園の魅力を京都から全国へと発信していきたいというふうに思っております。
また、KTRも、まさにこの国定公園内の地域をつなぐ鉄道でありますので、KTRとも連携をして、新しい観光の核として、北部地域の振興につなげていきたいというふうに考えております。
その他の御質問につきましては、関係理事者から答弁をさせていただきたいと思います。
副議長(北岡千はる君)
山内企画環境部長。
〔企画環境部長山内修一君登壇〕
企画環境部長(山内修一君)
公共交通についてでありますが、鉄道やバスなどの公共交通は、通勤・通学を初め住民の生活を支える足として、また、今、知事からありましたように、地域の観光を初めとする産業の振興や活性化を支える極めて重要な社会基盤であるというふうに考えております。とりわけ、高齢化の進む府中北部地域においては、公共交通の果たす役割が今後ますます重要となることから、KTRを初めとする公共交通が、住民の皆さんにとってより使いやすいものとなることが大切であります。
このため、京都府では、KTR沿線市町、交通事業者、利用者、経済団体、有識者等と協働し、利用者の視点に立った「分かりやすく、使いやすい公共交通ネットワーク実現会議」を設け、取り組みを進めているところであります。この実現会議を踏まえ、例えば、ことし3月のダイヤ改正で、JRやバス、さらにはKTR相互の乗り継ぎ時間の大幅な短縮改善措置を図ったこと、京丹後市における上限200円の低運賃バスの実証実験運行を実施いたしまして大変好評を得ていること、さらには、地域住民の皆様と連携をいたしまして、「KTR駅舎クリーン作戦」や「沿線花いっぱい運動」の展開ができるなど、着実な成果を上げているところであります。
さらに、今、御指摘がありましたように、KTRでは、本年9月を目途に、本社をより利用者に近い福知山市に移転されることとされておりますが、沿線市町やJR等と一層密接に連携をされ、利用しやすいKTRとして充実が図られるものと期待をしているところでございます。
京都府といたしましては、今後とも、KTRを初めとする公共交通が、地域の皆さんに愛され、より一層利用され、地域の活性化につながりますよう、地元市町や関係団体等と一体となって積極的に取り組んでまいる考えであります。
副議長(北岡千はる君)
大橋一夫さん。
〔大橋一夫君登壇〕
大橋一夫君
大変御丁寧な答弁をありがとうございました。
引き続き、第3として、看護師確保対策についてお尋ねをいたします。
まず、来る6月30日、私の地元の福知山市民病院がグランドオープンをいたします。平成3年9月、メーデーでの決議に基づき、連合京都福知山地域協議会から提出された請願が福知山市議会で採択され、その後の審議を経て、国立病院から経営移譲を受けた福知山市民病院は、福知山市において地域住民の命と健康を守る唯一の公立総合病院として、経営移譲後、京都府によって医師の確保や大変な財政的援助をいただきながら今日を迎えることができました。山田知事を初め関係の皆様方に厚く御礼を申し上げます。
さて、昨今、医師不足に注目が集まる一方で、看護師につきましても、従来の慢性的な不足傾向や地域偏在に加え、医療の高度化や専門化、高齢社会の到来に伴い、医療機関だけでなく、訪問看護ステーションや老人福祉施設などでの需要の高まりを受け、看護師不足がますます深刻な状況になっております。
特に、新聞でも報道されておりますように、昨年4月の診療報酬改定により、入院病棟の看護師配置を手厚くすることで、より高い入院基本料が得られることとなり、東大病院で300名を募集したように、大病院では看護師を集めるため、待遇改善などに加え、中小病院や訪問看護ステーションからの引き抜きなどをした結果、病院間などでの看護師獲得競争に端を発する新たな課題も浮き彫りとなっております。
本府では、これまでから、質の高い看護師を養成するため、府立看護学校の運営、新たな修学資金制度の創設など、さまざまな対策に取り組まれていることについては正しく評価するところではございますが、こうした取り組みにもかかわらず慢性的な看護師不足は解消されておらず、また、厚生労働省によると、毎年5万人が看護学校などを卒業し新たに看護師となられているが、1年以内の離職率が9.3%に上るなど、現場での看護師不足は深刻さを増すばかりとなっております。
このような中、看護職員の配置基準が定められている介護施設を初めとするさまざまな福祉施設では、看護職員の給与等の待遇は医療施設に比べ低くならざるを得ないなどの理由からも、医療施設以上に看護師確保が困難になっている面がございます。
さらに、平成18年4月の介護報酬改定において、介護保険施設の入所者の重度化に対応し、施設の報酬に上乗せを行う重度化対応加算等の創設が行われましたが、そのための配置職員の資格は看護師とされております。しかし、介護老人福祉施設においては、准看護師を含む看護職員の確保も困難をきわめる中、看護師を確保することはまことに厳しいのが現実でございます。今日、世界でも例を見ない高齢社会にあって、医療機関のみならず介護保険制度を支えるためにも、看護師の確保は言うに及ばず、その質の向上など、まだまだ行政の果たすべき役割は大きいものがございます。
そこで、お伺いいたします。
今年度、看護師の離職防止、定着化を支援することにより、安全な医療体制に必要な看護職員の確保を図ることとされておりますが、現在の具体的な取り組み状況をお聞かせください。
また、医療だけでなく、介護の分野も含め、京都府として、看護師不足対策について今後どのように取り組んでいかれようとしているのか、御所見をお伺いいたします。
最後に、1点要望をさせていただきます。
去る6月7日、舞鶴市のダイワボウマテリアルズ舞鶴工場において火災が発生し、現在、同工場は操業を休止いたしております。中丹広域振興局や舞鶴市などにおいて、懸命に再開支援について協議をいただいていると伺っておりますが、同工場には210名余りの方が働いておられ、その円滑・迅速な操業再開ができない場合、地域経済や雇用に対する影響はまことに重大でございます。ぜひ、本府において最大限の御支援をお願い申し上げます。
以上で私の初質問を終わります。御清聴まことにありがとうございました。(拍手)
副議長(北岡千はる君) 和田保健福祉部長。
〔保健福祉部長和田健君登壇〕
保健福祉部長(和田健君)
看護師確保対策についてでありますが、医療の高度専門化や看護師の介護分野への職域拡大などが進む中、地域における看護師の需要は高まる一方で、若年看護師の離職や、議員御指摘の、いわゆる7対1看護基準の導入で大きな病院に看護師が集中することなどにより、地域医療や在宅療養において看護師が確保できないなど、厳しい状況にあるものと考えております。
〔副議長退席、議長着席〕
京都府におきましては、これまでから、1つには、府立医科大学や看護学校における養成や看護師養成所への運営費助成等の養成確保対策、2つには、修学資金貸与や看護師宿舎整備などの定着対策、3つには、ナースバンクなど再就業促進対策などにより、中小規模の病院や訪問看護ステーション、老人保健施設など、確保が困難な地域や介護分野への就労促進に努めてまいりました。
こうした中で、本年度から新たに、特に離職率の高い新人看護師に焦点を当て、新人看護師の卒後研修等のあり方を検討する協議会を設置するとともに、基本的な知識や技術等の習得や、先輩看護師との交流を通じて不安や悩みの軽減を図るための研修などにより離職防止対策に努めることとし、この6月から順次実施しているところであります。さらに、在宅ホスピスケアや訪問看護を担う看護師の研修事業にも取り組むことといたしております。
一方、看護師不足は全国共通の問題でもあることから、国に対して、診療報酬、介護報酬の見直しなども含め、養成・確保対策の一層の充実を要望する中で、今後、京都府としても、地域における看護師の養成・確保に精いっぱい努力してまいりたいと考えております。
